断食期間中はひたすら飢餓状態での身体が欲するままに従います。ひたすら水と少量の塩をとり休む事です。そして日の出前の薄暗がりの中に目覚め、気持ちよく温泉の朝風呂を頂きます。新たな自分のスタートです。
3日目朝を向かえ、皆さんとおはよう真向法、お経を読み上げ6時45分から最初の座禅です。今朝は皆さん揃い大丈夫のようです。大きな峠を越えて脂肪代謝モードに切り替わっています。もう空腹感はなく、暫くはこのまま継続できそうな感じになっています。
この状態を継続することで体内の蓄積した脂肪が燃焼され、脂肪と共に固着されている毒的な金属、化学物質が放出され排泄されると言います。将に身体の毒だしです。明け食で腸壁の憩室に溜まる宿便出しが促されますが、それと又別の排泄です。
野口法蔵師によると宿便は1回の断食ではその1/3の排泄で、半年に3回断食をする事でほぼ宿便を出すことが出来るといいます。先ずは半年で3回の断食を行い、後はそれ以降に貯める宿便を定期的に排泄することで腸壁を綺麗に維持できることになります。
腸内の環境が重要で、その環境に応じて腸内細菌の菌層が変わりそこでのビタミンやアミノ酸、ホルモンなどの産出に影響する様です。食生活の内容が腸内環境を決めることになります。生活習慣病と生活リズム、睡眠、食事の内容がかなり重要なポイントです。
食事の改善には嗜好の改善が不可欠です。そして食べるものの質は当然エネルギー的に高く、添加物などの毒的ものが少ないもの、さらには量として腹八分目、六分目が良いと言われます。量は満腹中枢の機能の問題ですが、断食により明らかに胃が縮小してあまり量を食べれなくなり、良く噛む事で少量で満足する癖をつけるには断食はもってこいの手段です。
座禅を断食期間中に行う事は、腰を安定させて背筋を伸ばし、呼吸に集中することは自律神経の活性化を促すといわれます。最近は畳の無い家も多く、洋風化して正座が出来ない方も多く、座禅は全く初めての方も見受けられます。今回も2名の方は座禅の座り方が初めてとのことです。
身体の機能の老化現象は過用性萎縮と廃用性萎縮があります。使い過ぎ、その逆の未使用が過ぎることでも共に萎縮、老化が起きて来るのです。何事も程よい加減、その使用を促す生活を組み立てる工夫、努力は必要です。そしてその機能を発揮出来る様に体操などで整え、賦活化する手段を講じる事です。
楽は後の苦労が大きい様です。身体が元気に蘇ることをする事は楽しみな事です。身体の声を聴きながら、体操を日課にして日々の身体の変化、改善を喜び、感謝で過ごす営みは必須と思いますが、如何でしょうか。しかし分かっているが出来ないのが世の常です。習慣化出来るまでは努力し、善き指導者、師を見出し、同行同修の仲間を得る事は継続の秘訣です。
Y、Hさんは今回7回目の参加ですが、最初は1日目の3回の座禅で既に足腰が痛み、後はただただ苦痛に耐えて、呼吸にも集中できず、将に難行苦行の3日間でした。しかし、生活習慣病を改善し健康に成りたいという目標に向かって、総合的にこの座禅断食会をベストと見定めて、ほぼ毎回参加して下さっています。継続は力成りです。自宅でも真向法を実行し、今回は見るからに安定して座れる身体に整い、2日目までほとんど足を崩すことなく座る事ができていました。3日目は流石に少し痛みが出たようですが相当な進歩です。嬉しきことです。
またG、Mさんも5回目の参加ですが、断食会で真向法に初めて出逢い、体が硬くて思うように出来ず、痛みで当時は「死ぬほどいやな真向法」と言っていたのですが、自修するようになり、真向法体操会に入会して今では毎日、真向法を行うようになられています。それに応じて座禅の集中度も高まり、相乗効果が見られます。これまた嬉しきことです。