2022年3月28日月曜日

2650「観音様の涙」2022.3.28

 今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2022年03月23日の記事を紹介します。


「観音様の涙」


今日は、苦しみの淵で涙されている方のために書きます。

元気いっぱいで、ご興味のない方はスルーなさってくださいね。重いですから(笑)

今日は「観音さま」のお話です。

「哀切かんのん」のお話です。



哀切かんのん

人生に三十三の難所があるとか

だれでも苦悩の路を通る

哀しい事だけれど

人となるための定めなのか

泣いて叫んで救いを求めると

哀切の声で「ここまで早くおいで」と

涯(がけ)の上から身をのり出して

白い両手をさしのべられる

けれど恐れてその手を信じない

ふれたら突き離されるかと 信じる事を失った習性

観世音のあなたは

唯、哀しき瞳もて立ち給う


観音さまは、苦しむ私達に

「ここまで早くおいで。私の言葉をお聞き、私の顔をみなさい。 

私はこうしてあなたを助けようと語りかけているのですよ」と言って両手を差しのべていても、

そんな観音さまが信じられない

といって、苦しみのなかでもがいているのが私達。

(本当は信じたいのです。縋りたいのです。でもそれが出来ないのです)

そんな私達の様子を観音さまがご覧になって、

哀しい瞳で私たちを見つめていらっしゃるという、そんな詩です。

こんな優しい心で私たちを見ていらっしゃるのが、観音さまの心です。


観音さまがせっかく手を差し伸べてくださるのに、 

その手を握り、救われるか、

握らないかの最終判断をするのは私たち自身です。

悩みや苦しみがある間は、人を信じることができないかもしれません。

また自分は動かず、何もしなくても、ある日、さっと自分を救い上げてくれる

何者かが来るのを待っているのかもしれませんね。

病気になった時でも、助けてくれるのはお医者様ではありません。

自分は何もせず他人に依存して、全てを任せておけば、

お医者様が勝手に直してくれるのではありません。 

まず、そこから私たちは、自分の意識を改めなければならないのかもしれません。

自分の人生です。

誰かが代わって生きてくれるわけではありません。

代わりに苦しんでくれるわけではありません。


面倒くさいからと、自分のことなのに、

他人や神様に丸投げして、依存し続け、

自分は何もしなければ、誰も助けてくれません。

「哀切かんのん」でさえできないのです。

病気だったら、

せっかく身体が(生き方の方向性が違うと)教えてくれているのですから、

「どうして病気になったのか?」と

自分の生き方を振り返り、見直してみなければなりません。

苦しみ、悲しみを助けて欲しいのであれば、

まずは、その苦しみ・悲しみに執着することから離れなければなりません。

執着などしていない!! と仰るかもしれませんが、

そこから、逃れたい、楽になりたいと、 

いつまでも、その「苦しみ、悲しみ」の現象ばかり考えていては、

べったりと執着していることと同じです。

「苦しみ、悲しみ」に執着している心を、

そこから一旦離さなければ、観音様といえど救えません。

せっかく手を差し出してくださっても、私たちの執着の心がそれを拒否するからです。

そんな、私たちの執着の心を見て、「哀切かんのん」は 

「哀しき瞳もて立ち給う」と涙したのですね。

誰にでも、苦しみや悲しみ、悩みはありますが、

そこから一旦、執着した心を離さなければ、

どんな救いも手にすることができません。

心を離すとは・・どうしたらよいのでしょうか?

どうしたら執着から離れ、救いを手にすることができるのでしょうか?

それはブッダが「般若心経」の中で教えてくださいました。

どんな出来事も、自分の周りに起こって来ることに、無駄、不要なものはありません。

苦しみも悲しみさえも・・

それらは全てが自分にとって必要であり、必然的にベストなタイミングで起こってきます。

その目的は、私たちの魂を成長させるためです。

 

ですから、その出来事が、どんなに辛く見えようと、 

目の前に起きている現象に対して 

・感謝ができ、

・喜びを見出すことができ、

・そこに幸せを感じられるようになると、 

自分自身がラクで楽しくなる、ということです。

そして更に、地球と宇宙が味方になってくれると言うことです。

そう「般若心経」の中に書かれています。

 

「ありがとう」という言葉を使うこと、感謝すること、

そして不平不満、愚痴、悪口を言わないこと・・

それこそが、「哀切かんのん」の差し伸べた手を、

自ら力強く握る方法ではないかと思います。

まずは、辛くとも、毎日「ありがとう」と 

口に出してみることから始めてみませんか?