最初に角田市高倉にある高蔵寺阿弥陀堂を訪れました。ここも5年程前に中山さんをお連れしたことがありましたが、とても素敵な所で、お堂が自然に溶け込んだ中でしっかり存在感を現している、バランスの良いエネルギーを発しているところです。
早朝でまだどなたも居らずに私たちだけでゆっくりその英気を味わいました。
高蔵寺阿弥陀堂の説明です。
「819年(弘仁10年)に徳一が開創したとされる。1177年(治承元年)に聖円が堂宇を修営したが、阿弥陀堂は飛騨工の手よるもので鎖釘を全く使用していないという。
その中に丈六の阿弥陀如来坐像が安置され、その左右には小仏像がまつられていた13の跡がある。上梁文には、造替修理について治承3年に藤原秀衡が、建武2年に北畠顕家がそれぞれ修営したことが記されている。
阿弥陀堂と阿弥陀如来坐像は国の重要文化財に指定されている。」
「1177年(治承元)の建立と伝えられる宮城県最古の木造建築。現存する平安時代の建造物としては全国26カ所の一つ、阿弥陀堂としては全国7カ所の一つという貴重なものであり、平泉・中尊寺金色堂、福島県白水・願成寺阿弥陀堂と並ぶ「東北三大阿弥陀堂」とも呼ばれる。国指定重要文化財。
本尊の阿弥陀如来坐像は、奥州平泉の藤原秀衡とその妻が作らせたと伝えられる。透かし彫りの飛雲光背も含めると全高5.18mという高さになる。その両脇には、破損した素木の阿弥陀如来坐像と小さな仏像も鎮座している。」
「平安末期の治承元年(西暦1177年)高蔵寺の全伽藍の修理が行われ、その時、当時流行の阿弥陀堂が平泉の藤原三代秀衡の妻によって建立されたものと伝えられています。
阿弥陀堂は方三間茅葺の宝形造で、宮城県最古の木造建築です。
太い円柱に支えられた構造はいかにも簡素で力強いものです。
平等院鳳凰堂や中尊寺金色堂のような華美な装飾は全くありませんが、装飾を加えない単純素朴な姿がかえって郷村の建築としての特色をもっています。
平泉中尊寺阿弥陀堂、いわき平の白水阿弥陀堂とともに東北三大阿弥陀堂のひとつに数えられ、藤原文化の名残をとどめています。
本尊の阿弥陀如来坐像は、平安末期の治承元年(西暦1177年)に建てられた御堂の主尊として翌2年に作られた寄木造りに漆箔を施した丈六の木像です。
舟底天井につかえるばかりの透かし彫の大きな飛雲光背を背にして、床の上に直接すえられた蓮華座に安置されています。平安時代から鎌倉時代への過渡期を代表する仏像です。」
お堂前で皆であわ歌を歌い、あわ歌の後に「あゐうゑを」響かせました。中山さんは手振りを交えての響きの発信でした。その時のお言葉です。
「さんさんさんさん さんさんさんさん さんさんさん さんさんさん
唱え祀りたその時は、皆々ここに呼び起こし、立派な大きな地と致す。
思いを再びそれぞれの中に据えられて、是よりの峠を越えて参らせませ。
大いなる元なると一つへの道なり。」9時23分
お堂の左側には公園があり、江戸時代の古民家が移築保存されて拝観できます。陽だまりの縁側で暫し寛ぎのひと時です。天地人合いまったまったりとした豊かな時空間です。