2023年3月21日火曜日

3007「母の願い」2023.3.21

 今回は「いっぷくからありがとう」さんの2023年03月12日の記事を紹介します。


「母の願い」


今日は、小児がんで亡くなったお子様を持ったお母様の手記です。

お子さんを夭逝(ようせい=早くに亡くなること)された親御さん

今まさに、親子関係で悩んでいる親御さんにお送りします。

<引用開始>

 

私は母親です。

出産後、まもなく子どもが小児がんだとわかり、入院生活が始まりました。

小児がんの中でも難しい症例で、1歳の誕生日を迎える事は難しいだろうと言われました。

厳しい闘病生活も、何も知らない赤ちゃんって すごいです。

普通に笑って けろっとしてました。

でも、すごく頑張ったけれど病気は治らず、息子は、たった1年半で この世を去りました。

息子の最後の一ヶ月は痛みとの闘いでした。

わずか一才の息子に モルヒネを飲ませるなんて、、、亡くなる直前、腫瘍は全身に転移して

昏睡状態になりました。

動けない息子の体をなでて、 大丈夫だよ、 大好きだよって、

ばかみたいにそればっかり繰り返しました。

アンビューで自発呼吸が戻らなくなった頃、

「お母さん、最期に抱っこしますか?」と聞かれました。

うなずき息子の体を抱き上げました。

お腹は腹水で ぱんぱんに膨れ上がり、腫瘍熱で体は40度を超すほど熱く

手足は氷のように冷たい、 小さな体を抱いた。

よく頑張ったね、私をあなたのお母さんにしてくれて ありがとう

あなたが生まれてきてくれた事は、私の人生で一番の幸せだったよ

大変な事もいっぱいあったけど、ほんとに楽しかったよ。

助けてあげられなくてごめんね。 

偉かったね。ママの自慢のショウタ。

生まれてからたった1年半。

そのほとんどが闘病でした。

髪の毛も、まゆげも、まつげも つるつるになるほど治療したのに、結局治せなかった。

あんなに苦しい思いをさせて ごめんね。

私があなたを産まなければ、あなたがこんなに苦しむ事は なかった。 

だけど、勝手でごめんね。

きっと運命だったんだって思うんだ。

あなたに出会わない人生なんて絶対なかった。

私は本当に、本当に あなたの事が大好き。

あなたのママになれて、最高にハッピーです。

火葬の時、あなたの体を担いで逃げようと本気で思ったよ。

人の目ばっかり気にして生きてきたけど、誰に何て言われてもいいって、初めて思った。

だけど、あなたの体を見て、あぁ、もうここには居ないって、すとんと何かがわかったの。

骨になったあなたと家に戻り、骨壺を開けて ひとかけら食べちゃった。

また一つになりたかったのかな。 

母親の愛情ってすごいです。

親って、子供が思うよりも未熟で、みっともないくらい勝手だから、 

子供の立場から見ると、腹が立つ事も多いと思う。

無事に生まれてくれればって思ってたのに、五体満足で生まれてしまえば 

今度はどんどん欲が出てくるんだよね。

だけど、子供を生んだ時、その子を初めて抱いた時のことを忘れる母親はいないと思う。

子供を置いて出てったとしても 認知症で記憶をなくしたとしても 

きっと、いつか見た幸せな夢のように ずっと体に染み付いてる。


どれだけその命が祝福されて生まれてきたか

生きていてくれる事が どれだけありがたいか

もし、ここをみてる あなたのお母さんが そのことを伝え忘れているのなら  

私が代わりに言わせてもらいます。

生まれてきてくれて、ありがとうね。

私をあなたのお母さんにしてくれて ありがとう。

かわいくてかわいくて仕方なかった。

あなたが笑ってくれたら それだけで疲れなんてとんでったよ。

生きていてくれてありがとう。

あなたは、私に対して後悔なんてする事ないんだよ。

なんにも心配しなくて大丈夫。

幸せになる道を選んで生きてください。

あなたの幸せが、なにより私の幸せです。

<引用終了> 

 

親より、早く亡くなることを「逆縁」と言います。

ですが、それにも目的があるのだそうです。

その死によって、親の進む道を変えること。。 

強烈なショック療法ですね。

生まれる前に、お互いに約束して、この世に出て来るのだそうです。

縁あって結ばれた家族という絆  

見た目や、一時の態度 

そこだけに捕らわれることなく  

内に秘めた 本当の心の思い、魂 

生まれる前に交わした約束

優しい気持ちで 

見守ってあげたいですね。

お互いが天国に帰った時、

その深い深い意味に気づくことでしょう。 

神さまの深い采配に感謝の気持ちが起こることでしょう。 

どうぞ、お子さんのために日々、感謝の心でお過ごしください。 

お子さんが先に亡くなったとしても生きているお子さんが

お母さんの思うように育っていないとしても・・ 

子供たちは

お母さんの笑顔が大好きなのですから。

子供たちは

お母さんに幸せになって欲しいのですから・・