今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2022年08月09日の記事を紹介します。
「地球のドラマ」
春日大社の元宮司、葉室頼昭さんもよく書いておられましたが、
古事記の中には、原初の宇宙創成の科学的な出来事が、
上手に神話として描かれている・・・
138億年前に、この宇宙はビッグバンで始まりました。
そこに現れたのが、天之御中主神(アメノミナカヌシ)
この宇宙を創造する・・
それは、この神様の意思から始まりました。
その後すぐに
・高御産巣日神(タカミムスビ)
・神産巣日神(カミムスビ)
の2神が現れましたが、この2神の役割は ムスビ と言う言葉が示す通り
波であり、物質である素粒子を結び(ムスビ)つける中間子の力を示します。
1935年、日本の湯川秀樹博士によって科学的発見された力でもあります。
このことにより、
波、素粒子から原子が生じ、分子、物体となり、物質宇宙を形成することができました。
この時、つまり天地開闢において、神世七代の最後に
・イザナギノミコト
・イザナミノミコト
の男女の神様が生まれ、国土を形成し、沢山の神々を生みました。
神の国、日本では、森羅万象の中に神々を見出し
恐れ、敬い、大切に共存の道を歩みました。
西洋における「自然は人間が征服すべきもの」とは正反対の心です。
縄文の時代より、人々は人間の心の中にも神を見つけました。
自分の中にも、相手の中にもです。
その結果、相手を尊重し、お互い様、おかげ様の美しい心が育ちました。
全ての人の心には、神々が住んでいます。
その美しい神々の心を、この世に生を受け、荒波にもまれ
生きるために必死になっている間にポツンと小さな自我が生まれました。
「自分さえ良ければ」の黒いシミのような心です。
何時しか、それらモヤモヤしたものが凝り固まると
実際に独り歩きを始めたり
様々な害悪を世の中に広めることにもなりました。
私達日本人は、何かあるとよく神社や仏閣に行ってお参りします。
お参りと言うよりも、願い事を言いに行く人の方が、圧倒的に多いかもしれません。
ですが、いつもいつも
・何々してくれ
・あれをくれ
と自分の欲望をぶつけに来られる神々も、困っているかもしれません。
宇宙創成以来の神々は、
何も私たちの欲望を叶えるために存在しているわけではないからです。
ですが、この物質界に生を受け、いろいろな艱難苦難に会いながら
魂磨きをしている私たちにとって、
・誰かにすがりたい
・何かに助けて欲しい
そう思うのも無理のないことかもしれません。
ですが、この神々でさえも、私たちの心が、自我、欲望にまみれ
罪・穢れの中にある時は、助けたくとも手が出せません。
私たちの心が変わらなければ例え、有名な神社仏閣に行こうと
高いお金を払ってご祈祷していただこうと効果はありません。
では、私たちの心が、どう変われば神々の恩寵を得ることができるでしょうか?
それは、私たちの心に「感謝の心」が芽生えること。
辛く苦しい環境の中に置いて「感謝の心」を持つことは難しいかもしれません。
縄文の時代から培われた神道では、お祓いと言うものがあります。
これは、本来美しい輝きを放っていた神々の心を持つ、私たちの心の
自我や欲望、良きことも、悪しきことも全て祓ってしまい、
(そのエネルギーを黄泉の国に返し、循環させる効果があります)
本来の無垢のニュートラルな心に戻す効果があります。
助けて欲しい・・そのように他力本願ですがってきた人々も
自分の力の及ばない見えない神々の力を信じ、頭を下げ、真摯に祈る姿
ここからブッダの悟り、縁起の法則を見出す、小さな一歩が始まります。
縁起の法則というのは
「人は自分の人生を自分の思いで作れると思っているがゆえに、悩み苦しむ。
人生は自分の思いでできあがっているのではなくて、自分たちの思い以外の
神仏や周りの人々のおかげで全部が成り立っている」
というブッダが初めて悟った時に知った宇宙の法則です。
人生の中で遭遇する
・悲しみ
・苦しみ
・悔しさ
それらは、苦しいことですが、実際には私たちの魂を磨いてくれます。
それをきっかけとして神々に目を向け、小さな自分に気づき、
周りの方々の「おかげ様」に気づき、感謝の心を持つことができた時、
私たちの生まれて来た人生も目的の大半は成就して、
神々からの祝福を思う存分得ることができることでしょう。
この宇宙に存在する物、見える物も、見えない物も、人間も、動物も、植物も神々も
全部繋がっています。
天之御中主神(アメノミナカヌシ)がこの宇宙を創る時に描いた理想
それは、存在する物全てが、助け合い
バランスを取りながら変化し進化していくこと
美しい神々の心を実際に実現していくこと。
この宇宙の果て銀河系の中、太陽系の第3惑星 地球で、
私たちは今、そんなドラマを演じています。