今回は立花大敬さんの「青空ひろば」のワンデイ・メッセージを紹介します。
383 2021.07.15
苦しい状態を解消する一番副作用が起きにくい方法は、<時に身を任せる>方法です。
<時に身を任せる>とは、<解きに身を任せる>ことです。
現われた世界は、本当はもう過去で、ナイのですが、私たちが苦しい、つらいと<認めて>、つまり<見停めて>、そんな苦しい状態を持続させてしまっているのです。
だから、もうナイんだと信じて、心配せず、あせらず、自然な<解き(時)の流れ>に身を任せていれば、いつの間にか事態が好転していて気が付いて驚くことになります。
一気に好転というわけにはいきませんが、少々時間がかかっても、これが一番副作用がすくない「運命転換法」です。
382 2021.07.14
私が若い頃、松居桃楼(まつい とおる)先生に大きな影響を受けました。
松居先生のお父さんは松居松翁という有名な劇作家で、合気道の植芝盛平先生のお友達でした。それで桃楼先生は、幼い頃、植芝先生に入門させられたのです。
植芝先生はなぜか桃楼少年が気に入られて、一人だけ特別に指導されました。
どんな指導であったかというと、桃楼少年を正座させ、上から植芝先生が真剣をふりおろされるのです。それを避ける練習をくりかえすのです。はじめはおそろしいものだから、大きく身を避けますが、そのうち太刀筋が見えてきて、わずかな動きだけで避けられるようになるのだそうです。
盛平先生はなぜか、桃楼少年には合気道のわざを教えず、身を避ける練習だけをさせられました。
桃楼少年も子供心に不審に思ったのですね。それで盛平先生に『どうして、ワザを教えて下さらないのですか』とたずねたのだそうです。
盛平先生は次のように答えられました。
「わしは、小さい頃から人に勝ちたくて、勝ちたくてしょうがなかった。じゃから、世界一の武道家になろうと志を立てて修行したのだよ。
そうすると、ある日、天地合一して光いっぱいになって、自分と宇宙が一体となるという素晴らしい体験をした。その時に武道の極意が手に入って、それから何を思わないでも自由自在に技が湧き出してきて、それからは無敵なんだよ。
しかし、わしも、今にして思えば道をあやまったと思う。志の立て方がまちがっていた。
わしは、世界一の武道家になろうという志しかなかったから、あの天地合一の体験の時、その志は現実となったけれど、それ以上のものは手に入らなかった。
もし、若い時に、今思い続けているように、世を救いたい、人を救いたいという志を立てておれば、あの体験の時に、その力が手に入ったにちがいないのだよ。
だから君は合気道のわざを覚える必要はない。危険を事前に察知し、数ミリの差で身を避ける能力は必要だから教えておく。あとは、心の修行、精神的、宗教的修行をしなさい」とおっしゃったそうです。
381 2021.07.12
教育者として一番大切なことは、学生(青年・若者・生徒)の志を養い育てること、大事にすることです。
<志(こころざし)>は<心指し>で、その若者の心が、僕はこの方向に行くんだよと指し示しているのです。
「心」が万物、万事の創造主なんだということは、もうご存知ですね。ですから、「心」がこの方向に行くよと指し示しているんですから、必ずそれは実現するのです。けなされたり、笑われたりして、思いくじけてしまわなければね!
ある人が高い志を持って、それを表明したら、その人の外見や、身分、資格、能力などから判断して、その志を否定したり、おさえたり、けなしたり、嘲笑したりしてはいけません。
純粋に、その志に感動し、感激して、その志に手を添え、力を添えてあげたという気持になれるのが本当の教育者です。学生の志をしっかり養い、育ててゆくのが教育者の第一番の仕事です。
380 2021.07.11
私はいっぱい欠点を持った人間ですけれど、どうやら、欠点、欠点とずっと思ってきた心の傾向が役立ってきたから不思議です。
そんな欠点と思ってきた心の傾向があったからこそ、こんなに皆さんに共鳴してもらえる文章も書けるし、教育もできるのです。
今となっては、この欠点こそ財産で、これだけは欲しいとおっしゃっても、おゆずりするわけにはまいりません。
379 2021.07.10
教え子のR君が発明した「過去のつらい思い出(トラウマ)を消す方法」です。
① 過去のつらい経験を思い浮かべます。
② その経験に対して、こんな風に語りかけます。
「ありがとう、君のおかげで僕はとってもいい経験を積むことができました。
君のおかげで、僕という人間は深みを増したようです。
他の人たちの失敗や悩みを許したり、思いやったりできるようになりました。
それらはすべて君のおかげなんです。とっても感謝しています。」
これから去ってゆく君に対して、ありがとう、そして、さようなら」
このように、過去の経験に対して感謝する心になると、過去のつらい思い出が解消して消えてゆきます。
一気には消えない場合もあるので、何度も繰り返してください。
法華経の末尾の文章は「作礼而去(さらい に こ)」です。意味は「礼をなして去る」です。
過去のつらい思い出に対してしっかり感謝礼拝すれば、心にあった「重荷」が解消して去ってくれるのです。「心の重荷」が居座ってなかなか去ってくれない時は、「作礼而去(さらい に こ)」と呪文のように繰り返して下さい。
378 2021.07.09
どうやら私の場合は、二つのポイントを押さえておけば、目標地点まで飛べる(目標を達成できる)ようです。
一つ目は、自分の腕、能力を信じない。
もし、自分に力量があれば、もうとっくに世に出てバリバリ活躍しているはずです。
四十すぎまで、世の片隅でウロウロ、オロオロ何とか生きてきただけなんですから、自分には才能も、力量もないのです。その事だけは徹底的に信じられます。
ですから、自分の力で目標点まで行こうなんて、これっぽっちも思いません。
二つ目は、「大自然(神仏)」は善意でできていて、私の人生の歩みは、「大自然」の愛につつまれながらゆく歩みであると、心の底から信じられます。
そのように素直に信じられる自分がとてもうれしいです。これも「大自然」のおかげ、感謝しなくちゃ。
「大自然」にいつでも、何のためらいもなく身を任せられるのです。幼い子供がすこし高い処に立っていて、下のお父さん、お母さんの胸の中へ、何のためらいもなく、スーッと身を任せて倒れこんでくることがありますね。そんな感じで身を放ってゆけます。
つまり、私の場合は、① 自分の力量に断念して、② 大自然の愛に身を放って、そして目的地に飛ぶのです。だから、私の姓は「立花氏」なのでしょう。つまり「断ち・放し」ですね。
377 2021.07.08
私が大好きな黒住忠公は次のように語っておられます。
『ひとくちに申せば、<常祓(じょうばらい)>という事をお忘れなく、これを生かしてお使いになるより外に道はないと思います。寝ても覚めても「御心のはらい」一筋です』
そして<常祓>を説明しておられますが、それによりますと、心にくもり(怒りや恐れや自分には出来そうもないという弱気の思いや…)が生じたら、その瞬間に息をフッと強くふき出して、そのひと吹きで心のくもりを吹きはらってしまう方法です。
これはなかなか有効な方法です。
何か人生の目標があって、そこに向うのを妨げるような自己制約の不安な心がわいてくれば、思い切りよく、フッとひと吹きして、その雲霧をはらってしまえばよいのです。
ついでに、この『フッ』をロケット噴射に見立てて、目標まで一気に飛んでしまいましょう。
375 2021.07.05
すべて物事は、まず<心の世界>で先に出来上がり、やがてそれが<形の世界>に現われてきます。
「原因」は「心」にあり、「形」は「結果」にすぎません。
「形」となって現われたものは、時の流れとともに、やがて「消え去って」ゆきます。
現在、日本はとても「厳しい冬の時代」を迎えていますが、それは「形」の上の事、「結果」にすぎません。おのずと「流れ去ってゆく結果」にすぎません。
「形」の上の事に、一喜一憂することなく、「心の豊かさ」をしっかり養いましょう。
<心の世界>に、<原因の世界>に、まず「春を呼び込む」ことにしましょう。
374 2021.07.04
「生命」には本来、時間も、空間も、数量も、大小も、上下もないのです。
それを「差取り(さとり)」といいます。
ですから、「生命」は本来悟っているわけです。
そんな自由で変幻自在な「生命」が、自らの演技を楽しむため、その舞台装置として、時間、空間、数量、大小、上下、自他などをつくり出したのです。
そんな自らがつくり出した装置なのに、それを忘れてしまって、自ら引っかかってしまって、自己制約(自らを幻想の鎖で縛ること)の足かせにしてしまっている人が多いのです。
自己制約の幻想にだまされているなと気が付いたら、『時間なし、空間なし、数量なし、大小なし、上下なし、自他なし、我はイノチなり、光なり、大自在者なり』と、堂々と宣言しましょう。
373 2021.07.03
キリスト教やユダヤ教やイスラム教では、神と悪魔・魔物は相容れない存在ですね。神側と悪魔側でヤルカ・ヤラレルカの戦いになるでしょう。
でも、日本神道では、禍やケガレや罪でさえ、その存在を受け入れ、許し、神としてお祀りしてしまうんですよ。フトコロが深いんです。
そして、お祀りした「厄病神」様に心を込めて日々奉仕していると、やがてその祟り神様も御心を和らげてくださり、ついに味方になって下さるようになるんだと日本人は自然に思えるんです。人に祟るほどの強い神様なのだから、いざ味方になっていただければきっと強力な守護神となっていただけるはずだと自然に思えるのが日本人なのです。
つまり、「禍津日(まがつひ)」を、受容と許しと誠意によって「真輝集霊力(まがつひ)」に変えることが出来るのです。日本人には本能的にそんな高等なワザが使えるのです。
これは船井幸雄先生の「包み込み」の発想ですね。船井幸雄記念館のホームページには「包み込み」を以下のように説明しておられます。
「船井流の『包み込み』とは、善も悪もひっくるめてすべてを受け入れてしまおうという発想です。好きな人やよい物を受け入れるのは簡単ですが、嫌いな人やよくないものも肯定して自分の内に取り込むことで、毒をも薬に変えることができます。この発想で、人生も経営もうまくいくようになります」
371 2021.07.01
始めは、いろんな神社に参拝して、自分にふさわしい神様を捜してください。
しかし、いったんこの神様を信じると決めたら、もうフラフラしないで、その神様にあなたの人生のすべてを相談し、お願いしてゆきましょう。
あなたがお願いしたことが、その神様の手に負えないものだったら、必ずその願いにふさわしい神様を紹介してくださいます。家庭医が専門医を紹介してくれるようなものなので心配いりません。とにかくこの神様と決めたら、その神様にとことんついてゆきましょう。
こんな神様についていっていいのだろうか、ちっともおかげがないなどと不満タラタラで、あっちの神様、こっちの神様と渡り歩いていたら、ちっとも開運なんて出来ません。「スピリチュアル難民」などというコトバもあるそうですね。そうならないように…。
禅の方でも、あっちの師匠、こっちの師匠と道場を渡り歩いて、あの師匠はどうで、あの師匠はこうで…とすっかり情報通になっている雲水さん(禅では修行僧を雲水という)がいますが、そんな雲水さんは決して大成出来ません。
ある師匠に従うといったん決めたらその師の言われるままに(人間ですから完璧な師匠なんていません。妙なクセや欠点を持っておられたりします。神様だって同様です)、それでも文句を言わずに師の指導に従って行じてゆくというような、地に足が着いた、コツコツ実践してゆく地味めな雲水さんが大成するのです。
369 2021.06.29
龍神さまは、「気」の循環の調節を司ります。
その役割の対象は、自然界の海流、大気、風、四季の循環などや、大地の中の「気」の循環(龍脈)、小さいところでは人体の中の経絡中での「気」の循環などもそのお役目の対象となります。それから、動物界の食物連鎖や人間界のお金の流通なども対象に入っています。
正常な「気」の循環を促し、どこかで流れが滞った場合は、その通路を切開するという思い切った手術もされます。
ですから、龍神さまの気に入ってもらうには、「気」を滞らせるような行為は慎まねばなりません。
エゴで利益を独占したら(罪=積み)、その下流の人たちにお金が届かなくなって、その人たちに「穢れ=気枯れ」を発生させてしまいます。
そうなると、龍神さんは、「気」の流れを止めてしまっているエゴの人を罰して排除しなければならなくなります。
368 2021.06.28
やさしく肌をなでる風、激しく荒ぶる風にしっかり注意を向けて全身で受け入れる気になると、いつの間にか「変化」を察知する能力が身に付きます。
これから日本や世界の「風」はどの向きに吹いてゆくのか本能的に分かり、その方向を先取りして動けるようになります。危険を察知したり、成功の道を知ったりできるようになります。
激しい風にあえて身をさらすと、運命を一気に転換できる場合もあるのです。杉尾常聖先生の『ツキの呼び込み方』(主婦の友社)にその実例が紹介されています。
367 2021.06.26
たまには、ハダシになってじかに大地に触れる機会も持ちましょう。
また、大地上に(芝生の上でもよい)身を横たえたり、坐禅したり、ゴロンゴロン転がってみるのもいいと思います。
ゴロンゴロンと大地上で転がると、「ウツ病」が改善する場合があると何かの本に書かれていました。
このようにして「大地神」と親しくなると、「場所」や「方向」に関する感覚が磨かれます。『この「場所」は自分にとって危険で、生命力を消耗させる所だ、ここに留まるのはやめよう。ここは自分の生命力が自然と充電される、元気が出る「癒しの場所」だ。しばらくここで休むことにしよう』などということが本能的に分かるようになります。この大地のセンサーを磨いて、大地の底の水脈や温泉脈などがその上で歩くだけで分かるようになった人もいます。
また、危険な道(進路)、安全な道(進路)が本能的に分かるようになって、事故や破滅から救われるということも起こるようになります。
366 2021.06.25
日本は不思議な国で、世界中のすべての気が、人が、神が、神話が集まって来るところなんです(地球全体の龍穴にあたる)。
たとえば、現人類はアフリカで発生したことが遺伝子の研究で判明しているそうなのですが、現在ではさらに研究が進んで、アフリカでは3通りの人類が別々に誕生して世界中に広がっていったんだと分かってきたそうです。
そして世界中の各地域の現在の人類の遺伝子を調べたところ、どの地域の人もそのアフリカ起源の3通りの人類のうち、1種類か2種類がその地域まで移動してきたということが分かるけれど、日本人の遺伝子を調べると、3種類すべての遺伝子を保有しているのだそうです。
つまり、日本にはどの系統のアフリカ起源の人類もたどり着いている。人がやってきたということは、その人たちが信仰していた神々も日本にやって来て祀られているということですね。
そして、多様なものを一つに融合・一体化して、その調和の精神や仕組みを世界に発信するのが日本(大和)という国の使命なのです。
364 2021.06.23
松下幸之助先生の逸話です。
先生がナショナル(今のパナソニック)の本社を新しく建設したいと、易学の大家に相談されたのです。
すると、その易学の先生は、「その方角は鬼門で、そこに建てると苦労するからやめなさい」と助言したそうです。
先生は一晩寝て考え、「苦労するぞと言われたんだったら、自分はひとつ、その苦労をしてみようじゃないか」と決心して、結局本社を、その地に建設することにしたそうです。それが、現在の門真にある松下電器(パナソニック)の本社です。
だいたい、大阪から京都の方角は鬼門とされてきました。
ですから、その方向に路線を持つ京阪電車の沿線は発展が遅れたのです。門真はこの京阪沿線にあるのです。
鬼門を嫌うのではなく、「鬼門だから一生懸命やろう」と覚悟を決めれば、必ず鬼門の神さま(金神さん)が愛してくれ、援助してくれるようになるのです。
363 2021.06.22
神事を熱心に行ったり、私の本を克明に読み込んで実践していらっしゃるのになぜかうまく人生は歩めていないという人も中にはいらっしゃいます。
そんな方の話をよく聞いてみると、自分や家族か親戚か職場の上司などを憎んだり、あるいは否定したりされている場合が多いのです。
ある対象への憎しみなどに心を固着させていると、心のゴムひもは絶えずあなたをその「憎悪地点」に引き戻そうとするので、あなたは希望に満ち、可能性に溢れた未来へ、思うまま自由に進むことができなくなってしまいます。
ですから、開運するためには、開運のためのテクニックを実践する前に、まず自分を許し、人を許し、世界を許すことが大切なのです。
それで、聖書(「マタイ福音書」)には、「もしあなたが祭壇に供え物をして祈ろうとしたとき、兄弟との間にわだかまりがあると思い出したならば、供え物は祭壇に置いておき、まずその兄弟のところに行って和解し、それから帰って来て供え物を奉げよ(そうすれば、祈りは神に届く)」とあります。