今回はIn Deepさんの2023年9月13日の記事を紹介します。
「2022年から生まれた多くの赤ちゃんたちの遺伝子は変化してしまっているのでは…」
2022年から生まれた多くの赤ちゃんたちの遺伝子は変化してしまっているのでは… - In Deep
赤ちゃんばかり重症化している
少し以前から感じていたのですが、ここに来て、いよいよはっきりとしてきているのは、
「現在のコロナで最も強く影響を受けているのは赤ちゃん」
である可能性が高いということでした。
以前であれば、コロナの重症化の影響はまったく受けなかった年齢層です。
今でもなお、「リスクの高いのは高齢者云々」ということが言われていますが、今のデータを見れば、「最大のリスク群は乳幼児」であることが明らかになりつつあります。
それを最も表しているのが、アメリカ CDC のデータですが、最近イスラエルでの年齢別の比較データもそのようになっていることを知りました。
以下は、少し前のものですが、アメリカのコロナ「救急外来受付」の年齢別データです。感染数ではありません。救急外来の受付数の率です。程度の差はあれ、重症化しているということです。
新型コロナの救急外来受診数の年齢別の比率(週毎)
0歳と 1歳が「圧倒している」と言って構わない率だと思います。
そして最近、イスラエルの 0- 19歳までの若者世代のコロナ入院数の推移のデータを知りました。これも「感染数ではなく、入院数」です。重症化した例といっていいと思います。
8月のイスラエルの 0- 19歳までのコロナ入院数の推移
こちらも、4歳以下が圧倒していて、重症化の中心が「子ども」というより「乳幼児」となっていることがわかります。これ以上の年齢の区分はないですので、アメリカのように 0歳と 1歳が特に多いのかどうかはわかりません。
しかし、アメリカの場合、1歳までの緊急受診数が多い傾向は今回の流行波ではずっと同じですので、流行している株が、アメリカとイスラエルで大きく異なるということでないのなら、ある程度似た傾向、つまり「赤ちゃんばかりが重症化している」ということも起きているかもしれません。
日本の厚生労働省のデータは、さらに年齢区分が大ざっぱで、「 10歳未満」の区分しかないですが、以下のように「 10歳未満が、全年齢層で飛びぬけて高くなっている」ことがわかります。
厚生労働省のデータより
日本のこの数値は「感染数報告」ですが、現在の日本のコロナ感染報告は、定点医療機関から報告された患者数になっており、つまり、これは病院を受診した人たちですので、「受診する程度の症状が出ている」子どもたちと考えていいと思います。
これも 10歳未満という区切りしかないですので、赤ちゃんに重症者が増えているかどうかはわからないですが、先ほど書きましたように、流行している変異株の構成がそれほど変わらないのだとすれば、乳幼児が最も影響を受けている可能性は高いと思われます。
先ほどのアメリカの「 0歳と 1歳が飛び抜けて重症者が多い」ことが気になったのは、
「 2022年から今年にかけてうまれた赤ちゃんたちだから」
です。
さらにいえば、「 2021年から 2022年にかけて妊娠した」結果として生まれた子どもたちです。
これらの乳幼児の重症化については、肝炎とかインフルエンザなどでもずっと続いていたことで、これらについて、一昨年あたりから書いていました「ワクチン接種をしたお母さんから直接のワクチン暴露を受けての影響(免疫抑制状態など)」のように考えていたのですが、この年齢層の数値が飛び抜けすぎているのが気になったのです。
お母さんから胎児への直接の暴露については以下のような記事に書いています。
(記事)妊娠されている方々が知ったほうがいいと強く思ういくつかのこと
In Deep 2021年8月18日
(記事)遺伝子ワクチン時代後の赤ちゃんたちは……と考えながら調べものをしていたら、胎児の世界…羊水…エクソソームとめぐり…
In Deep 2021年5月6日
ここで、三木成夫さんという解剖学者の方が書かれた『胎児の世界』という 1970年代の本の一部をご紹介していますが、お母さんとお腹の中の赤ちゃんというのは、「100%同体」なのです。
三木成夫『胎児の世界』より
わたしたちは母胎のなかで、いわゆる十月十日(とつきとおか)の間、羊水に浸かって過ごす。そこでは、この液体が、胎児であるわたしたちの口のなかはもちろん、鼻のなか、耳のなかなど、およそ外に通じるすべての孔に入りこみ、からだの内外をくまなく潤い尽くす。
…羊水は、胎児の食道から胃袋までをくまなくひたし、やがてそれは幽門の関所を越えて腸の全長に及び、そこで何がしかが吸収されるのであろう。
ちなみに、やや話はそれますが、この羊水の中にいる時に、赤ちゃんは、
「腸内細菌を含む常在菌もお母さんから受け継いでいる」
ことがわかってきています。
あまり横道にそれたくないですので、論文のタイトルだけご紹介しておきますが、オーストラリア大学の研究者たちにより、 2019年に発表された以下の論文です。
(論文)それほど無菌ではない子宮: 人間の胎児は出生前に細菌にさらされているという証拠
The Not-so-Sterile Womb: Evidence That the Human Fetus Is Exposed to Bacteria Prior to Birth
もともと羊水内と、そして生まれたばかりの赤ちゃんは無菌状態だと思われていたようですが、羊水の詳細な検査で、数多くの母体由来と見られる複数の細菌が検出されたという論文でした。
ともかく、そういうように、「全血液を共有し、場合によっては、常在細菌までも共有するお母さんと赤ちゃん」の間には、
「相互に伝播しないものは何もない」
ことになります。
つまり、脂質ナノ粒子も、それに包まれている mRNA もすべて 100%赤ちゃんと共有されます。
ですので、妊娠中(あるいは妊娠前でも)ワクチン接種をしていた場合、その成分が赤ちゃんに伝播することを避けることは不可能です。
そもそも、普通に、米 CDC が、「妊娠中にコロナワクチンを接種すると、抗体が胎児に移行して、乳児がコロナに罹患した場合に重症化や入院の可能性を低下させる」とした内容の論文を、2022年2月に発表しています。
(論文)生後6か月未満の乳児の新型コロナウイルス感染症関連入院に対する妊娠中のmRNA新型コロナウイルス感染症ワクチンmRNAワクチン接種の有効性
Effectiveness of Maternal Vaccination with mRNA COVID-19 Vaccine During Pregnancy Against COVID-19–Associated Hospitalization in Infants Aged <6 Months
「抗体が胎児に移行して」とあるところまでが、先ほど書かせていただいた「すべて赤ちゃんと共有される」という部分となりますが、その後の「コロナに罹患した場合に重症化や入院の可能性を低下させる」という部分の言い方を変えますと、抗体とは、すなわち「全長の」スパイクタンパク質ですので、
「抗体が胎児に移行して、全身にスパイクタンパク質が生産される」
「抗体が胎児に移行して、ADEの原因となる感染増強抗体が作られる」
ということです。
これ以外の何ものでもありません。
ですので、先ほどの「 0歳と 1歳の異様なコロナ重症化の率の高さ」を見た時には、抗体依存性感染増強(ADE)である場合もあるのかなとは思っていました。
ADE は他の過去のワクチンでも、小さな子どもが最も大きな影響を受けていたからです。
以下の記事に、過去の RSウイルスワクチンでの ADE についてを書いています。
(記事)次はRSウイルス恐怖症への誘因の模様。ADEの問題を丸抱えした mRNA ワクチンによる赤ちゃんへの攻撃が世界全体で始まる In Deep 2022年11月12日
そんなこともあり、今回の乳幼児のコロナ重症化の圧倒的な多さには、ADE もあるのかなとは思いますが、しかし、ADE だけが原因なら、少し上の世代の子どもたちの重症化率とこれほど大きな差が出るものだろうかとも思います。
おそらく、
「 2021年から 2022年に、妊娠して生まれてきた赤ちゃんたち」
には何か他の要因があるのではないのかなと。
もちろん、それは何かはわからないことですが、ただ、調べていて、少し気になる医学的見識を知りました。
精子は外因性 DNA 分子を取り込む性質を持つ
コロナワクチンの研究が進む中で、「逆転写の懸念」というものが言われてきました。
(記事)ワクチンmRNAのDNAへの「逆転写」がスウェーデンの研究で確認される。しかも接種後「6時間」という早さでヒトDNAを修飾することが示される
In Deep 2022年2月28日
その後、「 DNA混入問題」なども出てきて、RNA から DNA への逆転写の話題はあまり出なくはなりました。DNA で汚染されているのなら、RNA の逆転写は必要なくなります。
(記事)ファイザー社ワクチンが、DNAで汚染されていたことが見出される……。これにより「永遠のスパイクタンパク質生産」という厳しい概念が浮上。確率は推定3分の1
In Deep 2023年3月15日
この DNA の問題はともかくとして、「逆転写」ということについて、どういう状況で、逆転写が起きやすくなるかということについては、
「 DNA が損傷した時」
のようです。
DNA が損傷した時に、 RNA が修復のために DNA に干渉するということは古くから分かっていたことで、以下の記事の後半に、論文のリンクなどを示して書いています。
(記事)「最大の目的は逆転写」 : その理由 In Deep 2022年9月21日
しかし、逆転写があるならあるとして、その現象により「赤ちゃんだけがあれだけ高い率で重症化するという理由とは結びつかない」とは思います。逆転写の発生する率に年齢は関係ないと思われるからです(このあたりはわからないことですが)。
そうしましたら、いくつかの論文などを読んでいて、まったく知らなかったことを知りました。
それは、精子というものは、
「外因性 DNA 分子を取り込む自発的な能力を備えている」
のだそうです。
以下は、2008年の論文の冒頭部分です。太字はこちらでしています。
精子を介した「逆」遺伝子転移:新しい遺伝情報の生成における逆転写酵素の役割
精子媒介遺伝子導入 (SMGT) は、精子が外因性 DNA 分子を取り込み、受精時にそれらを卵母細胞に送達する能力を利用することにより、動物に新しい遺伝的形質を導入する手法だ。
外因性 DNA と精子細胞の相互作用は、特定の要因によって媒介される制御されたプロセスだ。中でも、逆転写酵素 (RT) 活性は、精子媒介遺伝子導入において中心的な役割を果たす。
「レトロ遺伝子」は、精子内に取り込まれた外因性 RNA の逆転写、または外因性 DNA の連続的な転写、スプライシング、逆転写のいずれかによって生成される。
結果として生じるレトロ遺伝子は、卵母細胞に送達され、新しい表現型形質を決定できる低コピーの転写能力のある染色体外構造として胚および生まれた動物に伝達される。
このレトロ遺伝子は、有性生殖を通じて創始者からその F1 子孫にさらに伝達される可能性がある。
つまり、染色体に関連付けられていない新しい遺伝的および表現型の特徴が、非メンデル比率(※ メンデルの法則に従わない遺伝形式)で生成され、継承される可能性がある。
academic.oup.com
要するに、精子の持つ「外部の DNA の取り込み能力」を媒介して生物に遺伝子を導入するという研究の説明のようです。
どのような方法なのかと調べましたら、日本の国立遺伝学研究所「小型魚類開発研究室」のページに、「ウイルスベクターによる精原細胞への遺伝子導入」というページがありました。
2.ウイルスベクターによる精原細胞への遺伝子導入
ウイルスベクターは物理的あるいは化学的方法に比べて、標的細胞にダメージを与えることが少なく、かつ効率よく遺伝子導入できる方法です。
レトロウイルスは RNA をゲノムとするウイルスで、宿主内でそのゲノムは逆転写され、染色体へ挿入されます。したがって、染色体への遺伝子導入に適したウイルスベクターです。
VSV-Gエンベロップを持つレトロウイルスがゼブラフィッシュ細胞に効率よく感染することが知られていたため、このウイルスを用いて精原細胞への感染を行いました。感染後、上記の精原細胞‐精子培養系で培養することで、遺伝子導入した精子を作製することに成功しました。
さらに、その受精個体にも導入遺伝子が伝わることも確認できました。
改変した精子の遺伝情報がそのまま受精個体の全ての細胞に伝えられるため、従来よりも一世代早く遺伝子改変動物を作出できることを意味します。
小型魚類開発研究室
「うーん」といろいろ思います。
なんだかいろいろなことが考えられる気はするのですが、ただ、これまで私は、妊娠中の接種について、「お母さん側の問題」ばかりを気にしていましたけれど、精子そのものを作り出すのは男性、つまりお父さんということになります。
mRNA を包んだ脂質ナノ粒子は、全身を循環するわけで、当然、精子を作る「精巣」にも分布します。以下は、ファイザーの生体内分布のグラフです(日本の研究ですので、本文は日本語の資料です)。
ファイザー社の脂質ナノ粒子の生体内分布
BNT162, PF-07302048 薬物動態試験の概要表
時間の経過と共に減るのではなく増えています。これは、蓄積していっていることを示しているかもしれません。
先ほどの魚類の研究ページにある、
> 改変した精子の遺伝情報がそのまま受精個体の全ての細胞に伝えられるため、従来よりも一世代早く遺伝子改変動物を作出できることを意味します。
というフレーズを思い出しますと、いろいろと思います。
そして、ふと、
「こんなことになっている赤ちゃんとかが絶対にいないとも言えない状況なのでは……」
と、つい「陰謀論」的に考えてしまいますが、DNA 混入などの問題が出て久しい現状では、このような考えに至るのは、それほど突飛ではないのではないかとさえ思います。
皆さまはどう思われますか?
そして、仮にですが、そういうような赤ちゃんであった場合、その赤ちゃんたちは、どのように成長していくのでしょうか。
赤ちゃんに重症化が多いという話からは別の話になってしまった気もしないでもないですが、実に気になる今後です。
さらにいえば、実際には、脂質ナノ粒子と遺伝子を使う薬剤には、すべてこの遺伝子改変の問題がつきまとうのではないのでしょうか。