2013年7月13日土曜日

221「80周年」2013,7,11

 今年は真向法唱導80周年にあたります。6月23日に公益社団法人認定と併せて祝賀記念大会が開催されました。東京ホテルニューオータニには全国各地から1300名の方々が集まり盛会に開催されました。「喜びと感謝」の真に嬉しき楽しき実り多き集いでした。

 私の真向法とのご縁は31年前、歯科の宿泊研修会で早朝ミーテイングの健康体操の指導が初めてでした。ほとんど真向法体操が出来ないほど硬い体に驚くと同時に、慢性腰痛症の自分には最適と思い、自然治癒力を高める健康法へと目覚めるきっかけ、チャンスと思い早速自修したのです。しかしいろいろ分からない事があり、東京本部に問い合わせしてその時応対して下さった方が宮城県出身の当時副理事長でした佐藤良彦先生です。直ぐに佐藤先生が仙台に来て下さり直接指導して下さり以来、佐藤先生の指導を頂いています。
 佐藤先生は今年80歳で現在、公益社団法人真向法協会の会長として活躍しております。創始者の長井津先生が昭和8年5月に「真向法普及本部」と産声を上げた時に佐藤先生も産声を上げておられます。将に真向法の申し子の様ですが、20歳前に長井先生に弟子入りをして爾来60年に亘り修練、普及に努めて来ておられます。
 私も若くして真向法体操を始めたことで腰痛から解放され昭和60年(1985年)からは真向法普及会仙台支部を発足させて以来、支部会の責任者で全国一若い支部会長として、真向法への恩返しの意も含めて縁ある方々に指導してきました。平成13年(2001年)から本部協会理事として現在まで真向法の運営、佐藤先生の活動支援をさせて頂いています。
 
 式典では佐藤会長からの挨拶がありました。
「・・すでにご承知の通り真向法は祖師長井津先生によって、昭和8年5月「真向法普及会本部」として産声をあげました。創始者が病中、仏典の礼拝にヒントを得「礼拝体操」を行じて病気を克服されました。先生はこの喜びと感動そして恩恵を「一人占めすることなく、広く世の人々にお知らせすることが天命である」と一念発起され、真向法の創唱活動がスタートしました。奇しくも今年は満80周年になるわけです。・・・・私達はこの感動を明日の大きなエネルギーに変え、大いに飛躍したいと念じています。真向法は正に今が青春です。伸び盛りにあります。どうか倍旧のご支援を賜りますように偏にお願い申し上げます。・・・」
 続いて永年継続者の表彰が成されました。対象は30年以上継続して来られた方々152名に記念の楯が送られました。私もお蔭様で目出度く受賞して記念の楯を頂けました。
 受賞者を代表して元郵政事務次官の五十嵐津雄様が挨拶を述べられましたが、ふと思う事がありました。「多分今回30年勤続者の中で私が一番若いのではないか、真向法100周年を迎える2033年まで私が健康に継続出来たら凄いことだ・・・」今回は50年以上の継続者の方がいますが多くは高齢者で100周年を迎える事が出来る方はほとんどいないのではないか。真向法の生き字引的存在として、実現可能な自分の姿を描いてこれからの新たな励みになりそうです。


 来賓者挨拶は元内閣総理大臣の細川護熙様からお話を頂きました。
「真向法は熊本県知事時代の40歳半ばに雑誌かテレビで知り、科学的・合理的な健康法だと思い渋谷の本部に行きました。ハードなスケジュールでも元気に過ごせるのは真向法のおかげです。・・」と真向法のご縁を語られ、ご自分の健康法をお話になりました。
 又、今力を入れている東日本大震災復興の為に東日本の海岸沿いに樹を植えて森の防波堤を作ろうという事で、公益財団法人「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」を作り理事長として活動している事、更にそのことを天皇皇后両陛下にお話したところ皇居から2000粒のドングリを頂いてきた事など御披露頂きました。政界引退後、今は伊豆湯河原での田舎暮らしで、陶芸家、風流人として淡々とした御姿は一際印象に残るものがありました。
 
 引き続いて祝賀の清興として歌手の由紀さおりさんが素晴らしいトークと歌声を披露して下さいました。私は初めての生の歌声、お話でしたが流石プロです。5曲熱唱して下さいましたが、ここでも「ふるさと」が歌われました。最近はいろいろなところでふるさとが歌われる機会が多いようですが、この歌を聴くことで日本人の魂に何かスイッチオンされるものがありそうです。ひときわ3番の歌詞でしょうか。
「志を果たして いつの日にか帰えらん 山は青き故郷 水は清き故郷」
 華やいだ世界に皆さん魅了されて全国各地、遠くはアメリカニューヨークからも参加された方々も大満足です。宮城から参加した仲間にも由紀さおりさん大ファンがいてご満悦でした。
 

 式典終了後は第二部の祝賀会です。オープニングは気仙沼・八幡太鼓ジュニアベストチームの演奏です。小学生達が東日本大震災での数々の苦難を乗り越えて再出発して世界中で活躍している子供達ですが、彼らの中に多くの物語が感じられます。冒頭にリーダーのしっかりとした挨拶がありました。
「大きな被害を受けた気仙沼の子供達です。復興に向けて市民、家族みんなで頑張っていることを太鼓で伝えたいと思います。この願いが神様に届きますように演奏します。“響け世界の大空に”が私達の大きな目標です。」
 演奏も素晴らしいものでした。感動の会場から大きな拍手が送られました。彼らはこれからバスで8時間かけて気仙沼に帰り明日は学校とのこと。やがて彼らの覚悟、志が新しい時代をしっかりと築き上げて行くことでしょう。宮城県、日本の宝物です。
 乾杯は元衆議院議長の綿貫民輔様の御発声でなされました。私の宮城真向法体操会からは22名の参加で2テーブルで楽しくこの祝の宴を満喫させて頂きました。
 閉会の挨拶は元法務事務次官、元検事総長を歴任している原田明夫協会理事より頂きました。真向法の愛好者は是までも故安岡正篤先生や元東京都知事の故鈴木俊一様、渡辺昇一様、武村健一様等、日本の政治、官僚、財界の著名な面々がおられます。これも創始者の長井津先生の陰徳であり、真向法の素晴らしさの現れと思います。
 
 先に触れたように昭和5年4月長井先生は脳溢血で倒れられました。病中苦難の中、生家の勝鬘寺に伝わる勝鬘経の中で仏弟子たちの礼拝の姿に触れ、これこそ天啓と信じ仏弟子たちと同じように「礼拝」を行われました。その結果、五体の異和状態から解放され、自力更生に成功されます。昭和8年5月に社会復帰の感動を世の人々に知らせるために「礼拝体操普及会」を設立して普及活動を開始しています。
 昭和21年1月15日に創始者自作の和歌
 「真澄空ただみ一つの御光を真向仰げ四方のとも人」
から真向法と不変の名称に変更して宗教色を払拭して再スタートしています。
 
 真向法に縁して己の健康を得られ、素晴らしき同行同修の仲間に恵まれ、協会理事、宮城の会長として今回の素晴らしい節目の祝賀の席に参列できました。新たにこれからの己が修法のあり様に気付き、肚に落とさせて頂いた80周年祝賀会でした。
 私がお世話させて頂いている宮城真向法体操会は来年が30周年記念を迎えます。是もまた嬉しく、ありがたきことです。