2024年6月12日水曜日

3456「医療の「あいまいな定義」に殺され続ける」2024.6.12

  今回はIn Deepさんの2024年6月01日の記事を紹介します。


「医療の「あいまいな定義」に殺され続けるADHDの子どもたちと、他の子どもたち」

https://indeep.jp/children-killed-by-vague-definitions/


医学は果てしなく進む

何だか薬剤を取り巻く状況が、むしろどんどん悪くなっていることを日々知りますが、今日も、すい臓ガンについての記事を見ました。

著名人や芸能人などが、次々とすい臓ガンで亡くなったり、あるいは闘病したりしているという話から始まり、最新治療法へと話が移行するのですが、その「期待の最新治療法」は、

「すい臓ガンの mRNA ワクチン」なのでした。

正確には「個別化メッセンジャーRNAワクチン」というものらしいですが、それはそれとして、この記事で、このことを専門家として話していたのが、新潟大学名誉教授の岡田正彦であることには、多少苦笑しました。

この岡田正彦名誉教授は、3年前の 2021年の春に、コロナワクチンの危険性について述べた日本の専門家としては、ほぼ初期の頃に公にそれを述べていた方です。

2021年3月16日のこちらの記事に、談話の全体を文字にしています。

この中で、メッセンジャーRNA が「分解されにくくなっている」こと(シュードウリジン化されていること)にまでふれていて、そして以下のように述べています。

岡田正彦名誉教授の談話より

さらに一方、もしこの人工遺伝子が半永久的に残るのだとしたら…それは大変なことです。つまり先ほどの「免疫細胞による免疫反応」がいつまでも起るわけです。

このような病態は、すでにあり、自己免疫病などと呼ばれています。関節リウマチのような病気がそれにあたります。

「自己免疫性コロナ病」というような病名は存在しませんが、もしかすると、そんなようなことが起こってしまうかもしれません。

人工遺伝子による「自己免疫性疾患」の懸念について、当時すでに述べられていたわけですけれど、先ほどの芸能記事を見ますと、

「すい臓ガン mRNA ワクチンは問題はない」

と述べているようにも見えまして(真意はわからないですが)、何とも複雑です。実際には、mRNA テクノロジーである限り、どんな用途で使われようとも、同じリスクがあるわけです( DNA 混入が不可避であることなど)。

まあしかし、これまでブログでは、著名な大学の専門家や医学者の主張や文章をずいぶんとご紹介させていただきましたけれど、それぞれに、過去の経歴や発言を見ていますと、まあ同じような部分がよく見られます。

「〇〇はダメだが、△△は問題ない」というような。

これまで取り上げた、ほぼすべての医学者の方々の過去あるいは現在にそれは散見されます。

これまで取り上げた医学者の方の中には、パンデミックの初期に「マスクを大々的に推奨していた方」もいらっしゃいます。

 

そういうことなんですよ。 

どこまでいっても、医師であったり医学者である限り、医療という宗教あるいは根源的な医療的洗脳から解き放たれることは難しいのです。

ですので、主張や文章を引用させていただくときには、「その時点で、自分が知りたいと思っている科学的事実」だけを利用させていだいてきました。

自分の理解できる範囲で、ということですが、「この部分に関しては、科学的に間違っていない」と確信できたものを紹介してきました。

それぞれの人物が好きでご紹介してきたわけではないです。

単に「利用」させていただいてきました。

それと共に、こちらもいろいろなことを勉強させていただいたわけで、そういう意味では、とてもありがたいことだったと思います。

人柄とかはどうでもいいんです。

冷たい書き方に響くかもしれないですが、一種の戦争の中に生きている上では、冷たいも温かいもないです。サバイバルテクノロジーの教理のみが残ります。

それはともかく、薬剤の世界はもうどんどん一方方向で進んでいます。

 

最近、米ブラウンストーン研究所の代表であるジェフリー・A・タッカーさんの寄稿文を読みました。

「なぜ子どもたちに薬を投与するのか?」

というタイトルで、ここでは ADHD (注意欠陥・多動症)についてのことなのですけれど、タッカー氏が言いたいのは、

「もともと厳密な診断基準の存在しない ADHD という状態に病名をつけて投薬するシステムが出来上がっている」

ということへの問題提起でした。

ジェフリー・A・タッカーさんの寄稿文は、少し前に以下の記事でも取り上げていますが、「医療の誤謬(誤った推論)」について書かれたもので、「それはもう宗教に近い狂信的な思考と行動がパンデミック中に社会に拡大していった」ことを述べています。

(記事)医療宗教によるこの誤謬の歴史は、どこかでたださないと、人類が滅びるまでの何世代も何世紀も続いてしまう In Deep 2024年4月27日

 

なお、 ADHD の「子どもへの投薬」の問題は、おそらく主要国全体に広がっていることだと思います。

最近スウェーデンのメディアで(最近スウェーデンの話が多いですが)、ADHD の子どもの数が爆発的に増加しているという報道を取り上げたことがあります。

(記事)スウェーデンで、注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもの数が「爆発的に増加」

 BDW 2024年5月26日

このこと自体も、時期との兼ね合い(2021年以降などの問題)としていろいろと思うところもありますが、それは別として、報道の中に、

 

> 10歳から 17歳の男児に処方される ADHD 治療薬は過去 15年間で 800%増加しており… 

とあり、こんなことが世界的に広がっているのは、やや問題だなあと。

なぜなら、一般的に、ADHD として処方される薬は、「覚せい剤と同様の物質と作用機序を持つ成分」だからです。

もう 10年近く前の記事ですが、以下などいくつか記したことがあります。

(記事) 子どもたちの未来。メンタル治療とリタリンやコンサータ。そして、私がかつて見たリタリン常用者たち In Deep 2015年12月17日

このリタリンというのは、現在、ADHD の子どもたちに処方されることの多いコンサータという薬と同じメチルフェニデートという精神刺激薬の薬です。平たくいえば、覚せい剤とどんな差があるのか説明できないというようなものでもあります。

リタリンもコンサータも、「麻薬及び向精神薬取締法」の第一種向精神薬で、処方医薬品の「劇薬」に指定されているものです。麻薬ですね。

思い出せば、1971年の小説「エクソシスト」で、悪魔に取り憑かれた少女リーガンが、病院で最初に処方されたのがリタリンでしたので(多動症か何かと医師が思ったのかと)、アメリカでは、ずいぶんと歴史があるもののようです。

 

ADHD の診断基準は非常に怪しいものですが、薬を投与されている子どもの中には「それがまったく必要ない」人たちが多数いるはずです。

しかし、これらの薬(つまり覚せい剤)に蝕まれた脳機能などへの影響は長く残るのだとも思います。

そもそも、注意欠陥・多動症とか呼ばれますけれど、「注意欠陥じゃない子どもなどいるのか」とか、「多動じゃない子どもなどいるのか」という話もあります。もちろん程度の問題ではあるのでしょうけれど。

私自身、幼少時には注意欠陥でも多動でもなかったでしょうけれど、今の基準でいえば、「限りなく発達障害の診断基準に入る」人でしたので、生まれた時代によっては、そういうカテゴリーにいたかもしれません。

ファックな話です(こういうことを小学生の時から言っている子は)。

ええ、ええ、言ってましたとも。リーガンと同様です。

 

ここ何年かはコロナワクチンをめぐる医療の誤謬の話が多かったですが、いたるところに医療の問題は広がっています。あるいは、「ほとんどが問題」ともいえるかもしれません。このままのシステムでは、人類がみんなボロボロになってしまいます。

ここから、ジェフリー・A・タッカーさんの寄稿文です。最初、コロナワクチンの話がしばらく続くのですが、本題の部分から翻訳しています。

なぜ子どもたちに薬を投与するのか?

Why Are They Drugging the Students?

Jeffrey A. Tucker 2024/05/24

 

…この問題の根底にたどり着いたと思ったら、新たな情報が流れてくる。最近、私は、強制的な医療化に反対して子どもの権利を擁護する団体、エイブルチャイルドを設立したシーラ・マシューズ・ガロ氏の講演に参加する機会に恵まれた。

なぜこのようなことが必要だったのだろうか? 実は、今日の公立学校に通うほとんどの子どもが、毎日この脅威に直面しているからだ。

彼らの多くが ADHD、つまり注意欠陥・多動性障害であると特定される可能性がある。

結局、ADHD を構成する化学的に証明されたものは何もないことがわかっている。これは、チェックリストの質問票で特定された行動に基づいて適用される診断にすぎない。

チェックリストは、そわそわすること、物忘れ、退屈、課題を終わらせること、さまざまな形の行動、フラストレーションの表現などに関するものだ。

言い換えれば、ここにあるのは、特に男の子が何ヶ月も何年も机の前にじっと座り、権威ある人物から割り当てられた課題を完了するように言われたときに予想されるごく普通のすべての兆候が書かれてあるリストだといっていい。

この種の診断では、多くの子供たち、特に例外的な子供たちや、かつては「才能豊かで才能がある」と考えられていた子供たちを巻き込むことになっているだろう。

実は、今日では完全に正常な行動特性を病理化しようとする巨大な産業が存在する。これは特に男の子に非常に大きな打撃を与える。なぜなら、一般的に男の子は女の子よりもゆっくりと成長し、女の子に比べて環境適応に対する行動抵抗の傾向があるからだ。

この驚くべき現実について詳しくは、目を見張るような著作『 ADHD 詐欺:精神医学はいかにして正常な子供を「患者」にするのか』をお読みいただきたいと思う。

このような診断の目的は何なのだろうか? 皆さんもご想像のとおり、この想定される問題には薬がある。

薬の名前はさまざまだ。リタリン (メチルフェニデート)、アデロール (アンフェタミン)、デクスメチルフェニデート、リスデキサンフェタミン、クロニジン、アトモキセチンなどだ。

これらの薬のどれも、生物学的異常に対する化学的治療薬として証明されていない。これらはすべて行動調整薬、つまり向精神薬、つまり子供用の麻薬だ。

何百万人もの子供たちが、10代の 13%に及ぶほど、精神科の薬を服用している。大学生になると、その割合はさらに高くなる。成人の約 3人に 1人が精神科の薬を服用している。状況は悪化している。

そして、これらは「学校から」始まるのだ。

これらすべてを聞いて私は驚いた。しかし、ある意味では、これは私たちが知っている他のすべてのことと一致している。ここには、公立学校などの政府機関、規制当局、そして奇跡を約束して人々に薬を投与しながら、実際には人生を台無しにする医療当局と緊密な協力関係にある業界がある。

もしあなたが 7歳の頃から薬物中毒になり、向精神薬に頼って生活していたら、あなたの学生時代はどれほど違っていたか考えてみてほしい。

今日の何百万人もの子供たちは同じことに苦情を言えない。

これはまったく驚くべきことであり、大々的に暴露されるのを待っているスキャンダルだと私は思う。

ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が最近公の場で指摘しているように、関連する要因の中には、学校での銃乱射事件とこれらの薬物の広範な流通との奇妙な関係がある。(※ コメント / 銃乱射事件を起こした子供たちの多くが何らかの向精神薬を服用しているという調査があります。こちらの過去記事でもふれています)

多くの事件はすでに知られているが、本当の問題は銃ではなく薬物製品にあることを一般の人々がますます理解しつつあるにもかかわらず、その他の事件の医療記録は公表されていない。

しかし、活動家たちは、より深く(向精神薬と銃乱射の関係を)調べるよりも銃を取り上げることに完全に集中している。

私はアデロール中毒の若者たちと個人的に接したことがある。いろいろな意味で、大学生にとって、アデロールは奇跡の薬のようだ。

大学では、時間の使い方に関する規律は優先順位が低くなる。その代わりに、長いレポートを締め切りまでに提出すること、テストで書いた翌日には忘れてしまうような膨大な資料を暗記すること、そして、ときどき集中力を維持することが求められる。

多くの学生にとって、この薬はまさに医師が処方したものだ。集中力を高めて徹夜した後、1、2日ゾンビのような気分になるが、誰もそれに気づかない。

私は、身体的なものだけでなく心理的なものも含め、依存症に陥る人を何人も知っている。薬物のない生活は、それに比べれば退屈に思えるが、誰がそんなことを望むだろうか。

こうした学生は、これを職業生活に持ち込み、同じパターンを試みている。彼らは一日中働き、夜通し起きて、驚くべき成果を上げることができるが、それはあなたが求めていたものとは少し違う。

あなたが解決策を求めても、それは実現しない。実際、彼らは何日も連絡を取らず、仕事の記憶を失って再び現れる。このパターンが繰り返される。

本当の問題は薬物にあることが徐々にわかってきた。私は、少なくとも安定した労働パターンを持ち、時間をかけて構築できるスキルを多少は覚えている、そこそこの生産性のある従業員を雇うほうがよいと結論づけている。

問題は、誰かを雇うときに「どんな薬物を飲んでいますか」といった質問をするのはあまり適切ではないということだ。結局は推測することになり、時には間違った推測をすることになる。

長年の経験から、これらの薬物は職業生活にとって大惨事だということをお伝えしたい。誰も決して服用すべきではない。

いずれにせよ、これは私の熟慮した意見であり、私は大学生に頻繁にこれらの薬物を服用しないよう警告している。大学生に当てはまることは、高校生や小学生には何千倍にも当てはまる。これらの薬物がキャンディーのように学校の子供たちに配られるというのは、まったくのスキャンダル以外のなにものでもないのだ。

親にはこのことに抵抗する権利と義務がある。

最近知ったことだが、ADHD の診断には科学的な根拠がまったくなかったこと、(コロナの際の)社会的距離の背後に科学的な根拠がまったくなかったことを知ると、なおさら驚きだ。

すべては、さまざまな命令から利益を得ている国家とそれに隣接する民間セクターのプレーヤーに奉仕するためにでっち上げられたもので、どういうわけか、結局は国民に薬を投与することになる。このすべてに私は驚愕している。

もっと広い視野で考えてみよう。私たちは公立学校を創設し、子供たちに通学を強制し、報酬の得られる仕事から彼らを締め出し、男女を一緒にし、すべての生徒が同じペースで学ぶかのように画一的なカリキュラムを押し付け、教師から裁量を奪い、巨大な官僚機構を学校に押し付けた。

子供たちが環境にうまく適応できないと、私たちは彼らを精神病者と呼び、政府とつながりのある製薬会社が利益を得られるような方法で彼らに薬を与える。

このレベルの残酷さが、まさにシステムに組み込まれている。文明社会がこれを容認できるとは驚きだ。そして、起こっているスキャンダルの全容がわかれば、減量薬、他のワクチン、奇跡の治療法、そして対症療法の仕組みそのものについて、他の疑問を抱かざるを得なくなる。

この穴はとても深い。