今回は木内さんが代表を務めるNGOグリーンガイヤの理事会、研修会が翌8日に仙台で開催されます。その関係で講演会後の懇親会は、テンメイとグリーンガイヤの関係者が集い、作並温泉での宿泊懇親会となりました。遠くは九州、大阪、東京、新潟、関東、東北各地から22名の参加でいつもより男性が多く、お酒のいける方々が沢山でかなりな酒量で、3次会まで大いに盛り上がりました。
一夜明けて目覚めると雪が積もって一面、白銀の世界です。太陽の光がキラキラ輝いて美しい素晴らしいプレゼントです。
宿を後にして大和農場の視察に向かいました。作並の雪は仙台に近づくに従い消えて行きます。大和農場も雪は無く視察にはベストな気候でした。木内さんの考えに賛同する全国各地から集まった方々はこの大和の地を観て、諸々の条件が備わっていて村作りに恰好な地だとの印象を持たれたようです。
大和亭、沢の不動尊、まほろば舎、白石、農場の見学ではこの地を活かして栽培に適した作付け、林の活用法した山菜栽培、堆肥場設備の建設、水の確保等々いろいろな提案を頂きました。ありがたいことです。木内さんの事業の今後の進捗と相まって、来年は更に農場、田んぼの確保等これからどのような進展が出来るのか、是まで以上に楽しみな展開がありそうです。急がず、身の丈に応じた範囲で、出来る事から楽しんで歩んでいくだけです。
里山資本主義が今注目されています。私達の進む方向とリンクするところもありますので、その考え方を少し紹介します。
・里山資本主義とは? 里山はお金に換算できない価値が眠るところ
「里山には、代々の先祖が営々と育んできた、自然と共に生きるシステムがあります。そのルールを守っていると、いまの時代でも、水と食料と燃料、それに幾ばくかの現金収入がちゃんと手に入ります。新鮮な野菜に魚、おいしい水、火を囲む楽しい集まり、そして地域の強いきずな。
都会であくせくサラリーマンをやっている人間よりも、里山暮らしの人間の方が、お金はないけど、はるかに豊かな生活を送っているということを、私は各地で実感しています。
つまり里山にはいまでも、人間が生きていくのに必要な、大切な資本があるのです。これはお金に換算できない、大切な価値です。そうした里山の資源をいかしていくことを、「里山資本主義」という言葉を使って伝えようとしたのが、NHK広島局がつくる「里山資本主義シリーズ」でした。シリーズは最終回を迎えましたけど、「里山は見えない資本なんだ」「お金に換算できない大切なものなんだ」ということを、これからも言って歩こうと思っています。」
・里山の資源で地域が自立する
「里山には、お金に換算できない価値だけでなく、21世紀の日本経済にも大変重要な、金銭換算できる価値も眠っています。
たとえば『革命はここから始まる』で紹介した、木のエネルギー。岡山県真庭市の建材メーカーが、工場で出る木くずで自家発電を始めたところ、年間1億の電気代がゼロになった。しかも余った電気を売電して、毎月400万円も定期収入が入るようになった。
それまで産業廃棄物として、お金を払って引き取ってもらっていた木くずが、すごいお金に化けたんです。さらには、木くずから燃料ペレットも作って、それが地域の小学校や農家のハウス栽培に使われている。
これには単なるコストダウン以上の意味があります。それまで石油やガスの代金として、県外や国外に出ていっていたお金が、地域で回るようになった。しかも地元で作ったペレットですから、グローバル市場のエネルギー価格の乱高下にも巻き込まれずに済みます。はるばる中東から石油を運んでくるのではなく、目の前の木の資源を活かしてエネルギーの一部を自給することが、地域の自立と安定化につながっているんです。
欧州のオーストリアは、森林資源の活用を日本よりもずっと先まで進めていて、これまでコンクリートで造っていた中高層建築建物を木造中心に切り替えるところにまで手をつけています。『若者は“放棄地”を目指す』で紹介したように、そのために消防関係などの法律も改正しました。木造建築が増えれば、当然、木材加工が増えて木くずも増え、木くずのエネルギー利用がどんどん増えます。木造建築は、断熱効果が高いので、冷暖房代も節約できます。集成材を使えば、火災にも強いのです。そうやってオーストリアは、環境に優しい循環を取り戻そうとしているんです。
7階建てのマンションを木で造るというと、日本人は驚いてしまう。自分たちが、五重の塔や奈良の大仏殿を造ったことを忘れて、いつの間にか大きな建物は木で造ってはいけないと思い込んでいるんです。
そもそも世界の中で、日本ほど自然が豊かで、木を切っても簡単に再生できる場所はなかなかありません。これだけ木の資源に恵まれているのに、それを活かさずに建物をほとんど木で作らない。ほんの少し木造建築を見直していくだけで、日本の山の価値は大きな勢いで再生していくと思います。少しだけやり方を変えれば、経済的に無価値と思われていた里山が、宝の山になり得るんです。」
里山資本主義は多くの視点と可能性をもたらして頂き大きな反響が起きています。私達も視点を変える必要があります。行政やマスコミによって教え込まれた今の時代の常識というマインドコントロールによって何の疑いも無く消費者として隷属化されています。私達は、そこから目覚めて本来の生きるとはどうあるべきなのか真剣に考える時期に来ています。お金の権力の呪縛から離れて、恵みの大地、自然の中で生態系を守り育て、如何に共生して生きて行くのか。その志に共鳴、共感する仲間、人材が最も必要な資本です。里山として大和農場は格好の地です。そこに人材、そして共に楽しい明るい未来を描く仲間が集う。かつて縄文のころのいのちのあり様、視点、精神性に目覚め、今の科学技術の素晴らしさも合わせて活用し営みが出来て行けるそんな小さな村作り、雛形造りがいよいよスタートできそうです。
大和から名取農場に移動して、グリーンガイヤの理事会、研修会が成されました。テンメイでグリーンガイヤ委託事業として水耕栽培実験をしていますがその見学をして、農場を観て頂き、野菜の試食をして色々な意見をいただきました。
最期に木内さんからも以下のようなお話を頂きました。
「今は転換点だ。全てに亘って打つ手が無くなっている。産業、環境その他も振り回されて、悪循環に入って来ている。そして将来のビジョンが見えて来ていない。原発に戻ろうとしているが小泉元首相が言うように後処理が出来ていない現状では無謀だ。
福島原発はシールド出来ていない中で色々な研究が成されている。他国の要望から被爆等のデータ取りに使われている。政府、マスコミも確認しているがそこには利害がある。
放射能、PM2,5等の汚染がされていく中で生きて行く、助かる方向性の研究をして行くことが大事だ。他の預言も今の状況に合って来ている。地球は消滅するのではなく、最悪でも多くの生物が死んでいく。
現状への対応として、病気や食べ物をどうするか。それらに対する免疫、抗体を獲得して身につけて行く。しかし、多くの人達は盲目で現状に流されていく。考えて対応できる能力を培うことが必要だ。これからより必要な事を発信して行く方向性をもって、来年から更に活動して行く。
太陽光発電への問い合わせが出てきている。既存のソーラーパネルでの問題がはっきりして来ていて、その違いを明確にしていく。今のソーラーパネルに水滴が付くと最大40%発電量が上がるが、これはレンズ効果によるものだ。太陽光を利用することで低温で紫外線分解でPCB処理が可能で毒ガス、サリンの処理も可能だ。
地球の浄化をして、安全な食べ物、食べる事の処方箋を作り、更には癒される場所を作って行く。都会での生活は相当な問題がある。環境的な事だけでなく全てが時間に追われて精神的にも無理が来ている。田舎を知らないしこれからは都会と田舎の交流が必要で色々な交換もしていく必要がある。
新しいアイディアは遊びの中で気づいて行くので、時刻に縛られない生活が大事だ。携帯電話を持たない、縛られない生活で、ゆっくりのんびりの社会に向けて、地球人としてのモラルを持って、自然のリズムに合わせた身体を作って行くことで、心が健全になって行く。少し引いた生き方で世の中に期待しないのが良い。
今、伝説、伝承、神話が現実化して行く中で、その流れに染まって行くのが良いのでは無いかと思う。焦って行くと止められる。貯め込まずに出しながら生きる生き方が良い。
水耕栽培も落差があると水が腐らない。生きている水で液肥を作ると大丈夫。都会で水耕栽培をする。空気を清浄にできて食べられるもの栽培できる。
振動で発電させることが出来る。食べ物が腐ることでエネルギーが出る。体内で食べ物を食べて発電している。太陽光も紫外線だけ集めて発電する。
シンプルにして各部門で研究をして未来型の会社作りをして行くが、その実現を期待して良いのではないか。その資金のお金が出来るまでもう直ぐで、間近かに来ている。これから伝説が現実になり、過去になされている契約が実施されていくのではと思う。」
木内さんは翌日も大和農場で1日にのんびり休息して頂き、只々ゆっくりお過ごしいただきました。お昼にはキリタンポ鍋を食べてこれからの明るい未来を語り合い、雛形造りの渦が拡がって行く楽しい時間でした。
2014年はいよいよ伝説、伝承、神話が現実化して行く楽しみな展開になりそうです。しっかりその流れに、縁する善き仲間、皆様と乗って行きたいものです。