2021年8月12日木曜日

2422「厳しい環境と美しい心」2021.8.12

 今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2021年08月07日「厳しい環境と美しい心」

と2021年08月08日「美しい魂」の2つの記事を紹介します。


「厳しい環境と美しい心」


全ての悩み、苦しみの原因は心が作り出しています。 

幸せも、心が作り出しています。 

素直な感謝の心さえ持てれば、今すぐにでも幸せになれます。

心の中に憎しみがあっては、幸せに何時まで経っても手が届きません。

今日も、その心を清め、本来の光り輝く魂を表に出す、お話です。

このように書くと、何だかお祓いの効果に似ていますね。 

今日のお話は、耳が聞こえない聴覚障がいがあるご両親に育てられた女の子が、

心優しい娘に成長し、そしてお嫁に出て行こうとする時のお話です。

私たち人間は、裕福で、お金の心配もなく健康で、家族にも取り立てて問題もなければ 

普段は、自分の心の状態を振り返ることも、心の中にある、嫉妬やねたみ、悪魔的な要素に気づくこともないかもしれません。 

それゆえに、反省なく、心を清めようなどと自ら思うこともなく、何時までも魂の成長は望めないかもしれません。 

翻って、貧困や、事故、病気、死別、リストラなど人生の一大事な環境に置かれると、その環境から抜け出したくてあちこちに頭をぶつけたり、苦しみ、もがきます。

悔し涙を流すかもしれません。

ですが、その逆境こそが、私たちの魂にとって、研ぎ石の役割を果たし、私たちの魂をはるか高みにまで連れて行ってくれることもあります。

<引用開始> 

「NTT西日本」コミュニケーション大賞受賞作品より


加奈子ちゃんが近所に引っ越してきたのは、まだ小学校三年生のときでした。

ときどきわが家に電話を借りに来るのですが、いつも両親ではなく加奈子ちゃんが来るので、おかしいなと思っていたのですが、しばらくしてその訳がわかりました。

加奈子ちゃんのご両親は、耳が聞こえない聴覚障がいがある方で、お父さんは言葉を発することが出来ません。

親御さんが書いたメモを見ながら、一生懸命に用件を伝える加奈子ちゃんの姿を見ていると、なんだか胸が熱くなる思いでした。

今なら携帯電話のメールがありますが、その時代を生きた聴覚障がいを持つ皆さんは、さぞ大変だったろうと思います。

加奈子ちゃんの親孝行ぶりに感動して、我が家の電話にファックス機能をつけたのは、それから間もなくのことでした。

しかし、当初は明るい笑顔の、とてもかわいい少女だったのに、ご両親のことで、近所の子供達にいじめられ、次第に黙りっ子になっていきました。

そんな加奈子ちゃんも中学生になる頃、父親の仕事の都合で引っ越していきました。

それから十年余りの歳月が流れ、加奈子ちゃんが加奈子さんになり、めでたく結婚することになりました。

その加奈子さんが、「おじさんとの約束を果たすことができました。ありがとうございます」

と頭を下げながら、わざわざ、招待状を届けに来てくれました。

私は覚えていなかったのですが、

「加奈子ちゃんは、きっといいお嫁さんになれるよ。だから負けずに頑張ってネ」

と、小学生の加奈子ちゃんを励ましたことがあったらしいのです。

そのとき「ユビキリゲンマン」をしたのでどうしても結婚式に出て欲しいというのです。

「電話でもよかったのに」と私が言うと、「電話では迷惑ばかりかけましたから」と

加奈子さんが微笑みました。

その披露宴でのことです。

新郎の父親の謝辞を、花嫁の加奈子さんが手話で通訳するという、温かな趣向が凝らされました。

その挨拶と手話は、ゆっくりゆっくり、お互いの呼吸を合わせながら、心をひとつにして進みました。

「花嫁加奈子さんのご両親は耳が聞こえません。

お父さんは言葉も話せませんが、こんなにすばらしい花嫁さんを育てられました。

障がいをお持ちのご両親が、加奈子さんを産み育てられることは、並大抵の苦労ではなかったろうと深い感銘を覚えます。嫁にいただく親として深く感謝しています。

加奈子さんのご両親は

“私達がこんな身体であることが申し訳なくてすみません”と申されますが、私は若い二人の親として、今ここに同じ立場に立たせていただくことを、最高の誇りに思います」

新郎の父親の挨拶は、深く心に沁みる、感動と感激に満ちたものでした。

その挨拶を、涙も拭かずに手話を続けた加奈子さんの姿こそ、 

ご両親への最高の親孝行だったのではないでしょうか。

花嫁の両親に届けとばかりに鳴り響く、大きな大きな拍手の波が、いつまでも披露宴会場に打ち寄せました。

その翌日、新婚旅行先の加奈子さんから電話が入りました。

「他人様の前で絶対に涙を見せないことが、我が家の約束ごとでした。

ですから、両親の涙を見たのは初めてでした」

という加奈子さんの言葉を聞いて、再び胸がキュンと熱くなりました。

<引用終了>


私も同じような経験をしたことがあります。

まだ会社を立ち上げて間もなくの頃、会社に1本の電話がかかってきました。

小さな男の子の声でした。

「家のお父さんに、何か仕事は無いでしょうか?」と言うものでした。

びっくりして、詳しく聞けば、両親とも聴覚障がいがあるそうです。

子供は、その電話の男の子と、生まれたばかりの女の子。

そして、何故電話をかけて来たかと聞けば、工場で働いていたお父さんが、耳が聞こえないために、工場の機械に指を挟まれ切断してしまったのでした。

その為、結局は働き続けることが出来ず、無職となってしまったのです。

お母さんも赤ちゃんが生まれたばかりだし、聴覚障がいをもっていますので、働きに行けません。

唯一喋れる男の子は、そんな家族の窮状を救おうと、電話帳で片っ端から会社に電話をしていたのでした。

私にできることは何もありませんでした。ですが居てもたっても居られずに、住所を聞き、余っていたパソコンを持って家をたずねました。 

パソコンがあればお母さんの内職にでも繋がるかもしれないと思ったのです)

家を訪ねると、小さな1間のアパートに家族4人が息を殺すようにいらっしゃいました。

息を殺すと言うよりも、普段は口ではなく、手話などで会話しているからなのですね。

そして、この男の子以外 皆んな横になっています。

結局私には何もできませんでした。

ですが、それからです。

この子のご家族が幸せになれますように お祈りを始めました。

ご家族が幸せになりますように・・神様の御心が為されますように・・

毎日毎日、お昼休み。2年ぐらい続けました。 

マザーテレサが仰るように祈りは必ず聞き届けられることを、その時、もう知っていたからです。

この花嫁の女の子、幸せになって欲しいです。いえ、きっと幸せになった事でしょう。 

幸せとは、自分の心が感じるものだからです。周りの状況は、関係ありません。

子供の幸せを親ならだれしも望みますが、本当の躾とは、口うるさく子供を縛ることではなく、親の生き様、生きる姿勢を見せることかもしれません。

親の一挙一動、心の動きまでも、子供たちは見ていて 真似るものですから。

 


「美しい魂」


諸行無常という言葉があります。

時は刻々と変化し、この地上にあるものは、一時も同じ状態にあるものはなく、変化を続けています。変化の力こそが、この宇宙の進化の推進力となるからです。


唯一変化しないもの。それは神様の真理だけです。

人間である私たちも、同じ場所に立ち止まってばかりいるわけにはいきません。

取り巻く環境も変化をするし、家族、友人を含め、人とのつながりも変化していきます。

出会いがあり、別れが繰り返されます。

時には死によって強制的な別れがもたらされることもあります。

数年前まであんなに仲良く一緒にいた人たちが

今ではほとんど接触がなかったり疎遠になったり。

逆に、昨年まで見ず知らずの人たちが新しい友人として、存在したり。

毎週毎週、親しくお付き合いしているかもしれません。

永遠に続くと思われた家族との幸せ。

もしかしたら、それも突然の死によって、終わりを告げるかもしれません。

私たち人間は、深い悲しみやショックを受けると時が止まり、その状態から抜け出せなくなります。ひどいときには自分の魂が分割してしまい、その一部を、その時間と空間に置いてきてしまうことさえあります。

生霊と同じ原理です。魂を分裂させた場合、本来のエネルギー100%の状態から、グンと生命エネルギーが減少します。

そのままの状態では、私たちの魂の属するグループ全体は進化の道を行くことができませんから、必ずいつかどこかでどこかの時間で私たち自身が分断された魂を集めなおし統合するしかありません。

深い悲しい出来事は、私たちの魂にショックを与え、生まれて来た目的を一旦ストップさせ、

長く続く悲しみの中で、まるで明けることのない暗闇の中に放り込まれたような感情を味わうかもしれません。

そのショックが起きた時と、空間に魂の一部を置いてきてしまうかもしれません。

 

ですが、その「深い悲しい出来事」も、本当は、私たちが生まれてくる前に計画してきたことです。

「深い悲しい出来事」を与えてくださった方々も、私たちの今世の計画に協力するために、

その計画を手伝い、「深い悲しい出来事」を起こしてくださいました。

全ては、私たちに「悲しみ」という強い感情を味合わせ、それを契機として、魂の進む方向性を変えるためです。そのために、嫌な役回りを引き受けてくださいました。

もし私たちが、その「深い悲しい出来事」のために魂の進化の停滞を起こし、何時までもいつまでも明けることのない深い暗闇の中の住人でいたとしたら、その嫌な役を敢えて引き受けてくださった方々はどう思うでしょうか?

それは、

・早くに亡くなる子供かもしれません。

・とことん意地悪をしてくる同僚かもしれません。

本当は、そのような人たちも光り輝く魂の持ち主でした。

今世に置いて、約束した役割を果たすために、その輝く魂を一旦封印しているだけです。

もし、そのお相手の方が、まだ生きていらっしゃるなら、その約束してきた役割が全うされた暁には、本来の光り輝く、美しい魂の輝きを、思う存分に、生きてるうちに現してくださることでしょう。

もし今、嫌な方が周りに居られるのなら、

感謝の気持ちで、今世の役目が早くに全うされるのを祈ることが良いかもしれません。

役割さえ果たされれば、本来の美しい魂に、そして二人の間にあった本来の美しい友情関係に戻れるからです。