2021年1月24日日曜日

2222「ワクチンの歴史」2021.1.24

 今回もIn Deepさんの2021年1月18日の記事を紹介します。長文です。


調べ続けて知る「ワクチンにより感染症の流行を抑制した歴史はない」ことを示す膨大なデータ。いかなるウイルスも自然の法則で拡大し、そして自然に終息する

冷静に見るワクチンの歴史


新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、本当にいろいろなことを知りうる機会を得たこともあり、この時期は、人生のとても重要な時だったと最近は認識しています。

ウイルスというものがどのように人に感染するのか。そして感染したウイルスが発症するにはどのようなメカニズムが必要なのか。

逆にいえば、そういうことさえそれまで知らなかったということでもあり、このパンデミックは自分の無知や不自覚を突きつけてきたという意味で重大な事象でした。

そして、いろいろ調べる中で、パンデミックの最初の頃から「解決策」として言われ続けるワクチンという存在を調べる機会も増えました。

その中で、最近は、どうも従来言われていたことと「合わない」数値がいろいろと存在していることを知ります。

例えば、 WHO の最大の功績として挙げられることとして、「天然痘などいくつかの感染症の根絶に成功した」というものがあります。

確かに以下のグラフを見ると、1960年代から始まった WHO の天然痘根絶プログラムには大変に効果があったことがわかります。

 


しかし同時に、ワクチン接種が始まる以前の 17年間で、世界の天然痘の患者数が「ほぼ半減」していることにも気付きます。もしかすると、もともと、この時期は天然痘ウイルスの活動の減少期に入っていたという可能性もあるのかもしれないのですが、もう少し詳細に見てみます。

 

天然痘の場合

天然痘ワクチンは 1700年代の終わりに開発され、ヨーロッパ諸国は、その天然痘ワクチンの予防接種をいち早く開始しています。世界で最初に天然痘の予防接種が開始されたのは、スウェーデンで、1801年に開始され、1816年からは予防接種が義務化されました。

以下は、1774年から 1899年までのスウェーデンの人口 1000人あたりでの天然痘の死者数の推移です。


確かに、予防接種の効果がグラフに現れているように見えます。

イングランドでは、1853年から天然痘の予防接種が義務化されました。

 

ちょっと微妙な経過となっていますが、それでも、少なくとも予防接種開始直後は効果が出ているようにも見えます。

そのヨーロッパでも、天然痘の予防接種を一度も義務化「しなかった」国があります。

オーストリアとベルギーです。

まったく天然痘の予防接種を国民にしなかったということは、さぞや悲惨なグラフを描いていたであろうと想像できますが、そのふたつの国の同時期の天然痘患者の推移は以下となります。

青がオーストリアで、赤がベルギーです。


これは比較しますと、予防接種を義務化したイングランドとほとんど同じ動きであり、1870年代に流行の山場がありますが、結局は、オーストリアもベルギーもワクチンによる予防接種ナシで 1800年代の終わりには流行が終息しています。

終息した時期は他のすべてのワクチン接種を義務化したヨーロッパの国と同じです。

ここまでの4つの国をひとつのグラフにまとめますと、以下のようになり、いち早く予防接種を開始したスウェーデンは他の国と比較できない期間が長いですが、比較できる期間に関しては「わりと同じ」だとしか言えないのです。

 


オーストリアとベルギーは、最大の感染流行期の 1870年代の死者数が多いですので、確かに重症化を防ぐ効果はあるのだと認められますが、しかし、全部の国が、予防接種の有無に関わらず、1899年までには完全な終息に向かっています。

何かをしようがしまいが、少なくともこの天然痘ウイルスは勝手に流行終息に向かっていたようです。

天然痘の免疫性についての智恵の歴史は古く、ワクチンに効果があることは古くから知られており、以下のような記述さえあります。

天然痘が強い免疫性を持つことは、近代医学の成立以前から経験的に古くから知られ、紀元前1000年頃には、インドで人痘法が実践され、天然痘患者の膿を健康人に接種し、軽度の発症を起こさせて免疫を得る方法が行なわれていた。 (news-medical.net)

日本も、1876年(明治9年)には、すでに「天然痘予防規則」が施行され、幼児への種痘が義務付けられたとありますので、効果が確認されている歴史は長いものです。

ですので、天然痘ワクチンの効果の有無について云々するものではないですが、ただ、過去のグラフを見ますと、ワクチンの効果とは別に勝手にウイルスの流行はどの国も同じように終息に向かっていることがやはりわかるのです。

もちろん、1800年代からのデータが残っている国は数少ないですので、世界全体ではどうだったかはわからないですが、「自然に増えたり減ったりしている」のはどの国でも同じです。では、他の感染症はどうでしょうか。

  

さまざまな感染症の歴史

他に、WHO が、根絶と言わないまでも、ワクチンにより「制圧」に成功したといわれているものに、麻疹(はしか)、百日咳、ジフテリアなどがあります。

これらも、ヨーロッパが最も古いデータを持っていますので、それを見てみます。

イングランドの麻疹の死亡率の推移(1838 - 1978年)


 イングランドで麻疹のワクチン接種の義務化が始まった 1968年には、すでに流行はほぼ終息していたことを見ることができます。

もちろん、接種が始まった 1968年からはさらに劇的に死亡率は低下したようですが、しかし、先ほどの天然痘と同じで、「放っておいても流行は終息していた」という可能性があったことは容易に予測できます。イングランドの麻疹の流行は、1800年代中盤の長い期間を頂点として、1900年代には劇的に減少していたことがわかります。

アメリカもほぼ同じです。アメリカでは、1963年に麻疹の予防接種が義務化されました。

アメリカの麻疹の死亡率の推移(1900 - 1984年)


1968年頃にかけて、アメリカでの麻疹での死亡率は、ほぼ 0になっていますが、これが予防接種のおかげなのか「自然の流れ」なのかは、このグラフでは判断できないですが、どう思われますでしょうか。

ヨーロッパには、百日咳の記録も古くから残っています。

イングランドの百日咳の死亡率の推移(1838 - 1976年)


これも、予防接種が開始されてから、死亡率がほぼゼロとなっていますが、そこまでのグラフを見ますと、やはり、この流行終息の作用が予防接種のおかげなのか「自然の流れ」なのかの判断は微妙です。

ちなみに、幼児期に「百の病気を持つ子ども」と言われていた私は、幼児の時にこの百日咳にも当然かかっています。「百日咳では死ぬ寸前だった」と親が言っていた記憶がありますので、基礎体力のない子どもでは重症化しやすいのかもしれないですね。

個人的な話はともかく、ここまでのグラフでは、「その流行が、ワクチンによるものなのか、自然な動きの中のものなのか」はわかりにくいものではあります。

しかし「流行の終息にワクチンは関係なかったかもしれない」ことを示唆するもののひとつがあります。それは「ジフテリア」の推移です。

イングランドでは、1920年から限定的にジフテリアのワクチン接種が始まり、1920年代後半に全国的に義務づけられます。アメリカで全国的なジフテリアの予防接種が始まったのは 1940年代後半で、イングランドとは 20年間ほどの差があるのですが、「描くグラフは同じ」なのです。

アメリカとイングランドのジフテリアの死亡率の推移(1901 - 1964年) 


アメリカは、予防接種が始まる以前からイングランドでの死者の減少率とほぼ同じレートで減少していっており、どちらも同じグラフを描いて消滅していっています。

さらにさまざまな感染症の推移を見ますと、そのこと(自然に減少していったこと)がはっきりとしてきます。たとえば、アメリカの各種の感染症の推移は「何もかもが 20世紀の中盤までに勝手に終息している」ことがわかるのです。

以下は、「ワクチンがある感染症」と「ワクチンのない感染症」のアメリカでの死亡率の推移です。

グラフの色分けは次のようになっています。

・麻疹(緑 / ワクチンあり)

・猩紅熱(赤 / ワクチンなし)

・腸チフス(黒 / ワクチンはあるが流通していない)

・百日咳 (オレンジ / ワクチンあり)

・ジフテリア (青 / ワクチンあり)

アメリカの感染症による死亡率の推移(1900 - 1963年)

このようなデータは他にも数々ありますが、 20世紀という時代は、それまでの脅威だった感染症が次々と流行を終焉させていった時代ではあったようです。

20世紀の終わりから、今度は「新たな感染症」が続々と出てくるわけですが。

これについては、以下の記事などで取りあげています。

開き続けるパンドラの箱:アメリカ国立感染症研究所の感染症マップが示す、この30年間が「異常な病気の出現の時代」であったこと。そして、人類とウイルスの「歴史」が同一に見えること 投稿日:2016年2月15日

いずれにしましても、19世紀まで脅威だった多くの感染症が、20世紀には「自然に消えていった」ことは確かなようです。その理由はいろいろでしょうが、人々の生活環境や食生活の改善などもあるのかもしれないですし、一般的な治療に関しての医療の発達の面はもちろん大いにあると思います。

治療医学の発達そのものが感染症による死者を減少させてきたことは確かだと思いますが、しかし、「ワクチンはちがう」ということも薄々とわかります。治療の発達とは異なり、予防医学は基本的に機能していなかった可能性をデータは示しています。

どのグラフを見ても、感染拡大の流行の抑制は、予防接種によってなされてはいません。

ただ、今回のデータを見ていく中で思ったのは、これまで私は、一部のワクチンについては、その意味について完全にすべてを疑っていた部分はありますが、「ほんの少し重症化を防ぐ」という効果はあることがわかりました。

ほとんどの感染症のワクチン接種が開始されたのは、それぞれの流行の終息期であり、すでに死亡率が0パーセントに近づいていた時期に接種が開始されていますが、たとえば、天然痘や麻疹や百日咳などは、接種開始後に「ゼロに近い数値が、ほぼゼロになった」ことが見てとれますので、少し致死や重症化を防ぐ効果はありそうです。

とはいえ、データからもうひとつわかることは、

歴史上、いかなるワクチンにも感染の流行を食い止める力はなかった

という可能性が高いことです。これらのデータはそれを明らかに示しています。

最初のほうに載せましたイングランドやスウェーデンの天然痘のグラフは、予防接種の義務化後も感染の拡大が起きていることがわかります。そして、終息していくときは、「接種していない国と同じように」感染は終息していきます。

結局いかなるウイルスも「自然に流行が終息していくのを待つしかない」ということが、厳正な事実のようです。


現在のコロナウイルスもまったく同じだと思いますが、ただ、異なるのは、新型であろうが従来型であろうが、コロナウイルスは季節性なので、「毎年同じことが起きる」ということです。

そこで感染拡大に抵抗しても、現在の各国の例が示すように、ただ社会が疲弊していく上に、将来的に何の効果もない事態が続くだけです。

以下の記事にも書きましたけれど、すでに mRNA ワクチンの被害は甚大であり、さらに長期の副反応に関しての治験のデータが存在しない以上、これからどうなるかも不明となっています。

ワクチン接種開始後に次から次へと人々が死亡していく世界の光景。アメリカでは55人、ノルウェーで29人。イスラエルでは接種開始後から感染と死者の増加に歯止めがかからず

投稿日:2021年1月17日

何より、このワクチンが感染流行を食い止める可能性は限りなくゼロだと確信できます。

この今回のワクチンだからというのではなく、「いかなるワクチンにも感染拡大を止める力はない」という可能性が歴史の数値で示されているからです。

賢明な医療関係者の方々、あるいは専門家の方々が、ぜひ地方当局にでも国家当局にでも、このようなことを訴えていただけることを切望しています。

ロックダウンや緊急事態宣言による社会の閉鎖も、ワクチンにしても「無駄」なのではなく「有害」の面がはるかに大きいことがいよいよはっきりしています。このままでは、そちらのデメリットにより国が破壊されてしまいます。