今回はIn Deepさんのサイトより2024年1月4日の記事を紹介します。
「次のカオス」 https://indeep.jp/the-next-chaos/
混沌と混乱の年開けに
2024年は、年明けから混沌とした状態で始まっています。
日本においては、1月1日に能登で大地震があり、その翌日の 1月2日には、日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突して炎上するという非常に希有な事象がありました。
1月3日には、アメリカで「23州の議事堂に爆破予告」があったと報じられていまして(報道の翻訳)、そして、今日は、日本でも各地の自治体に爆破予告の FAX やメールが届いているそうです。
X への投稿より
【各地の自治体に爆破予告】全国の多くの自治体で爆破予告のFAXやメールが届いている模様です。
現在確認出来るだけでも少なくとも東松山市、上越市、南相馬市、流山市、尾花沢市、市原市に爆破予告が届いています。
なお、いずれも内容は同じ模様です。
正式に報道されているのは、福島テレビの以下でしょうか。
南相馬市に脅迫FAX 「公共施設に爆弾を仕掛けた」(福島) 福島テレビ 2024/1/04
南相馬市は4日、公共施設の爆破を予告するFAXが届いたと発表した。
南相馬市によると4日午前6時ごろ、市役所に「公共施設に爆弾を仕掛けた。午後3時34分から午後8時10分の間に爆破する」などといった内容のFAXが届いた。
南相馬市では警察に通報し、市内の公共施設に不審物が無いか確認を進めている。また市民に対し不審物を見つけた場合は警察に連絡するように呼びかけていて、爆破予告の時間まで警戒を続けることにしている。
1月3日には「年初の世界の債券と株式取引が、1999年以来最大の暴落」を記録していました。
年初の世界の株式と債券の資本総額の推移
そして戦争
戦争関係では、「イスラエルがベイルートのヒズボラ本拠地を爆撃」したことが報じられていました。
(記事)中東戦線がエスカレート。イスラエルがベイルートのヒズボラ本拠地を爆撃。ハマスの副指導者が死亡 BDW 2024年1月3日
さらに深刻なできごととしては、日本時間の 1月4日、「イランが建国以来、単一の攻撃としては最も死者数の多い攻撃を受けた」事件です。攻撃者は今のところ不明です。
死者数が100人を超える中、バイデン政権、イラン爆発の背後には米国とイスラエルはいないと発言
zerohedge.com 2023/01/04
イランのケルマン市への攻撃の死者数は少なくとも 103人にのぼり、141人以上が負傷した。イランのニュースは次のように伝えている。
「最初の爆発は殉教した将軍から 700メートル離れた場所で発生した。カセム・ソレイマニの墓と2回目の爆発はそこから1キロ離れた場所で起きた。他の情報筋によると、その余波で 170人を優に超える負傷者が出たという。爆発により、ケルマンの墓地から会葬者が四散し、救急車が負傷者を市内の病院に搬送するために急行した」
これはイラン史上、単一の攻撃としては最も死者数の多い攻撃の一つであった。
イランのエブラヒム・ライシ大統領は、この攻撃の背後にある諜報機関の国を名指ししなかったが、「このテロ犯罪に関与した加害者と犯罪者は間もなく特定され、その行為に対して処罰されるだろう」と述べた。
しかし、イラン政府高官の一部はすぐさまイスラエルと米国を非難した。バイデン政権はこの主張を即座に拒否し、イスラエルをこの大量死傷事件から遠ざけようとした。
先ほどの「イスラエルがベイルートのヒズボラ本拠地を爆撃」した件について、ヒズボラ事務総長のハッサン・ナスララ氏は、以下のように述べたと、アルジャジーラは報じています。
・イスラエルは10月7日の攻撃以来、この地域で戦略的敗北を喫している。
・アル・アロウリ(殺害されたハマス2位の最高幹部)暗殺は「危険な」行為であり、処罰されなければ成立しない。
・フーシ派の紅海での攻撃は「実質的」かつ「効果的」だ。
・米政権はガザでの戦争を煽り、停戦を阻止している。
・イスラエルはレバノン戦線で「数千人」の死傷者が出たことを発表していない。
・ヒズボラはイスラエルとの全面戦争を恐れておらず、「制限なく」戦う用意がある。
aljazeera.com
これら全部に、仮に、イスラエル(と、その背後の米国)が絡んでいるとしたら、もう狂気としか思えない面もあります。
中東のマップを見れば、イスラエルという国家の、たとえば、国土面積の規模からだけでも、その「程度」がわかります。イスラエルの北にあるのがヒズボラの拠点のあるレバノンです。
先ほどのヒズボラ事務総長の言葉に、「フーシ派の紅海攻撃は、実質的かつ効果的だ」という部分がありますが、イエメンの親イラン武装組織であるフーシ派は、繰り返し、紅海で商船を攻撃しています。
そのため、現在、どのようなことになっているかといいますと、世界中のコンテナ船やタンカーが「紅海を避けて、大きく迂回した航路をとっている」のです。
以下のマップで、水色で示されているのがコンテナ船で、赤で囲まれている部分が、攻撃が続いている紅海です。
ヨーロッパや北米に向かうコンテナ船の現在の航路
今やイエメンのフーシ派(背後はイラン)が、実質的に紅海を支配している状態です。
以前、フィンランドのヘルシンキ大学の経済学准教授の「イスラエル・パレスチナ戦争の経済的な最悪のシナリオ」という文章をご紹介したことがあります。
(記事)イスラエル・パレスチナ戦争による全世界への「経済と市場のカタストロフ」がもたらす劇的な「終末の時代」に突入した可能性 In Deep 2023年10月15日
ここには、項目として、以下の10点が「懸念される事態の進行」だとして述べられていました。
トゥオマス・マリネン准教授が言及した懸念
1. 紛争は地域戦争にまでエスカレートし、米国も直接関与することになる。
2. OPECは石油禁輸で対抗。
3. イランがホルムズ海峡を封鎖。
4. 原油価格は 1バレルあたり 300ドルに達する。
5. ヨーロッパは LNG 不足により本格的なエネルギー危機に陥る。
6. エネルギー価格の大幅な高騰はインフレを再活性化し、中央銀行もそれに応じて対応する。
7. 金融市場と世界の銀行セクターは崩壊する。
8. 米国は債務危機に見舞われ、連邦準備制度はさらなる金融市場救済策の制定を余儀なくされる。
9. オイルダラー貿易は崩壊する。
10. ハイパーインフレが発生する。
Tuomas Malinen
ここには「3. イランがホルムズ海峡を封鎖」とありまして、現在そこには至っていないながらも、「中東地域の海域の支配権が、イラン側に移行しつつある」という雰囲気がすでにあります。
実際、先ほどの商船の運航マップを見ましても、現時点でホルムズ海峡(紅海の右にある海峡)には、商船の姿は見えません。
さらには、ちょっと毛色の異なる話ですが、「トルコ政府が、ウクライナ海軍支援のための英国船舶の黒海入港を拒否した」ことが報じられています(報道の翻訳)。
サウジアラビアのメディアは「海上貨物料金が 2倍以上に上昇している」と報じており、もう少し時間が経つと、「世界のさまざまな国で、さまざまな物資の高騰、あるいは物資の不足の影響が出てくる」ことになることは確実だと見られます。日本がそれを避けられるのかどうかはわかりません。
なお、これも関係ある話かどうかわからないですが、2024年1月1日に、サウジアラビアは「正式に BRICS に加盟した」ことを発表しています。他に、イラン、アラブ首長国連邦、エチオピア、エジプトが BRICS に加盟しました。
有力新興5カ国で構成するBRICSに2024年1月1日からサウジアラビアとイラン、アラブ首長国連邦(UAE)、エチオピア、エジプトの5カ国が新たに加盟国として加わる。南アフリカのBRICS代表が明らかにした。
BRICSを構成するブラジルとロシア、インド、中国、南アは8月、アルゼンチンを合わせた6カ国を新たな加盟国として迎え入れると発表していた。12月に就任したアルゼンチンのミレイ大統領は前任者の加盟申請を撤回し、同国は加盟しないことを決定した。
ロシアのラブロフ外相は今週、BRICSとの関係構築を望む国は約30カ国あると述べたと、ロシア国営タス通信が報じた。
bloomberg.co.jp 2023/12/30
アルゼンチンの新しい大統領であるミレイ氏は、世界経済フォーラムの人ですので、ロシアなどが中心となっている BRICKS には「まあ、参加しねえだろうな」と思っていましたが、そうなったようです。
ともかく、動乱の行方としては、2024年は最初から「波乱含み』と言えることになっていまして、行く行くは、フィンランドのトゥオマス・マリネン准教授が言うような
7. 金融市場と世界の銀行セクターは崩壊する。
とか
9. オイルダラー貿易は崩壊する。
とか
10. ハイパーインフレが発生する。
などのようなことに行き着くのかどうかはわからないですが、可能性はかなり出てきているように見えます。くどいようですが、これは、中東から遠く離れた私たち日本にも直接的に影響のある話です。
2025年頃までには、はっきりしてくるのでしょうかね。いずれにしても、2024年が始まったばかりで、ここまで急激な展開で、中東あるいはウクライナの情勢が変化していますと、「次のカオス」は、比較的早くやってくるのではないでしょうか。
全体のストーリーの中心にいるアメリカそのものも相当ブレインデッドに陥っているようで、最近、
「アメリカの武器が枯渇しはじめ、中国との戦争が起きた場合、3週間以内に軍事物資が枯渇する」
と、元アメリカ陸軍大佐で、国防イノベーション委員会の上級研究アナリストが述べていました。
(記事)アメリカの兵器は枯渇寸前。米軍元大佐が「米国と中国で戦争が起きた場合、米軍の軍需品は3週間以内に使い果たされる」と警告
地球の記録 2023年12月28日
NATO も、ウクライナに送りすぎたせいで、武器が枯渇に直面していることを昨年ご紹介したことがあります。
みんな脳回路がデッドになっていて、まるで、脂質ナノ粒子の塊を脳天から突き込まれたような脳の炎症状態になっている人々に支配されている国が多いようです。
ウクライナは、ついに完全な障害を持つ人まで徴兵し始めました。
(記事)終末的動員:ウクライナがついに「手足を失った人たちや片目の失明者などの重大な障害を持つ人たちを徴兵する」ために法案を改正
地球の記録 2023年12月26日
こんな異常なことを平気でおこなうのは、もはや陰謀でも悪意でもなく「思考停止」そのものです。
イスラエルのおこなっていること(無謀な戦線拡大)も、先ほどの中東の地図でわかる通り、もはや冷静な政策とはいえません。
このような思考停止の概念の拡大というのは、カオスの状況を作りやすいものともいえるもので、それに対して、追随する国民たちまでもがブレインデッドに陥っていった場合、確実に全体がカオスの泥濘に飲み込まれるようにも思います。
今はそういうところに私たち全体がいるのではないでしょうかね。
日本もけっこうな思考停止に陥っていますし。
たまに、アメリカの作家で投機家のダグ・ケイシーさんのインタビューをご紹介することがあります。
ダグ・ケイシーさんご自身も、結構ドス黒い部分がたくさんありそうな人ですが、「暗黒の時代には暗黒側の人の意見のほうが役に立つ場合が多い」と私は考える人ですので、今回は、ダグ・ケイシーさんの 2024年の予測についてのインタビューをご紹介して締めさせていただきます。
なお、アメリカの人ですので、アメリカ大統領選についての発言も多かったのですが、私自身が、ワープスピード元大統領にも、ジャッキー現大統領にも、どちらのジイサン候補にも興味がないですので、その部分は割愛します
激動の 2024 年の大胆な予測
Doug Casey’s Bold Predictions for a Turbulent 2024
Doug Casey
聞き手:2024 年に起こることをどのように要約されますか?
ダグ・ケイシー:悲観的な言い方はしたくありませんが、地平線上に嵐の雲が見えます。「パーフェクト・ストーム」という前兆を言いたくなる誘惑に駆られますが、このフレーズはありきたりになっています…そして、パーフェクト・ストームという言葉は、むしろ状況を控えめに表現しています。私は、思っている以上に状況は悪化すると考えています。
私たちをここにもたらした傾向は、過去 100年間にわたって構築されてきました。それはさらに悪化しており、曲線は指数関数的に見えます。私が立ち止まる唯一の要因は、今やほとんどの人が津波が来るのを目にしているということです。そして、そのような現実は通常、「誰もが」持っている信念を混乱させます。
私たちは金融と経済の崩壊の可能性を目の当たりにしています。そして、社会の崩壊は主に覚醒の結果であり、それは、社会主義、権利、あからさまな憎しみ、隠れた敵意、そして人種とジェンダーに対する狂気の見方の腐ったごった煮です。これらのことは、この選挙の年に大きな政治的混乱を引き起こすでしょう。
もちろん、私たちの最も基本的な問題は、進行中の文化の崩壊です。平均的なアメリカ人はもはやアメリカの考えを信じていません。
アメリカンドリームは忘れ去られています。ほとんどのアメリカ人は今、アメリカンドリームという概念を妄想、詐欺、あるいは悪夢とさえ考えています。
伝統的な文化的価値観が意図的に洗い流されつつあります。内部勢力はアメリカを形作ってきたものを積極的に破壊しようとしています。
2024年はすべてが頂点に達する年になるでしょうか? そうなる可能性は大いにあるかもしれません。しかし、その後の 10年間はそれ以上良くなることないだろうと私は予想しています。
聞き手:新年を迎え、中東ではここ数世代で最大規模の地域戦争が勃発しています。多くの海運会社が紅海の航行を停止しているため、すでに世界経済に多大な影響を及ぼしています。この紛争は 2024年にどこへ向かうと思いますか? またその影響はどのようなものですか?
ダグ・ケイシー:世界の船舶交通量の 12%が紅海とスエズ運河を通過します。イエメンの紅海の入り口部分を支配しているシーア派の一派のフーシ派は、イスラエルとその仲間たちを罰するために紅海を封鎖している立場にあります。
米国は貨物船を攻撃していたフーシ派の数隻の船を沈めたばかりです。なぜフーシ派の船を攻撃したのでしょうか? 米国の紅海での交通量はほぼゼロです。フーシ派の海賊行為は中国、ヨーロッパ、あるいはエジプト人にとっての問題であり、地球の裏側にある破綻して破産した帝国(アメリカのこと)の問題ではありません。
イスラエル・パレスチナ問題には現実的な解決策は全くありません。ここは、誰が誰からナイトエリアを盗んだかについての議論をすべて議論するフォーラムではありません。
ユダヤ人とイスラム教徒の間の紛争です。彼らの間の違いは、米国の赤人と青人の違いよりもはるかに大きなものなのです。
世界には約 20億人のイスラム教徒がおり、そのほとんどが自分たちの宗教を非常に真剣に考えているという事実を考えてみましょう。
イスラエルには約 700万人のユダヤ人がおり、おそらく米国にはさらに 600万人、そしておそらくさらに数百万人が他の場所に散らばっています。それらは良い確率ではありません。ユダヤ人は現在、西側諸国のいたるところで極度の偏執症になっており、イスラム教徒は、敵による歴史的な仲間の虐殺とみなされる事態に極度に怒っています。
イスラエル人が制圧されそうになった場合、核兵器を使用するでしょうか? イスラエルは、必要だと思うことは何でもするだろうということに私は疑いの余地がありません。
一方、今日では誰でも核兵器を持つことができます。イスラエル人は 60年代からそれらを持っています。世界で最も貧しく最も後進的な国の一つである北朝鮮では、10年以上にわたってこのような(核兵器)政策が行われてきました。ただし、サイバー兵器や生物兵器の方がはるかに安価で効果的ですが。
中東問題は平和的に解決できないだけでなく、解決事態することができません。私たちが確信できるのは、イスラエルの敵が、イスラエルが戦った過去 3回の戦争よりも、はるかによく紛争に備えているということだけです。
非常に重要な点を除いて、これに関して私たちにできることはまったくありません。そして、アメリカはそれに関与してはならない。そしてイスラエルを 51番目のアメリカの州のように扱うのはやめるべきです。
アラブ人はイスラエルと米国を意地悪な犬、その主人とみています。時々、主人は犬を鞭で打ちます。時々、犬が飼い主を噛むことがあります。しかし、どちらがどちらになるのかはわかりません。
唯一の解決策は、そのような状況に近づかず、トーマス・ジェファーソンのアドバイスである「平和、通商、すべての国との誠実な友情、どの国とも同盟関係をもつれさせることはない」に従うことです。
それにより、おそらく中東は沈静化するでしょう。おそらく米国はロシアを挑発するのをやめるでしょう。米国は中国を挑発するのをやめるでしょう。それにより、おそらく悪い点は消えるでしょう。しかし、そうなるとは思えない。
聞き手:2023 年には、2008 年の危機以来最大の銀行破綻が発生しました。2024 年にはどのような金融リスクが現実化すると思いますか?
ダグ・ケイシー:米国政府は破産しているため、さらなる金融混乱が予想されます。より正確に言えば、紙幣を印刷するか、連邦準備制度が印刷するお金を借りることによって資金を賄わなければなりません。
FRB は金利を 0%近くから 5%か 6%に引き上げました。非常に低い金利で行われた多くのローンは、今日のより高い金利ではデフォルトすることになります。銀行のバランスシートは、特に商業用不動産の融資不履行に苦しんでおり、すべて水面下に陥っています。銀行が基本資本として保有する米国国債も同様です。債券は所有者にとって、デフォルトリスク、金利リスク、為替リスクという三重の脅威となっています。
株式市場も非常にリスクが高いです。S&P 500 の 25% 以上は、テスラ、アマゾン、メタ、アップル、マイクロソフト、アルファベット、エヌビディアの巨大な 7企業で構成されています。
これは、株式市場が少数の高 PER 成長株に集中していた 60年代後半のニフティ50に起きたことと似ています。50年前と同じように、ハイテクは大惨事に等しい状態に陥る可能性があります。
私たちは大規模な通貨インフレによって非常に長い景気循環を経験してきました。それが長期にわたって続き、経済に大きな歪みを生み出しています。きっとその歪みも解けていくと思います。米国だけではありません。
ヨーロッパも同じ問題を抱えています。銀行システムの破綻、経済の減速、イスラム教徒の大量移民と覚醒によって文化が覆されている。
中国は空虚な都市と使い物にならないインフラを建設してきました。
彼らの銀行は、人民元が返還されないと不満を抱く平均的な人々の貯蓄を資金源としていました。銀行融資は同時にアパートの不動産バブルに資金を提供しており、これによりさらに多くの小口投資家が一掃されることになります。
さらに、中国が好況期に建設した数十億ドルの一帯一路プロジェクトの多くは不経済であることが判明するでしょう。インフラ整備のために融資した第三世界諸国のほとんどがデフォルトに陥るでしょう。信じがたいかもしれないですが、中国は米国よりもさらに大きな問題に陥る可能性があります。
興味深いことに、最近では、おそらく世界大恐慌も含めて、ほとんどすべてが中国で作られています。
聞き手:2024 年の見通しを踏まえて、ポートフォリオはどのように準備していますか?
ダグ・ケイシー:あなたが自分の家を持っているとます。しかし、住宅は実際には単なる高価な消費財です。問題は、資本をどこに置くかということです。
現在市場で安いのは資源だけです。私は石油とガスの株を所有しています。誰もが化石燃料を嫌っていて、もう使わないと言っています。これは地球温暖化詐欺に結び付けられたまったくばかげた概念です。石油とガスは依然として史上最低水準に近く、配当利回りは高く、株価収益率は低い。
私はウランが大好きです。これは、大規模発電の最も安全、クリーン、そして安価な形式です。すでに好調な年を迎え、現在 90ドル台にあるウランが、簡単に 150ドルや 200ドル、そしておそらくそれをはるかに超える可能性があると信じる理由はたくさんあります。供給側と需要側の両方からの上昇圧力が非常にあります。原子力は大規模電力に対する唯一の本当の解決策です。
石炭はあらゆるエネルギー源の中で最も嫌われています。米国を含む世界中の石炭会社は、現在の配当利回りが 20%で利益の 2倍、3倍を売りにしている。贈り物です。
そして最後はゴールドです。ある時点で、他人の責任ではない唯一の金融資産である金、つまり安全と保険のための自分の金に対して、本当のパニックが起こることになるでしょう。
私は特に銅とリチウムには近づきません。電気自動車への熱狂は崩壊しつつあります。技術の現段階では、送電網自体と送電網への電力供給が大きな問題となっています。風車やソーラーパネルは特別な場所には適していますが、先進工業経済にとってはまったく意味がありません。
これから何年も自分が持っているものを維持するようにしてください。
持っているものを維持していれば、比較的裕福になれます。リチャード・ラッセルが言ったように、「不況下では、最も損失が少ない人が勝者となる」。
今日の世界では、単純な不況で終わるなら、それは最良のシナリオのようなものといえるでしょう。