2018年2月5日月曜日

1206「悠々自適1」2018,2,5

 今年も1月21日に仙台天命塾恒例の新年、信念会を栃木県小山市の根本道場で開催しました。
 根本道場は杉浦清始宇宙僧が居られるところで、そこが開設されてかれこれ20年になります。杉浦先生は仙台天命塾の育ての親です。平成10年当時は毎月仙台に御越し頂き、色々なご指導を頂いたご縁です。先生が道場を開設された後からは、毎年1月に道場に伺い開催する新年恒例の会です。
 今年も天命塾のご縁の方々が各地から集い、総勢17名での開催になりました。
 私たち仙台組は5名と少ないのですが、朝8時台の新幹線で向かい、小山駅で東京方面、宇都宮、新潟など各地の方々と合流し、1年ぶりの方とは元気な再会を喜び、皆さんで道場に向かいました。
 杉浦先生ご夫妻には昨年はお会いする機会が無く、丁度1年ぶりでしたが、お元気な様子で一安心です。杉浦先生は今年81歳ですが益々盛んです。先生のプロフィールは以下です。

「杉浦 清始:昭和12年生まれ。大卒後、証券会社勤務を経て、仏門に飛び込む。
 全国各地で互師互弟(ごしごてい)の姿勢で学びあい、魂を高めあいながら、現在は宗教の枠を超えた「宇宙僧」として、栃木県小山市に庵を構える。
 平成15年にガン(悪性リンパ腫)を発病するが自らの気づきと多くの方々からの愛により治癒、ガンが消滅。「自分で自分を自分する。今に生きる自分道」をモットーに自分自身イキイキと生き、悩んでいる人や苦しんでいる人に手を差し伸べるにとどまらず、自らが人と直接関わることでその人一人ひとりが持っている宇宙エネルギーを湧き上がらせる、自己実現への道標「楽生面授」を実施。
 (株)トータルヘルスデザイン近藤洋一会長とともに「人生の終盤を、輝いて生き、輝いてあの世に還っていく」ことをテーマに、“イキイキワクワク人生の総仕上げサポート、「チャレンジPPK(ピンピン倶楽部)」を展開。
 「イキワク会主宰」。「あ・お・う会主宰」。著書:「ワクワクイキイキ生きるヒント」「頭は使うな心に聞け!」(日新報道)「ガンから生還した僧侶」(長崎出版)」

 杉浦先生はガンから生還し、それ以外にも数々の不思議な体験をお持ちで、ご縁した方々の生き方に大きな転換、飛躍への導きのチャンスを与えて来ています。私も先生を通じて面白き、楽しき、嬉しきの数々の体験を頂いて来ています。「自分で自分を自分する。今に生きる自分道」に共感し、私のブログのタイトルは「自分で自分を自分する」と題させていただいています。

 杉浦先生は毎年、12月末に,新年のテーマの言霊をお示しくださいます。直感で頂く2018年の年間言霊は「曠然自適」(こうねんじてき)です。


 「曠然自適」の言葉を私は初めて知りました。あまり聞きなれない熟語なので少し調べてみましたので先ず紹介します。

 「臨済禅師の語録「臨済録」の序文に、「松老い、雲閒(しず)かにして、曠然として自適す」とあります。
 曠然は、広々として何もないさま。自適は、自分の思うままの自由な生活をして、心地よく、自ら楽しむこと。
 庭前の老松のむこうに広がる青空を、白雲が悠々と流れてゆく、そんな、宇宙と一つの、天地一杯の広々とした空の境地にあって、自らに深く安らぎ、ただ、いまここにあることを味わい楽しみ、思うがままに日暮する、臨済禅師晩年の境地です。」

 他に
 「松老雲閒曠然自適(臨済録) 「松老い、雲は閒(しずか)にして曠然として自適す。」
 松寿千年の翠〈みどり〉と言う句もあるが、老松は泰然自若、悠然としていつまでもそのみどりを保ち続けている。そしてまた流れる雲は静かにして時の経過、世のわずらわしさも忘れたるごとく超越して生きる悠々自適の心境を表す語である。
 ここにはもはや、煩悩妄想の湧く要素もなく、また悟りを感じさせる臭みを払拭ししきった妙境涯があるだけである。これは臨済義玄禅師が自らの禅法を後継者へ伝え終えて隠居し、その時の心境を述べた言葉である。
 「曠然」とは広々としたさまで、大自然のおおらかな中にたたずみて気宇広き心境をいい、「自適」とは自らの心のおもむくまま、のんびりゆったりとした心境である。何にも縛られることもない自然の中で暮らす老僧の日々の営みを表している言葉である。
 浮世のことは何の未練もなく、何のしがらみもなく毎日を青山緑水を友として悠々自適に生きられることはまことにうらやましいかぎりである。
 今高齢化の時代において、自らがこんな心境にいられるだろうか。何十年の先の話ではない。自らが老齢の域に達する時の老のあり方を考えざるを得ない。
 江戸時代、仙厓さんとして博多の庶民に親しまれた仙厓和尚は「老人六歌撰」をあらわし老人に対する老のあり方に警鐘をならした。
・しわがよる ほくろができる 腰曲がる 頭は禿げる 髪白くなる
・手は慄〈ふるう〉 足はよろめく 歯はぬける 耳は聞こえず 目はうとくなる
・身にそうは 頭巾 襟巻き 杖 めがね タンボ温石〈おんじゃく〉手便 孫の手
・くどくなる 気短になる 愚痴になる でしゃばりたがる 世話焼きたがる
・聞きたがる 死にともながる 淋しがる 心がひがむ 欲ふかくなる
・またしてもおなじ話に孫ほめる 達者自慢に人はいやがる
 人として淋しいことは人から嫌われ、いやがられることではないだろうか。老害、老臭などのマイナスのイメージもある中で、老人の生き方において人さまから慕われ尊敬されるような老境を築くことの難しさを思い知らされる仙厓の歌である。
 老域に足がかかる小生としては「松老い、雲は閒(しずか)にして曠然として自適す」の言葉を自ら吐ける心境を築き、老熟、老境老練と言うような皆に尊敬される格調高い老化である熟変を目指したいものである。」
 http://www.jyofukuji.com/10zengo/2007/06.htm