2019年11月5日火曜日

1847「下北・恐山13」2019.11.5

 次の目的地は夏泊半島の東岸にある立石の洞窟です。椿山神社から左程離れておらず直ぐに到着です。駐車場がありませんから路上駐車です。
 道路脇に古びた木製の鳥居がうらぶれた姿であります。鳥居の額頭には大龍王大神と記されています。その先は草に覆われ、岩山に小さな社が鎮座しています。この岩山が海岸から聳え立つ立石です。以下の様に紹介されています。

「立石の洞窟         平内町東滝雷電林国有林
夏泊半島の東側、海岸線に突出しているのが奇岩「立石」高さ30mです。
 その昔、鰈(かれい)をくわえた犬がこの洞窟に迷い込み、数日後、遠く離れた青森市浪岡の王余魚沢(かれいざわ)で発見されたという古い言い伝えがあります
安井崎灯台から北へ1キロ。頂上部に大龍王大神が祭られている。」


「立石洞穴
安井崎の500メートルほど北には、幅15メートル、高さ30メートルほどの巨岩がそびえ立っており、その根部に直径2メートルほどの海食洞がある。1945年(昭和20年)に軍がこの洞穴を火薬庫として利用するため土砂を排出したところ、縄文時代後期に遡る大量の人骨、海獣類の骨角器、貝殻、土器(擦文式土器)などが発見された。
この洞窟の存在は江戸時代から知られており、「平内七不思議」の一つとされている。」

 皆さんは鳥居から大龍王大神草に覆われた参道を登り大龍王大神に参拝しました。




 それからが立石の右手側の狭い道を下り、海岸におります。木内さんは些か難儀していましたが皆さん下りられました。


 海岸から聳え立つ立石は見事です。この特別な自然の造形物は中生代ジュラ紀に由来する付加体で、チャートである、と記されています。チャートとは、堆積岩海底や地上で、礫・砂・泥などの砕屑、生物が作った炭酸塩、火山砕屑、などが堆積してできた硬い岩石です。
洞窟の壁をハンマーで叩くと火花が出るとの事です。
 洞窟をのぞき込んで蝙蝠さんとご対面です。果たしてこの先は何処に通じているのか?皆さん久しぶりに海に触れた様で、暫し海と戯れ、生き物を観察して過ごしました。


 大龍王様をお祀りしていますので海を納める力を念願されたのでしょう。縁起などは不明です。龍王は以下の様です。
「日本でも龍神・龍王は水を司る水神とされた。龍宮様とも呼ばれる。日本の龍神信仰においては中国伝来の龍と日本の水神・蛇信仰が習合しており、龍王と蛇神とが混交されていることも多い。龍神の棲むとされる淵や龍神池で雨乞いが行われたり、漁村では龍神祭で龍宮の神を祀って豊漁を祈願するなど、農耕や漁業に関わりのある神格である」

 この立石は大龍王が登り上がる姿に見えます。