2013年10月10日木曜日

243「 遷宮2」2013,10,10


 私達は農場の白石あたりで昨日書かれた絵図を照らしながら、その内容を解読して行きます。中心の大きな○は白石で三日月の様なのは沢のお不動様の様です。他の小さな3つの○は石ではないか。白石の真南に以前掘り出された石が有りますが、他の2か所の方向、北と東には見当たりません。中山さんは不動尊に行くと言います。


 お不動様に向かって中山さんがお尋ねになられました。その時のお言葉です。
「尋ねたりしなり。授かりたるこの地を如何なる地と成し行くや。(拍手)
 ほんに嬉しきこと成り。見事に繋ぎて、降り来る光の場と成されませ。
大きなる石囲み、鋭き立石囲み、この場を作り、ここより開く。
ふつふつと、火なり、水なり。ここの地は形を示して参ろうぞ。(拍手)
 あい分かりました。火と水、如何に組み行くや。(拍手)
 この水持ち行き、光を9つ灯して供え、後に四方に柱立て、すだく(集く)多くを鎮めなされ。」11:30

 まずもって、今回のことを喜ばれています。この場を光降り来る地にする為に、立石で囲み、お不動様の水、更に火を9つ灯し供え、四方に柱を立てる様に。とのことです。そして、ふつふつと、火なり、水なり。ここの地は形を示して参ろうぞ。とあります。火と水です。丁度2週間前に木内さんとこの地を訪れて火水(かみ)のお話をしています。ここから形を示して光降り来る場とするようです。

 お言葉を頂き直ぐに白石に引き返り、今度は白石に中山さんが問われました。その時のお言葉です。
「大切成るは、是より降り来る光を受け賜わる方定めませ。その方、今回祭主と成りて執り行う。都度伝え致す故そのまま為されませ。」12:20
 降り来る光を受ける方、祭主を定めなさい。大切な事は祭主を誰が務めるかで、後は必要に応じてその都度知らせるので執り行いなさい。という事の様です。


 誰が祭主として相応しいか、直ぐにT舎長に白羽の矢が立ちました。直ぐにT舎長が作業している大和亭に向かいます。
 個室に呼んでそこで中山さんと面して坐りお尋ね、お願いがありました。その時のお言葉です。
「あいうえお(拍手)
 伝えます。是より降り来る新たなる光をこの地に流して頂きたし。石と共に光を受けて頂きたし。本日の火と水の儀を執り行いて、光を受けとり、思いを発して下され。お許しですか。(拍手)
 はい(拍手)
 ありがとうございます。多くの方々集いて参り、ここの光を受けましょうぞ。」12:30
 お願いの儀は目出度く快諾されました。ありがたいことです。祭主とは今日の儀式を執行するだけでなく、今後毎月この白石を大切に奉り、整え、あわ歌を響かせ続けるお役目もあるようです。


 次は鋭き立石と四方の柱をどうするかです。すると直ぐにO農場長が農場に網を回す杭として四本の丸太を用意しているというではありませんか。それを見て確認すると、中山さんはこれで良いといいます。
 後は大きな鋭い石です。すると道路から大和亭に進むアプローチになんと大きな鋭い石が2つ横たわって配置されているではありませんか。立ててみると中山さんはこれで良いと言います。

 9つの火は昨晩T舎長、祭主が名取農場から九曜紋のロウソクセットをこちらに運ぶように依頼していて既に用意出来ています。
 全て今回の儀式のための材料があっという間に揃いました。驚きです。この事を見越して準備されていたとしか思えないことです。そして儀式の開始は午後1時に決まりました。
 早速、白石の南にある石との距離を計測して、北と東に等距離に立石を設置しました。






そして白石の四方、東北、東南、南西、北西に杭を打ち込み、四柱を立てました。


そしてお不動様のお水を汲みペットボトルは白石の手前に、九曜紋のロウソクは白石の上に置き、人工の野菜籠も白石の上の並べて祭壇も仕上がり、全ての用意が出来上がりました。その時間は大和農場に到着してから1時間程です。あまりに用意周到に準備されていて、神仕組、驚きの仕掛けが成されていたようです。


1時5分前には皆さん集合して白石を皆さんで囲み、白石の前に祭主が立ち、儀式の進め方は中山さんから指示がありました。後は始まりの時の鐘が鳴るのを待つだけです。



そして1時丁度に儀式は始まりました。 
 祭主が7拍手を打ち、祭主が「あ〜」を3回発し、続いて全員であわ歌を1唱、最後に祭主が「あ〜」を3回発し、柏手で儀式は終了です。
 四方、八方を整え陣地を作り、火と水の祭壇であわ歌による儀により、白石と祭主に光降り注ぎ、ここに遷宮が成されました。様子を写した写真には白い光のドームが二重に見えます。大きな光が降りていたようです。
 中山さんから、今回のことは遷宮ですよ、とお言葉がありました。この儀によってめでたくこの地が新たな光発する地と定まったようです。


 皆さんで写真を撮り、この儀式に参列できた喜びを共有しました。水は白石にかけられて祭壇は撤去され全てを終わりました。後は大和亭での直会(なおらい)、収穫祭です。それまで皆さんは農作業、昼食の用意の続きに戻りました。





大和亭の1階には二間続の和室があります。奥の和室の西側の木の壁にはT祭主によって儀式の前に祭壇が出来ていました。何故この西面だけが木地の壁なのか不思議に思っていたのですが、祭壇をつくる為にこのように作らされていたのだ、と腑に落ちた次第です。この家をこの地に10年前に建設させ、私達に活用させること、西面に祭壇をつくること、ここにも予め仕掛け、神仕組みをされていて今日の日の為に用意されていたようです。  




 祭壇には陶彩画の「萌」と九曜紋のローソク、農場で収穫した野菜がお供えされています。そこで中山さん、祭主、私と数名で儀式終了の報告をし、あわ歌を歌いました。そこでのお言葉です。
「光を降り来て、この地を肥沃なる皆々の地と成り行かれませ。本日ここに皆々で祝うは嬉しきなり。すなり。ひなり。うなり。新たなる時へ参りませ。」13:30
 ありがたい、素晴らしいお言葉です。この地を肥沃なる地と成していくこと、今日を迎え嬉しいこと。「すなり。ひなり。うなり。」で新しい時を作り進んでいくようです。
 誠にありがたきことが皆さんで出来ました。天と地を繋ぐ人の役割をこの地を通じて果たしていく始まり、開かれました。

 昼食は2時半ごろから始まりました。儀式後の直会、収穫祭です。採れたて野菜を調理して美味しい、素晴らしい料理です。御菓子、果物と盛りだくさんで食べきれないほどの豪華なお祝いの席でした。楽しく歓談してこの新しい宮の始まりを祝いました。




 時間が経つのは早くもう5時になります。最後に皆さんで祭壇へむかってあわ歌を歌い、響かせました。素晴らしい天地人の響き合いでした。その時のお言葉です。
「ありがとうございます。皆々に祀りて頂き、誠に嬉しきこと成り。どうぞ、この地共々に嬉しき地と成し続けましょう。」17:10





最期に祭主からご挨拶がありました。只々感謝の思いの時を皆さんと味わいました。


 今日の全ては終わりました。天も地も人も共に願いが成就した1日でした。皆さんを仙台駅にお送りしてお別れです。これから私達の新たなお役目が始まります。縁する皆さんと楽しく進んで行きたいと思います。
 中山さんとは次回11月30日から「縄文、日高見、アラハバキの旅」が待っています。今回の儀式を踏まえて、日高見の地に新たに起動させる意味ある、楽しき旅になる事でしょう。