このサンタ・エウラリア・バルセロナ大聖堂については以下のようにあります。
「かつてこの場所には原始キリスト教の教会があった。この建物は西ゴート王国時代にも使われた。教会最古の遺跡部分は現在バルセロナ市歴史博物館に保存されている。
986年、アル=マンスールによるバルセロナ占領で教会は破壊された。1058年、ロマネスク様式に立て替えられた。現在の建物はバルセロナ伯ジャウマ2世(アラゴン王としてはハイメ2世)時代の1298年に建設が始まり、およそ150年後に完成したゴシック様式建築である。
聖十字架及びバルセロナの守護聖人である聖エウラリア(伝承によると、ディオクレティアヌス帝時代のキリスト教徒大迫害で殉教)に献堂された。聖エウラリアの遺骸は当時のバルセロナ司教フロドイによって地下納骨堂に埋葬された。」
この聖堂の地下に棺があるとのことです。正面玄関から入りなおしてそこへ向かいましたが、残念ながらミサの最中で入れません。改めて出直すことにして、デパートに買い物に向かうことにしました。とにかく大聖堂の正面は大変な混雑です。
中山さんのお伝えの5枚の絵の最後の1つの謎解きができました。絵の中の小さい箱かと思っていたのは棺で、それに書かれた顔は「聖女エウラリア」のことでした。
エウラリアはキリスト教弾圧の中、棄教を拒否した結果、残忍な13もの拷問を次々に受け、最後にはX字型の十字架にかけられ、斬首されます。エウラリアの首が切られると、そこから1羽の鳩が飛び出したといわれます。彼女が生きたのは290年頃 - 303年頃で、わずか13歳で生涯を閉じました。キリスト教徒迫害によって、バルセロナで殉教したエウラリアはやがてカトリック教会および正教会の聖人とされ、バルセロナ、そして船乗りの守護聖人とされています。
私たちが買い物を楽しんでいる間に中山さん達は大聖堂に戻り、地下の棺に所に行かれました。最後の謎解き、絵合わせも全て完了できました。全てが予定通りの大調和に導かれるとは、何と素晴らしいことでしょうか。
13時半、皆さんは集合場所に集まり遅めのランチを食べて、ホテルに戻り空港に向かいました。
今回のスペイン旅行中の現地でガイドして下さった木村さんは素晴らしい方で、歴史的知識も豊富で至れり尽くせりで大変お世話になりました。ありがとうございました。バルセロナ空港でお別れしましたが、日本とスペインの益々の交流を深める役割、活躍を期待しております。