今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2024年01月05日の記事を紹介します。
「人の心に神様を見る」
私たちが相手の方の内に、神様(良いところ)を見ることができれば、
まさに自分の宇宙(自分の住む世界、周りの環境)においては、
全てが調和し、全てが幸せで笑って暮らせる、平和な世の中になることでしょう。
そして生きながら、天国に住めるでしょう。。
「相手の内に神様(良いところ)を見ること」って?
以前書いたのですが、良寛さんが溺れた時のお話でご説明します。
<引用開始>
越後国(えちごのくに)(いまの新潟県)で生まれた良寛さんというお坊さんがいました。
生涯貧しい暮らしをしていましたが、その言葉はつねに人を力づけ、温かく、明るい気持ちにするものでした。
だから、多くの人に慕われています。
そんななか、良寛さんを妬んでいた人がいました。
村一番の嫌われ者だった渡し船の船頭で、大酒飲みの乱暴者。
船頭は「いつの日か良寛が自分の船に一人で乗ってきたら落としてやろう」と考えていました。
幸か不幸か、その日はすぐにやってきました。
そして、川の半ばまで船を出し、ゆらゆら揺らして良寛さんを船から落としてしまいます。
良寛さんは泳げません。
だから、おぼれかけて死にそうになる。
船頭も殺すつもりはありませんから、
「もう、これくらいで勘弁してやるか」と良寛さんを引っ張り上げる。
すると、良寛さんはこう言いました。
「あなたは命の恩人だ。助けてくださってありがとう。このご恩は一生忘れません」
良寛さんだって船頭が船を揺らしたのはわかっていたでしょう。
村の評判だって聞いていたはず。
なのに彼は助けてもらったお礼の言葉しか口にしませんでした。
そして、船頭は真人間になることを決意しました。
「太陽」のように争うことなく問題を解決する。
それが良寛さんの「実践」でした。
<引用終了>
良寛さんの住まいだった 五合庵
良寛さんの言葉はつねに人を力づけ、温かく、明るい気持ちにするものでした。
だから、多くの人に慕われていたのだそうです。
そして、上の逸話では、良寛さんは相手の悪意を知ってはいても、
それを攻め立てたりはしませんでした。
相手の内に居らっしゃる神様(良心)だけを見つめていました。
だから「あなたは命の恩人だ。
助けてくださってありがとう。
このご恩は一生忘れません」という言葉が出たのですね。
その結果、悪意を持っていた船頭の心の良き部分に光が当たり、活性化され、
船頭は真人間になることを決意することが出来たのです。
船頭の外見の行動は、人を船から落とすという乱暴なものでしたが、
良寛さんは相手の内に神様を見て、そこに意識を移し、活性化させたのでした。
・自分に乱暴を働く者、
・悪口を言う者、
・敵対心を抱く者、
・嫉妬している者、
・ねたんでいる者、
そんな人たちの内側の神様を見ることは、難しいことかもしれません。
ですが、そのような人たちも家に帰れば、もしかしたら
・子供たちにとったら、良い親かもしれません
・病気のご両親の世話をしている、良き子供かもしれません
・旦那さまを愛する、良き妻かもしれません
・子供を守ろうと、少し意識が過剰になったのかもしれません。
・出がけに旦那さまとケンカしてイライラしていたのかもしれません
・昔自分が失敗したのと同じような失敗を私たちがしたため、トラウマがよみがえったのかもしれません。
・子供のころ親に虐待されていたのかもしれません。
・つい最近リストラされたのかもしれません
・最近、大きな病気が見つかり、不安心が心を覆っていたのかもしれません。
つまり、これらのことは相手の心の中の問題であり、本当は私たちにはあまり関係のないことです。
私たちが相手の状態により、右往左往することはありません。
私たちができることは、私たちの心を穏やかにしておくこと、
感謝の気持ちで満たしておくこと。
人間は、この世に生まれてくる時に、神様と相談してこの世で
・どう生きるか、
・誰といつ会うか
などを計画して生まれてくるそうです。
つまり、今、この世に生きているということは
全員が神様に祝福されて生まれてきたということです。
理不尽な相手に怒るのではなく、まずは、相手の内にも神様がいらっしゃると信じてみて、それで相手の中に何か良いところを見つけようとしてみるのも一つの方法かもしれませんね。
相手の態度にも、相手の方にとっては、人には言えない大きな理由があったのです。
決して、あなたが憎いわけではありません。
それは、相手の方の心の問題です。
相手の方の、表面的な態度だけを見て感情を揺さぶられ、憎んだり、ののしったり
足を引っ張ったりと、自分の心を汚す必要はありません。
私たちの現実は、私たちの心が作り出すからです。