賢治記念館は1時間程の見学ですが11時半ごろににわかに豪雨が降りだしました。しかし予想通り記念館を後にする正午前ころには雨が上がっていました。場幕の切り替えの為の浄化エネルギーだったかもしれません。
お宮の後ろの巨石の隙間を登り、奥宮の祠の中に入りましたが、みゆきさんは厳しい顔をしています。暫くして
「ここではない。暗すぎる。」と言います。
そして
「ここを祓い清めよ。人々の善からぬ欲をこんなところに置いておくな。真の真のみ置いておくところ、不浄な穢れたもの置いておくな。」ときつい言葉がありました。ことの次第がわかり皆さんにも緊張が走ります。
「どうしたらよいのか?」とみゆきさんが尋ねると。
「人類の代表として、土足で踏みにじった事に対して謝れ。一切の疑いは無く、愛と調和の思いで、素の心で五韻を発して下れ。」と言っていると言います。そこで
「うあおえい」の言葉を発しました。すると
「宜しい、され。」とありました。
私達は直ぐに祠を出ました。祠をでると凄く身体が軽くなりました。
そこでみゆきさんからお話がありました。
「ここには積年の誤った事が溜まっている。それは霊的エゴであり、自分だけが助かる、悟るといった我こそはという我欲で、修験等のもののようだ。
はたれの穢れを取らなければ求めるものは得られない。冠は霊的に進化したものだが、人がエゴで作った冠にしている。霊的にそれを正せ。」と言っています。
「世界への18の方向へ代表させられた。しかし中心からずれたものが個々にあるので祓ってくれ。そして真澄の心でいるのか己に問い直せ。そしてその強い決意で次へ向かえ。
空海にも感謝しろ。これを語っているのは空海ではない。縄文の霊的真澄のものと高野山がかぶっている。」とのことです。
全てがすんなり進むと思っていた私達の安易な思いは打ち砕かれました。参加している者達に巣くう同じ様な思い、精神世界にはびこる我欲、特別意識の思い、勘違いの意識をしっかり悔悟反省し、懺悔し、お詫びと感謝で改めて次成る場に望むようにと厳しく深いお与えでした。
大いなる存在の意図を理解し、身体も気持ちも軽くなり、次は丹内山神社、胎内石アラハバキ大神にお任せすることになりました。
丹内山神社も私達を静寂の中で雨に清められて迎えてくれました。神社奥の胎内石アラハバキ大神に参拝しました。
ここでみゆきさんは暫し黙し情報を得られています。そして以下のように話されました。
「この巨石、胎内石の中に入ってそこで1〜10迄ゆっくり数を数えてそれから石を出てきてください。10まで中に留まる事は母親の胎内での10月10日に相当します。そうすることで私達は新生して誕生することになります。」
この胎内石には是まで何度も参拝していますが、あわ歌を奏上し、お祈りするだけでこんな発想はありませんでした。
まずは、みゆきさんが胎内石の入口から入って中で数をかずえて裏に抜け出ました。次は私です。神妙に数をかぞえて期待を抱いて新世界に飛び出しました。外ではみゆきさんが導きの手を差し伸べてくださり、誕生を祝って抱き上げてくれます。これまた驚きのイニシエーションです。
石から出るとエネルギーが変わります。出口では、石から出てくる方を待ち受けて歓迎の祝福の拍手、言葉が注がれだんだん大きな盛り上がりになって行きます。最後の一人が見事に新生しました。その後みゆきさんからお話がありました。
「個々はひとつで、様々で、沢山の私、あなたが水球です。神々が望んでいたことは生成発展することです。今、この新たないのちを持って決意表明するのです。
アラハバキは宇宙根源エネルギーでそれを形にしたのが私です。魔が罪に侵され穢される事なく行くことです。霊的エゴで行ってはラセン階段を下ることになります。
ラは進化です。スはアラハバキエネルギーです。進化ラセンに乗って人格神をまとって自分は何が出来るのか。己の太鼓を打ち鳴らし、それに応じて応援が来きます。」
全員が目出度く胎内石を抜け出て新生しました。これは純真な赤子、天子のままで次に向かう樺山遺跡で決意表明する為のイニシエーションでした。
大和農場の白い石、バースストーンはこの胎内石アラハバキ大神とも繋がり、リンクしているのでしょうか。
皆さんの足取りは殊の外軽くなり、心は精妙に明るく拡がります。いよいよ最後の目的地の樺山遺跡に向かいます。
樺山遺跡は素晴らしい天気で、太陽の光が降り注いでいました。ここは昼前の雨は降らなかったようで草が乾いています。暫し遺跡を巡り、縄文自然の世界を堪能、満喫しました。儀式の為の適地を探し、木陰で輪になって坐りました。
みゆきさんからお話がありました。
「御柱、御心を一つにして今ここに集いました。今回お取次ぎ役をたまたま私が担当しましたが、それぞれ各々が出来て当たり前です。一人一人がダイレクトに神々と繋がり、アラハバキを中心にした縄文のスピリチャル、宇宙根源のエネルギーを感じることができます。神を呼び、肉体に入って我が作られました。今、ここで神々へ向かって決意表明をします。
大地に素手と素足を付けてオームを発しますが発音はアオームです。場の気が整うまで響かせて清めていきます。次にリラックスして大和農場まほろば舎で行った、銀河の瞑想をして銀河と地球を一体化して行きます。
次に皆で手を繋ぎ、五韻を3度発しながら決意表明をします。そして最後に柏手を打って終わります。」
皆さんは真剣に、純真無垢で臨んだようです。手筈通り進行して、それぞれ決意表明を心の中でなされ全てが終わりました。拍手の後にみゆきさんからお話がありました。
「全託して、只々アホ、バカになって今日の結果になりました。皆が私で、私が皆です。皆さんありがとう。
丁度約束の時間でできてとてもミラクルのことです。賢治さんの小さいころからの夢が実現できると思います。
今回の旅で縄文の神々との出逢いがありました。私達の内側も冠山でアラハバカレ、暴かれ、きっちり禊ぎ、クリアーにクリーニングして生まれ変わるというシナリオでした。新たに真っ白になってここからスタートするのです。」
みゆきさんから今回の研修の意味をきかせて頂き納得です。参加出来、無事に成就出来たことの幸運に素直に喜びを表しています。皆さんの晴れ晴れとした明るい笑顔が素晴らしいです。
賢治から始まり縄文アラハバキの神々のエネルギーを頂き、縄文自然の世界に一体化して気が充ち満ちています。新たな役割でスタートです。
時間は丁度16時です。樺山を後にして水沢江刺駅に向かいます。ここで岩手から参加していたKさんとお別れです。
賢治の妹のトシは賢治の良き理解者であり最愛の存在でした。トシは23歳で若くしていのちをおえました。そのトシの御魂に強く惹かれるKさんの存在が今回の研修の端緒でもありました。
今回の旅に先立ち今年6月始めに胡四王神社を訪れた時にTさんが緑色がかった、丁度手のひらに握れるレシーバーの様な小さな石を拾いました。その石が拾ってほしいと呼び掛けたと言います。拾ってKさんにその石をみせたら「賢治は石ころけんちゃん」といって色々な石ころを集めていたことを教えてくれました。これは賢治のメッセージなんだと納得していました。
その石を6月に仙台に来たみゆきさんにお見せしました。そうするとみゆきさんが感応してその石が語りかけました。Tさん、Kさんもいましたがそこから今回の研修が始まることになったのでした。
KさんにはTさんから長年愛蔵していた新品の織物機が何故かプレゼントされました。その箱を抱えてKさんは涙して我々と別れました。これも賢治のトシへの感謝の計らいに思えます。今、賢治と同じ学校に奉職し、毎日羅須地人協会を目にする彼女が、賢治の銀河と繋がる夢、羅須地人と縄文スピリットでこれから果たしてどんな織物を織りあげるのか楽しみです。
みゆきさん以外の17名のテンメイメンバーには今回の研修は想像できなかった感動をもたらしたようです。宇宙になした決意表明がきっと強く己の心に刻まれ、イーハトーブ、真縄文スピリットで次の世界を作って行く事でしょう。テンメイの新たな拡がりが期待されます。楽しみなワクワクする素晴らしい、ありがたい世界、仲間達です。