2014年10月28日火曜日

366「実り秋」2014,10,27

 10月ももう終わります。秋の実り、収穫の時期ですので今月は結構、農作業を楽しみました。
 19日、日曜日は恒例のテンメイ米の稲刈りでした。田んぼを使わせていただいている石巻市の木村農園さんは、今年は殊の外、稲刈りには想定外のことが多発して難儀していました。コンバインが故障したり、台風の影響で倒伏、水没、従業員の怪我等々です。
 昨年は10月14日に稲刈りでしたが、その時は既に全ての田んぼの稲刈りが終えてあり、私たちの田んぼだけが黄金色の穂を重く垂らしていて、1日で刈り上げて全て終了に成りました。今でもその時の情景が鮮明に浮かびます。(http://tenmei999.blogspot.jp/2013/10/24920131024.html
 
 今年は台風18号、19号と毎週来襲していましたが、19号ですっかり我々の田んぼは倒伏してしまいました。栽培しているササニシキは水に浸しておくと穂から芽が出るという事で、15日から農園の皆さんで手刈りをして下さり、前日にほぼ終了していました。


19日は好天に恵まれて最高の稲刈り日和です。農園に向かう途中の田んぼはほとんど稲刈りが済んでいます。今回の稲刈り参加者は今までで一番少ない数で総勢15名でした。
 私たちの田んぼに既に棒杭が立ち、稲が笠懸けされています。そして畔よりに数条の稲を残して下さっていました。稲刈りが初体験の方に鎌で刈り取って頂き、目出度く全て刈りあげることができました。セレモニー終了後はいよいよ稲刈り本番です。


 今日はすこし離れたもち米の田んぼの稲刈りです。稲刈り機と手刈りの併用で作業開始です。サバイバル講座講師の佐々木さんも手を取り指導して下さいます。さすがの熟達した技は学ぶところ多く、我々に丁寧に伝授して下さいました。
 午前中に1反歩強ほどでしょうか、刈り終わり、区切りのいいところでお昼ご飯です。名取農場の採れたて野菜と昨年の豆で仕込んだ自家製味噌で美味しいみそ汁とお弁当の昼食です。木村さん宅の脇の原っぱにシートを敷いての食事ですが、最初は心地良かったのですが、風がでて陽が影っていてだんだん肌寒くなってきます。歓談もそこそこに、午後の作業に取り掛かりました。


 午後は稲刈り機の使い方も、段取りも良くなって作業はすこぶる順調に進みます。だんだん陽が沈んで西日が射してきます。最期の稲を刈り上がり、予定の面積を無事に終える事が出来ました。1日で2反歩半ほどでしょうか。皆さんは達成感でご機嫌です。ポーズを決めて写真に収めました。16時半に完了です。


 日が沈むと同時に気温も下がってきます。汗をかいた作業着の着替えもせずに早々に温泉に有志で向かいました。いつもの涌谷天平の湯は美人の湯で有名で、少しぬるぬる感のある泉質で身体が温まり緩みます。
 湯上りは皆さんで晩餐会ですが、今日一日の反省やら四方山話に話が弾み、笑いで時間もあっという間に過ぎます。20時頃に散会でしたが、恒例の稲刈りも7回目に成りました。毎回、違った様相で、色々体験できますが、継続している中に色々な学びと味わいがあります。いろいろお世話いただく木村農園さん、でんでんむしさんには感謝です。

 23日水曜日は大和農場の作業を楽しみました。大和農場は猪さん達が出没して、畑のそこかしこを耕し?掘り起こしてくれています。


 豆も台風やら熊さんと思える巨体な重しで倒伏してしまっています。早く刈り取らないと地面に着いた豆のさやから腐り始めてしまします。葉が落ちて色合いも茶色がかって来ていますので刈り時です。
 今日こそはと11時前頃から農場長と豆の収穫作業に取り掛かりました。根こそぎ抜いて竹の棒に逆さに下げて乾かします。私は抜き去りの作業、農場長は束ねて結び、竹竿で干場の渡しを作成します。完全に乾燥したものは別にして、まほろば舎のデッキに立てかけます。役割分担も宜しく順調に作業が進みます。


昼食の声を聴いて大和亭に戻り美味しい煮込みうどんを頂き、歓談もそこそこにして午後の作業も黙々と収穫作業の続きです。
 しかし1反歩強程の豆はまだまだあります。抜いても束ねて干す作業までしないと成りません。陽の傾きを見ながら9割程で抜き取りを終えて、後は束ねて干す作業に二人で集中です。
 結局日没で真っ暗になり、手元が見えない中、感で作業をしてどうにか終える事が出来ました。丁度18時に終了で完全な暗闇です。大和亭と小屋の家灯かりが見えるのが嬉しく、光輝いています。
 作業の後は、台が森温泉で汗を流します。温泉にしっかり体を浸し、温めて癒し、緩めます。疲れが一気に回復する妙薬です。これまた、達成感、充実した満足感に満たされますが、どうも残した豆さんが気に成ります。いつか早目にと思いながら家路に着きました。

 25日は朝から長野に出張で早目に仙台に戻れました。15時過ぎに仙台駅に着いて日暮れまでまだ1時間程作業が出来そうです。懸案の豆の収穫に一人で大和農場に向かいました。16時15分に到着して直ぐに作業開始です。
 30分で豆を抜け終えると思ったのですが想像以上に残っていて時間がかかりました。抜き終えて17時を過ぎて太陽は沈んでしっかり暮れ始めています。切れないハサミを持って行ってしまい、紐も上手く切れません。兎に角、結わえて竹につるして行きます。


 しかし、思うように作業が進まず、やはり真っ暗になっても終わりません。今回は大和亭の明かりもありませんので真っ暗です。どうにか17時半過ぎに終える事が出来ましたが最後はかなり雑な作業になってしまいました。刈り上げ作業終了の達成感で、少々は致し方なしと慰めながら、温泉無しで帰宅しました。

 翌日26日は名取農場で収穫祭です。最高の天気に恵まれて素晴らしい秋晴れです。
 10時からさつまいも掘りの作業が開始です。収穫祭の参加者も例年に無く少なく、14名です。昼食の用意をしてくれる炊事班と農作業班に分かれて行いました。
 さつまいも畑の茎葉を切り取る作業、フォークを刺して土を掘り起し作業、さつまいもを手で掘り出す作業、そして運搬して洗う作業にと、分担も自然に出来てなかなか良い感じで進みました。

 さつまいも畑は土ネズミさんの楽園だったようで、芋はかなり食べられています。ネズミも逃げまどい、ネズミの巣も見つかり、中には赤ちゃんネズミが数匹いました。私がフォークの担当で掘り返し作業をしていたら、なんとネズミを串刺しにしてしまいました。きっとネズミの視点で見ると、楽園を破壊しに来た悪物人間の来襲と映った事でしょう。ごめんなさいです、が致し方なき摂理です。


炊事班の作業も順調に進んだ様で、11時半に昼食のコールがありました。区切りのよい処で手を休めて豪華な昼食を頂きました。ほとんど畑の収穫物での料理です。


 メインは芋煮汁で大鍋にいっぱい出来ています。ご飯は先週日曜日に稲刈りした木村農園さんのササニシキの新米です。ほっこりした味わいで美味しい炊き立てご飯です。
 ほとんどの方は芋煮汁は2杯頂き、ご飯もおかわりしました。収穫祭ならではの豪華メニューで美味しく頂きましたが、食べきれずに残りは皆さんでお土産にして持ち帰りました。
 今年の木村農園さんのお米の収量は例年の2割強の増収とのことで、とんでもない収量です。コンバインで収穫しても乾燥機や収納が追い付かないようです。例年は私たちの収穫祭に一家揃って参加して下さるのですが、24日にようやくもち米の収穫終わり、25日でまだ3丁半程稲刈りが残っているという事で今年は参加できませんでした。
 木村農園さんの美味しい新米ササニシキを是非お買い求め下さい。

 満腹な体を少し休めて午後の作業開始です。残りの全ての芋を掘り出して洗い、天日に乾燥します。まだ時間がありますので黒豆の収穫作業もしました。こちらも終える事が出来て、茎を結わえて乾燥するように立てかけて完了です。


 最後まで残ったのは、さつまいもの洗いの作業と撥ねものの選別ですが、これもどうにか16時頃には終える事が出来ました。丁度、太陽が西に沈みかける頃です。
 作業を終えて、居残りの9人でお茶を飲んで歓談です。全てに亘って暖かい一日が静かに終わり外は夕闇です。目出度く散会と成りました。皆様、お疲れ様でした、ご苦労様でした。
 私は先週の稲刈りから収穫祭まで4日間も収穫の作業を満喫できた1週間でした。自然の恵みと人々の培いに感謝です。陽が暮れる時間がどんどん早まり、秋の深まりと同時に冬の到来が感じられる夜長です。