2019年3月19日火曜日

1613「易経1」2019.3.19

 立花大敬さんのしあわせ通信はありがたいものです。毎年、新年を迎えると今年の易経での占いを教えて下さいます。今年も届いていますが、ご縁の皆様には是非ともお伝えしたい内容です。今年は「争い多き年」のようです。

「例によって今年も、年始にあたって今年一年、どのような点に注意して世を渡ってゆけばいいか、気を付けるべきところを「易経の神様」に アドバイスしていただきました。
 
 今年は「天水訟(てんすいしょう)」という卦が出ました。上卦は「天」で、「太陽」の運行は東から西に向いますが、下卦の「水」の「雲と雨」は、西から東へと 移動してチグハグとなります。何事も食い違いや摩擦が到るところで生じ、私たちのような「ユニティ(融合・調和・一体化)」を目指すお仲間もそれに巻き込まれてしまうかも知れません。そんな時でも、事前にこの易の神様のアドバイスを心得ておられれば、大事に到らず、うまく切り抜けてゆけるでしょう。

  易経本文をもとにして現代訳して解説も加えておきましょう。
「『訟』は、訴えること(訴訟)。正義があなたの側にあっても、あなたの訴えは聞き届けてもらえない。 訴えが通らないと分かれば、ホドホドのところで切り上げて忘れるようにする。そうすれば権力を持った相手であっても、あなたに強く当ってこないので無事に事は済み、長い目で見れば結局は吉となる。それでも相手を許せなくて、トコトンまで争いを続けようとすれば、あなたの人生は極めて凶相となる。
 いさかいを始める前に、まず有徳な第三者にあなたの訴えを聞いてもらい、冷静な判断を仰ぐべきである。
 このような状態の時に、焦燥感にかられて、何か新しい企画をスタートさせるのは無謀というものである。
 大きな紛争に突入する前に、食い違いが小さな芽であるうちに対処すれば、なんとか無事に一年を渡ることが出来る」

 この後、易経では『訟』の状況の六つの場面を紹介して、それぞれの場合の対処の仕方を示してくれています。あなたや家族やお知り合いが、もし『訟』の場面に遭遇していたら、 六つの場合のどれに対応しているか判断して行動の指針にしたり、助言してあげたりして下さい。

<第1の場面> 身分が下位のものが上位のものを訴えるのであるから、道理がこちらにあってもうまくいかない。事を長引かせてはならない。そうすれば多少の傷を負うことになっても、結局のところ吉となる。

<第2の場面> 身分が下でも強気で訴えるが、相手の上位者はそれにも増して強剛であるので、結局見事にはね返されて失敗する。引き下がって逃げ隠れるしかない。少数の協力者にかくまってもらい、謹慎し潜んでおれば、災いが身に及ばなくてすむ。

<第3の場面> 不満があっても訴えてはならない。今与えられているものは、あなたが自分の力で得たものではなく、先祖や先人達が苦労の末に作り上げ、あなたに残して下さった賜物であるということに思いを馳せ感謝し、謙虚に振る舞いなさい。不満の気持ちに駆られて争い、ついに先祖が残して下さった賜物もすべて失ってしまってはならない。決して不満の気持ちを行動に表わしてはならない。
 もし、あなたの仕事が一時脚光をあび、賞賛を受けたとしても、それはあなたの実力のせいではなく、神様や協力して下さった多くの人たち のおかげであると気づいて感謝し、自分の功績だと誇ってはならない。そんな高慢な態度を取れば、かならず反動があるということを忘れないこと。