2024年3月4日月曜日

3356「過剰な消毒と子どもの免疫と、そして先天異常の関係」2024.3.4

 今回はIn Deepさんの2024年2月18日の記事を紹介します。


「過剰な消毒と子どもの免疫と、そして先天異常の関係。そして、第四級アンモニウム塩は「全環境」に循環、蓄積される」

過剰な消毒と子どもの免疫と先天異常の関係。そして、消毒剤成分の第四級アンモニウム塩は「全環境」に循環、蓄積される - In Deep


子どもたちの免役状態が不安定な理由のひとつが

日本も含めて、今の主要国では「免役を含めた子どものさまざまな状態がおかしい」ということがあります。日本でも今、インフルエンザやいろいろな呼吸感染症などで 6000校以上が、休校あるいは学校閉鎖になっていることが報じられています。

インフルエンザの報告数は、以下の東京のデータでは過去 5年で最大となっています。

2009年からの東京都のインフルエンザの定点医療機関当たり患者報告数

東京都感染症情報センター

少し前に、フィンランドで小さな子どもたちの、小児ガンを含むさまざまな疾患や先天異常が極端に増えていることを書きました。

[記事]日本でもフィンランドのようなことが子どもたちに起きているのだろうか…。仮に永続的な免疫抑制の影響だとすると、子どもたちの未来は?

In Deep 2024年2月11日

フィンランドでは、2023年後半から先天異常で生まれる赤ちゃんの数が急増しています。

フィンランドで先天奇形で生まれた赤ちゃんの数の推移

 Ilkka Rauvola

上の記事では、この 2〜 3年の間に生まれた赤ちゃんについては、お母さんの「ワクチン接種歴」と子どもの免疫抑制が関係ある可能性もあるかもしれないというようなことを書きました。

しかし冷静に考えてみれば、ワクチンにご登場願わなくとも、「先天的な異常」については、あることでも説明できそうなことに気づきました。

それは、このパンデミックの期間に、消毒剤として広く使われてきた第四級アンモニウム塩です。

今でも、アマゾンでも楽天でも「第四級アンモニウム塩」で検索しますと、数多くの消毒剤、クリーナー、ウェットティッシュなどの製品が示されることがわかります。

この第四級アンモニウム塩の「凶悪性」については、コロナ以前から、たびたび書くことがありました。

そして、パンデミックになって以来、全国的に、場合によっては、学校や幼稚園などの施設などでも、このようなものが使われ続けてきた可能性もあり(手の消毒用に使われなくとも、清掃などに使われている可能性が高いです)、さすがに、第四級アンモニウム塩は、3年だの 4年だのの期間、日常でふれるようなものではないということから、ややうんざりしていました。

もちろん、第四級アンモニウム塩以外の消毒剤もたくさんあるでしょうけれど、問題は、たとえば、学校でもスーパーでも公共施設でも、多くの場合は「詰め替えの容器」に消毒剤が入っているので、使う人にしてみれば、

「そこに何が入っているのかはわからない」

ことになります。

そういう何かわからないものを無造作にスーパーの店頭などで、自分の子どもの手にシュッシュッやっている親たちを見ていますと、何とも切ない気分になったものですが、しかし、今でもスーパーなどには置いてありますからね。

何かわからない液体を毎日、手に付着させる。あるいは自分の赤ちゃんの手につける。

勇気がある人たちといえばそれまでですが、私は、そんなことは怖くてできません。

しかし、これらの影響を最も受けるのは「子ども」であり、もっと言えば、「赤ちゃん」です。

以下の記事には、第四級アンモニウム塩が「先天性異常と神経の欠損」を誘発することを示した研究を取り上げています。

[記事]消毒剤に使われる第四級アンモニウム塩は、通常の使用でも「先天性異常と神経の欠損」を誘発する。実験では異常は二世代にわたり続いた In Deep 2023年5月16日

 

その研究を取り上げていた記事から抜粋しますが、なかなかすごいですよ。「自分は使用しなくとも、部屋で第四級アンモニウム塩が使用されただけで、同じ部屋にいたマウスの先天性欠損率が増加した」のです。

つまり、親がシュッシュッと、自分の手に第四級アンモニウム塩を吹きかけたとき、そこに赤ちゃんがいれば、「すでに影響を受けている」わけです。

少し抜粋します。2017年の論文です。

記事「消毒剤はマウスの赤ちゃんに先天性欠損症を引き起こす」より

マウスを使った新しい研究によると、家庭、ホテル、病院で使用される一般的な消毒剤が胎児の先天異常を引き起こすことがわかった。

場合によっては、この化学薬品が置いてある同じ部屋にいるだけで、マウスの先天異常が増加するのに十分だった。

研究では、マウスに直接投与する必要さえなかった。部屋で消毒剤を使用しただけで、先天性欠損率の増加につながった。そして、多くの人々が「これらの化学物質に毎日さらされているのです」と研究者は付け加えた。

第四級アンモニウム化合物または「クワット」と呼ばれるこの化学物質は、細菌やウイルスを効果的に洗浄するため、ホテルや病院だけでなく家庭でも使用される洗浄製品や消毒剤によく使用されている。第四級アンモニウム化合物は、一部の洗濯洗剤、プール用トリートメント、包装された農産物の食品保存料、シャンプーやコンディショナーなどのパーソナルケア製品にも含まれている。

研究者たちは、2種類の一般的な第四級アンモニウム化合物に曝露したオスとメスのマウスは、曝露していないマウスに比べて先天異常の発生率がはるかに高い子を産むことを発見した。

この欠損は「曝露停止後も 2世代続いた」と著者たちは書いている。

この研究では、クリーナーを通常量で使用するだけで、先天性欠損症を引き起こすのに十分だった。おそらく最も驚くべきことは、マウスに直接投与する必要さえなく、室内で第四級アンモニウム化合物を含む消毒剤を使用するだけで先天性欠損率の増加につながったことだ。

研究者たちが部屋で消毒剤を使用する前は、1,000個に 1個の胚に神経管欠損があった。部屋で化学物質が使用された後、先天性欠損症は最大 15%増加した。EHN.org 2017/07/15

ここまでです。

> 室内で第四級アンモニウム化合物を含む消毒剤を使用するだけで先天性欠損率の増加につながった…

とありますように、室内で第四級アンモニウム化合物を含む消毒剤を使用するだけで、同じ空間にいる人々が影響を受けるわけです。

そして、

> この欠損は「曝露停止後も 2世代続いた」…と、「遺伝性」があるようなんですね。

 

こういう第四級アンモニウム塩のようなものが空気中に蔓延している空間で、この 3年、4年を多くの赤ちゃんや小さな子どもたちが過ごした。

もちろん、妊娠している女性の方々も、そういう環境で過ごした。

その期間が 3年、4年となって、影響が出ないほうがおかしいとも思えます。実際には、この 2〜 3年で生まれた赤ちゃんたちには、非常に微細な「先天性欠損」を持つ子どもたちが多いと思います。

その影響は、成長につれて明らかになると思いますが、ワクチンもそうですが、

「常識的に、妊婦さんや赤ちゃんにやってはいけないことがある」

わけで、ワクチンも、まあそうでしょうし、マスクも、まあそうでしょうが、この過剰に第四級アンモニウム塩に満ちている空間で過ごす、ということもまた、「やってはいけないこと」のひとつです。

過去の研究での第四級アンモニウム塩の健康被害としては、マウスへの経口投与において以下のようなことが認められています。

・死亡率増加傾向

・萎縮性肝機能障害

・免疫系への影響

・先天性異常を引き起こす

これについては、以下の記事にあります。

[記事]多くの消毒剤に用いられる第四級アンモニウム塩は、人間の生存に必須の「ミトコンドリア」を殺す In Deep 2021年2月24日

この記事を書いた時は、まだ日本ではワクチン接種が始まっていない時でしたので、コロナ対策の問題の焦点が「マスク」と「消毒」にあてられていた頃でした。

その頃は、コロナ対策と呼ばれて全国的に展開されたことの「すべて」が、悪い方に向かっていることを感じ続けていた時でした。

その一部ではなく、すべてです。

「効果がある、ない」の世界ではなく、単純に、全部体に悪いのです。

 

なお、上に並べました第四級アンモニウム塩の健康被害のリストに、

・免疫系への影響 という項目があります。

これについては、2023年5月に発表された研究で詳しく取り上げられています。論文は以下です。

第四級アンモニウム化合物: 新たな懸念の化学種

Quaternary Ammonium Compounds: A Chemical Class of Emerging Concern

 

論文の項目は膨大で、健康への影響、皮膚への影響、呼吸器への影響、免疫への影響、生殖と発育への影響、発達への影響などがありますが、ここでは、「免疫」と「発達」の項目をご紹介します。

実際の論文では、いくつかの種類のものを比較しているのですが、その分類が非常に細かくなっていて、名称も BAC C12 とか DADMAC C12:C12 とかとなっていて、むしろわかりにくくなりますので、ここでは、「第四級アンモニウム化合物」と一括して表記させていただきます。

太字の強調はこちらでしています。

免疫効果

ヒトにおける第四級アンモニウム化合物曝露に対する免疫反応を調査したパイロット研究では、参加者の 80%に第四級アンモニウム化合物の血中残留があり、炎症性サイトカイン濃度が用量依存的に増加していることが報告された。

この炎症の増加の臨床的重要性はまだ解明されていないが、この研究の一部の個体の血液には、動物実験での副作用に関連するレベルの第四級アンモニウム化合物が含まれていた。

アブデルハミド氏らは、154匹の、自己免疫マウスモデルにおける第四級アンモニウム化合物への周囲曝露を評価した。

自己免疫マウスモデルを使用して、全身性エリテマトーデスのモデルを使用し、自然免疫および適応免疫のマーカーを含むいくつかの免疫エンドポイントを評価した。

著者たちは、このモデルにおける第四級アンモニウム化合物曝露は自己免疫マーカーを悪化させるのではなく、自己免疫の兆候を軽減することを発見した。

しかし、他の測定されたマーカーは、自然免疫の細胞である好中球が自己反応性 T細胞の増殖を妨げたり、T細胞のアポトーシスを悪化させたりする可能性があることを示した。

このモデルの好中球は、敗血症を経験する患者によく見られる表現型を有しており、他の所見と組み合わせることで、アブデルハミド氏らは研究結果を導いた。

このモデルでは第四級アンモニウム化合物曝露が免疫抑制的であると結論付けている。

PMC

ここまでです。

> 第四級アンモニウム化合物曝露が免疫抑制的である

と書かれており、免疫状態を悪くするようです。

しかし、この実験にしたところで、「 3年も 4年も続けてやったものではない」わけで、短時間の曝露でもこのような結果なんですよ。

こっちは、3年も 4年もです。

それで、赤ちゃんや小さな子どもの免疫力の低下が起きないと考えるのは無理があります。

発達にも影響があるようです。


発達への影響

第四級アンモニウム化合物を含む市販の洗浄製品に曝露すると、マウスの胚の発育が損なわれ、神経管欠損 (NTD) が引き起こされ、胚死亡が増加した。

この影響は、飼育室の洗浄に使用される第四級アンモニウム化合物を含む市販の洗浄製品、または市販製品と同様に配合された精製された第四級アンモニウム化合物の混合物に周囲環境で曝露された妊娠マウスでも同様だった。

神経管欠損は、曝露のタイミング (継続的、繁殖前期間、または神経管閉鎖に対する胚の脆弱性の期間)に関係なく、また曝露されたのが、オス親であるかメス親であるかに関係なく観察された。

同腹子中の胚の最大 20%が影響を受け、これはマウス系統のバックグラウンド率の 1000倍だった。個々の胚の異なる神経管閉鎖部位に複数の欠損が時折見られた。

神経管欠損は通常致死性ではないが、曝露により初期胚死(吸収)と後期胎児死亡の両方が増加したことから、この混合物が発達中の神経系以上に影響を与える可能性があることが示唆されている。

別の研究では、最高用量で子供の体重が減少する限定的な発育毒性が報告されたが、同腹子の数には影響はなかった。この研究では、マウスではなく、ラットを使用している。

PMC

これは、お腹の中の赤ちゃんの発達のことですが、生まれた後の赤ちゃんや、小さな子どもの場合でも、同じような神経的な影響を受ける可能性は高いかもしれません。

この論文には「第四級アンモニウム化合物が、環境中にも広がる」ことについても書かれています。

以下は論文にあるイラストですが、この 3、4年の環境への広がり方は、ものすごかったのではないでしょうか。日本語化しています。

第四級アンモニウム化合物が私たちの身体に入る経路

 

日本は、パンデミックの前から、もともと過剰な衛生状態が問題だった国です。「 99%除菌」などという非常識なフレーズが日常になっていたわけで、それだけでも良い状態ではないのに、そこに「毎日の消毒」が加わってしまったということです。

 

なお、コロナ対策として行われた多くのことに関して、全体的にあてはまるキーワードがあります。

「不可逆的な子どもへの影響」という言葉がそうです。

元に戻らない影響が多すぎるのです。

あれだけ消毒剤にまみれていれば、肺もダメージを受けているでしょうし、腸内細菌を含む常在菌もマイナスの影響を受けていると思います。

ロクなことをやってこなかったわけです。

肺に関しては以下の記事にあります。コロナ前の記事です。

[記事]「タバコではない」 : 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の発症要因は「漂白剤と消毒剤」であることが判明。第四級アンモニウム塩を含む除菌製品が私たちの社会を破壊する In Deep 2019年12月15日

 

昨年の今頃も、ヨーロッパなどで、A群レンサ球菌の症例数が、唐突に急増していたことがありました。

デンマークの2018年から2023年1月までのA群溶血性レンサ球菌の年代別の症例数の推移

スタテンス血清研究所

これを見て、ちょうど 1年くらい前にも今回と同じような感じの記事を書かせていただいたことがあります。

[記事]消毒という名の兵器の「結果」が子どもたちに出てきてしまっている

In Deep 2023年1月25日

 

ワクチンの外部曝露等を含めた相乗効果の部分は多々あるだろうとはいえ、消毒剤の乱用なんていう馬鹿げた日常は即事停止するべきです。

しかし、消毒「信仰」は一般の人たちに強く根付いていますので、なかなか消えることはないのでしょうね。

マスクにしても消毒にしても、今の日本はカルト信仰に包まれています。