「自然良能賦活療法の柱はブラッシングと食生活改善ですが、その他に「呼吸法」「運動」なども全身の抵抗力を高めるために推奨されていました.
呼吸法は必要十分な酸素を吸収し、横隔膜の運動により内臓を鍛え、血流を改善して全身を健康に導くことができます.
大安般守意経や雑阿含経によると、適切な呼吸法を行うことで、身体のみならず、心にも良い影響を与えることができるとされています.
心身ともに健康な状態は歯周病の予防や再発防止に有効であることはいうまでもありません
全身の血液の循環がスムーズに行われなければ、体の各細胞は栄養失調状態となり、体の活力も衰えてきます.
したがって、病気に対する抵抗力を高め、健康を維持増進するためには血液の循環を良くして新陳代謝を活発にし、体の細胞を活性化しておくことが重要になります.
つまり、真向法をはじめとした適度な運動は血液の循環をスムーズにし歯周病に対する抵抗力を増加させ、治癒の促進に役立つと考えられます.」
1982年に私が受講した第2回片山セミナーは、2か月に渡り1泊2日を2回都合4日間のセミナーでした。最初の時はカルチャーショックです。全てがこれまでの自分の知識の範疇を超える新しい概念で新鮮でした。先生は学び、自分で実践し、自分で答えを得る事が大事とされ、1か月後に自らの実践、努力の上で受講することを求められました。
当時、私は不摂生の極みで、疲れやすく、肥満で、慢性腰痛で毎日の仕事も息切れ状態で、集中して出来ていませんでした。しかし酒は飲み、腰痛は毎日、指圧、カイロ、マッサージの治療を受けていました。
2日目の朝6時に全員、ロビーに集合させられました。そこでは先生自ら真向法体操を指導して下さったのです。片山先生は腰椎ヘルニアをされ、確か結核やその他の病を経験していましたが自力で賦活させ、改善してきていました。その1つが玄米採食であり真向法体操だったのです。
先生は真向法体操を実演してくださいましたがその柔軟さに驚かされました。完全に4つの動作が出来ているのです。私達にも体操をする様に指導頂きましたが、座る事も出来ない、硬直した身体に初めて向き合う事になりました。こんな身体では腰痛が出るのも当たり前だと実感し、忸怩たる思いになりました。歯周病を直すのに真向法?と思ったのですが、末梢血流の不全が多くの病気の原因ですから、先ずは全身の健康を目指す事を実践し、その上で局所への対応をするのは理に叶っています。
それまでは私は病は誰かに治療して治してもらうものという認識でいましたので、自然治癒力を発揮させて自らが直すという発想、意識がありませんでした。そうか、自分で実践すれば治る可能性があるのか!新鮮な驚きでした。会場で真向法のパンフレットを購入して帰宅後から自修が始まりました。
その日の真向法体操の実践から不完全な体操ではありますが、腰痛が日に日に軽減していくのを実感できたのです。そして何故か治療院での施術を受けずに済むようになったのです。
真向法を実践する中で東京の真向法本部に問い合わせに電話をすることになり、その時に応対して下さったのが当時の真向法副理事長の後の会長に佐藤良彦先生でした。
直ぐに仙台にお越し頂ける事になり、1982年に直々に真向法の指導をして頂ける幸運なご縁に恵まれたのです。直ぐに真向法入会して会員になり現在に至っています。