高蔵寺 角田市高倉寺前49
「高蔵寺(こうぞうじ)は、角田市にある真言宗智山派の寺で、会津など東北に仏教を伝えた高僧・徳一が平安時代初期の弘仁10年(819年)に創建したと伝えられる古刹です。
現存する阿弥陀堂は、平安末期の治承元年(1177年)、奥州藤原氏第3代・藤原秀衡(ふじわらのひでひら)の妻らによって建立されたもので、現存する宮城県最古の木造建築物。
平安時代の建造物は全国でわずか26ヶ所しかなく、東北では平泉の中尊寺金色堂(国宝)、福島県のいわき白水の願成寺阿弥陀堂(白水阿弥陀堂/国宝)と3ヶ所しかありません(中尊寺金色堂、白水阿弥陀堂とともに東北三大阿弥陀堂に数えられています)。
国の重要文化財に指定される高蔵寺の阿弥陀堂は、奥州藤原氏初代の藤原清衡(ふじわらのきよひら)が、平泉の中尊寺金色堂を規範として建立されたことが明らかで、奥州藤原文化が東北一円に広がっていたことを示しています。
本尊の阿弥陀如来坐像は、平安末期の阿弥陀堂の本尊として治承2年(1178年)に作られた寄木造りに漆箔を施した丈六の像。像高2m70cm、背後の飛雲光背を合わせると全高5m18cmにもなる東北地方では最大の巨像で、末法思想を背景に、平安時代から鎌倉時代への過渡期を代表する貴重な仏像として国の重要文化財に指定されています。
境内の南に隣接しているのが江戸時代中期の農家を保存した旧佐藤家住宅(国指定重要文化財)。時間が許せばあわせて見学を。」
お寺の境内は檀家さん達が総出で沢山の方々で草刈、清掃作業をしていました。参道には巨木、石畳の階段が見事な風情です。茅葺の阿弥陀堂は950年近くの風雪に耐えて鎮座し、この地に阿弥陀如来信仰を広めて来た古刹です。檀家の皆さんの奉仕、行政の管理が無ければ維持していくのは難しいでしょう。奉仕作業をしている代表の方が色々とお話しして説明下さいました。ありがたいおもてなしをいただきました。
しばしゆっくりと古の世界を堪能しました。
次の目的地はほど近くにある笠島の立石です。以下の様に紹介されています。
・笠島の立石 角田市立石笠島18
「伊具郡の中心を流れる阿武隈川。川の東を隈東(東根)、西を隈西(西根)と呼んでいます。伊具郡内に数多く存在する石の中で、隈東の横綱は丸森の羽入立石、隈西の横綱は角田の笠島立石。丸森・角田・白石の境に位置する笠島の立石は旅をする人の目を大いに楽しませたことでしょう。」
「笠島の立石高さ10m、周囲40mの巨石。地元では「ホイホイ岩」と呼ばれ、「立石」という名前はここの地名にもなっているほど、昔から親しまれている。
「ホイホイ岩」と呼ばれる由来は、子供が「えーんえーん」と泣く泣き声を、角田の方言で「ほーいほーい」と言う。この岩が泣いている顔のように見えることから「ホイホイ岩」と呼ばれている。石のふもとに池があり、角田城の石川候が白石に行く途中に一服した場所だと言われている。」
道路の脇に立石の巨石は鎮座しています。まわりにヒマワリが咲き誇っています。綺麗な花々を愛で写真撮影に興じて、のんびり楽しみました。