2014年10月1日水曜日

356「遠野物語」2014,10,1

  9月25日は長野県に生体エネルギーの勉強会で出張でした。東御市にいた時、丁度に御嶽山の大噴火がありました。しかし私がその事に気付いたのは夕方仙台に戻ってからでした。身近なところで又自然が動き、多くの方々が犠牲になった様でご冥福をお祈りします。人智を超え、天運に任せるしか致し方ない時が近づいているのでしょう。一言で言うと淘汰の時代でしょうか。
 
 9月9日の大和でのあわ歌の儀式の後に10月10日の儀式が控えています。その直前に10月5日に樺山遺跡への訪問が求められています。事の経緯は今年6月7日に中山さんと巡る日高見・アテルイ・賢治の旅で樺山遺跡であわ歌を響かせた時に以下のお言葉がありました。
詳しくは本ブログ「323日高見6」をご覧ください。
http://tenmei999.blogspot.jp/2014/07/3232014630-10020-17-178-10020-67120.html

「大事なること、これより申す。新しきへ向かう皆様、古きを探して、真を知るは、大きな身としっかり繋げ、その身が出るは是より、100と20日。その間、我等も整えるなり。
 今、ここにては祈りをなされ。先ほどの申しよ、も、その一つ。
 う、むる、ふる、ふり。」2014年6月7日17時 
 
 お言葉にある120日後は10月5日です。その日に「古きを探して、真を知るは、大きな身としっかり繋げ、その身が出る」とあり、それまで整えるとあります。それに向けて私たちも如何なる準備が必要で、諸々を整える事が求められているのか。それを受けて10月4~5日に「大和開き・日高見遠野縄文の旅」を予定しています。
http://genkiup.net/awa/26.10.04-2.pdf

 毎回の事ですが、旅行など巡りについては必ず何度か下見をし確認して最終行程を決めます。今回も8月に下見をして内容を決めていました。しかし9月9日の儀式を終わり頂いたお言葉や諸々を含めて再検討が必要との思いが強くなり、再度いろいろ調べて大幅な内容変更を決めました。中山さんにも変更内容を承諾いただいていますので、後は新たに巡る予定の数か所の現地視察をしておく必要があります。9月28日に遠野に行ってきましたが、とても実り多い視察に成りました。
 本番は10月4 日からですが少しその内容を紹介します。
 
 花巻駅で、地元岩手のKさんと合流して出発です。今日の下見は主に新たに追加した私がまだ行ったことのない2か所を巡る事です。そして出来たらもう一か所、本屋さんで本を購入することです。
 宮守ICで高速道路を下りて先ず、直ぐ近くの山谷観音に行きました。遠野七観音の第一観音です。当初は七観音巡りを予定していたのですが、物語が違うようで2つだけにして他の場所を巡る事に組み換えしました。ですから残した2つを再度巡りここで良いかの再確認です。

 次の目的地は呼ばれ石です。国道396号線を盛岡方面に向かい宮守観音を過ぎて少し先の国道沿いにありました。今回は住所を書いた資料を忘れてしまったので些か逡巡してようやくたどりつきましたが、しっかり巨石が横たわっています。
 なぜか石の上に石碑を後でつけています。強烈な光が降りていましたので思わず写真を撮りました。写真には凄い光が降り注がれている様子が写っています。驚きの巨石でしたので本番が楽しみです。




 興奮して思わずすぐ近くのソフトクリームのお店に入ってしまいましたが、これが美味しいのです。

 小腹を満たして、次は本番で巡る石上神社から早池峰神社に向かう為に、附馬午町の方に抜ける道を確認して、舌出し岩を目指しました。
 その石上神社を過ぎ、無名の峠に差し掛かるあたりから欠伸が頻発して強烈な眠気に襲われました。同乗の皆さんも同様でKさんは寝てしまいました。ある意識存在のエネルギーの影響の様です。ふるさと村を過ぎたあたりから少し弱まりましたがまだ続いています。
 舌出し岩は国道340号線沿いの土渕町栃内にあります。資料が無いのでそのあたりに到着したのですが見つけられません。携帯等でインターネット検索しようとしてもこの地区は電波が届いていなくて繋がりません。諦めて引き換えし、伝承園を訪れて場所を聞くことにしました。
 伝承園の受付の方に尋ねたらなんと舌出し岩を知らないといいます。親切に観光協会の方に電話をして下さったのですがそちらの方も分からないと言います。お店のパソコンで検索してくれて住所が分かりましたがはっきりしません。住宅地図で調べてくれて、さらに近くに住む友人宅に電話をしてくれてどうにか場所を確認出来ました。そしてその住宅地図をコピーしてマークして下さったのです。
 私は地元の人は当然分かっているものと思ったのですが意外でした。しかし、とても親切に対応してくれてありがたい体験をしました。遠野は驚きの親切で人情の深い処です。何かお礼をという気持ちになり、お店でお土産に干し芋をつい沢山買ってしまいました。
 
 お蔭様で目出度く舌出し岩に辿り着けました。国道沿いにありますが注意していないと分かりにくい処です。巨石が積み重なっていて舌を出したようになっています。樹間から光が射しこんでいますがなかなかの存在です。これで確認出来て目的達成です。



 今回の目的を9割方達成して軽快に次の目的地、遠野七観音の中で巡る予定の第三観音の平倉観音に向かいます。夕陽が西の山に沈んで行く姿は美しく、ありがたくもあります。 
田んぼの稲穂は実り首を垂れて黄金色です。太陽の光を浴びて田んぼが海のように見えます。驚きの稲光です。1週間後に皆さんと訪れる時にはこの光景は見れないかなと思いながら遠野の新たな魅力を満喫していました。





 平倉観音は七観音の中で私のお気に入りの処ですが、ここでも夕陽に輝く黄金の稲穂が見事な景色でした。


 今回の巡りの最後の目的は風琳堂さんを訪問して本を購入することです。そして出来たら堂主のK、Tさんにお会いして今回のあわ歌遠野巡りに参考になることをお聞き出来たらとの思いがありました。
 遠野や日高見の事をインターネットで検索すると風琳堂さんのHPに何度も行きあたります。http://www5.ocn.ne.jp/~furindo/
 ブログも濃厚な内容で瀬織津姫に魅せられて早池峰山、遠野を中心に調べて書かれていて、とても参考にさせて頂いていました。K、Tさんの著書「エミシの国の女神」「円空と瀬織津姫 上、下」の著書を購入したいとメールで何度も注文していたのですが何故か未送信でした。それで今回は直接訪問して購入しようと思っていました。
 住所と電話とだいたいの場所は地図に記入していましたので遠野駅近くの早瀬町に向かいました。
 
 早瀬川沿いの住宅地で一方通行の通りを進みますがそれらしきお店がありません。見落としているかと2度目は丹念に探したのですが見つかりません。通り沿いにお店があります。タバコや食品を販売している古くからのお店の様で、商品棚もまだらな閑散とした商店です。
 そのお店で同行してきた岩手県出身のKさんに風琳堂さんの所在地を尋ねに行ってもらいました。お店に入っておばさんに話していますが、入って直ぐに若い男性が煙草を購入にお店に入ってきました。馴染みのお客さんの様で、おばさんがその方にも話しかけて聴いている様子が見えます。電話をかけたり、住宅地図を取り出したりまだまだ決着がつかないようです。
 かれこれ10分近くして、Kさんと彼が店から出てきて、ここから歩いて直ぐなので車をここに於いて歩いて行く事になりました。彼が連れて行ってくれるのです。道すがら彼から話を伺うと、どうやら最近そこの方が亡くなっておばあさんが一人で住んでいるようだと言います。数分歩くとこの住宅街に少し場違いなログハウスがあり、ここの様だと言います。呼び鈴を彼が押してくれたら中から白髪のおばあさんが出てきました。

 風琳堂さんでしょうかと尋ねると、そうです。と言います。本を購入したいとお話しました。そしてこの間の事を話して、何度もメールを送っているが通じない事、今回こちらに来る用事があったので直接伺い、本を購入したいと思って訪問したと伝えました。
 おばあさんは驚きの声を上げてまずは事務所に上げて下さり、事情をお話しして下さいました。風琳堂さんの店主のK、Tさんはおばあさんの息子さんで1か月前に肺がんで亡くなられたこと。その後に愛知県の岡崎からおばあさんは一人でこちらに来ているのでこの地にまだ馴染んでいないので・・・。
 どの本が欲しいのかとのことで本の名前を言いますと、事務所には1種類しかなく他は小屋の倉庫に保管されてあるが電気が無くもう日が暮れてしまい、自分も白内障で良く見えないのでので難しい。と言います。するとすかさず、若者の彼が懐中電灯は無いのかと言います。そうそうと言っておばあさんが奥の部屋から懐中電灯を持ってきてくれました。 
 それではという事で我々が小屋に向かうと扉が開きません。そこでまた彼が登場してカギを開けてくれました。お蔭様で段ボールの中から目的の本を2冊探す事が出来ました。
 事務所に戻って3冊購入させて頂きました。おばあさんは小柄で痩せていて80才を優に超えていますがしっかりとしています。私たちの事を尋ねますので、仙台から遠野に来ていて、今日は来週の旅の下見で、瀬織津姫に興味がある事を伝えると、俄かに目を輝かせて瀬織津姫の事を話しだしました。息子さん同様にお母様もこのエミシの女神にぞっこんの様です。すっかり闇夜になってきましたので、お話を伺いたのは山々ですがお暇を告げてまたの機会にとお別れしました。
 
 彼もずっと一緒に同席して下さり、またお店に引き換えすまで、しっかり最後まで案内して下さいました。お別れの時にお名前を伺いましたが、打ちでの小槌さんでした。素晴らしい好青年でした。お店のおばさんにもおばあさんの事情をお話して、これからいろいろお世話して頂けるようにお願いし、目的を成就出来たお礼をしてお別れしました。
 我々は凄い出逢いを導いていただいたようで、幸運な気持ちで満たされていて、きっと志半ばで冥府に旅立ったK、Tさんの引き合わせであったように思いました。これも今度の中山さんの巡りに向けての準備であり支援のようにも思います。
 かなりなボリュウムのあるエミシの女神の3冊の著書を今度の巡り前までに読み終えたいなとの想いに駆られています。
 K,Tさんについては以下のブログに紹介がありました。
http://blogs.yahoo.co.jp/backy_ara/5663887.html

 花巻に仲間のKさんを送り夕食をしましたが、今回の諸々の出逢いに楽しく話が盛り上がりました。反省会を終えて花巻駅でお別れして仙台に戻りましたが、22時を有に越えていました。今回は下見ではなく本番で、幸運な遠野物語を体験できた素晴らしい1日でした。