今回の巡りの最後の訪問地は同じ田野畑村の鵜の巣断崖展望台です。三陸海岸の特徴は以下の様です。
「三陸海岸の景観としての特徴は、宮古地区を中心にして北と南では大きな変化が見られることです。簡単に説明しますと、宮古以南の海岸は地形が沈降し入り組み典型的なリアス式海岸の様相ですが、宮古以北の海岸は海底が隆起して作られたために、容易に人を寄せ付けない断崖絶壁的な海岸線が見られます。」
鵜の巣断崖展望台の紹介です。
「北山崎とならぶ北三陸を代表する景勝地。足元がすくわれるような圧倒的な高さが特徴で、崖の中腹にウミウの巣があることにその名を由来します。弓状にえぐられた高さ200mもの断崖が5列に連なる様は、さながら巨大な屏風を立てかけたよう。波打ち際の砂浜に現れて消える白波の美しさも印象的です。
この壮大な景色をヒントとしたとされる吉村昭氏の「星への旅」の文学碑もあります。島越駅から車で15分。また海岸つたいに島越までの遊歩道が通じています。」
「鵜ノ巣断崖一帯は、三陸海岸北部に見られる典型的な隆起海岸地形である。これは、一帯を構成する北上丘陵が、長い年月を経たことで海岸段丘面の波食の作用を受け形成されたものである。海岸段丘は、波食が緩やかな場所では低地部が残存したりするが、三陸海岸北部一帯は海流の影響などで波が荒れやすく海食、とりわけ波食が活発であり、また太平洋に面しているため、地震活動による津波の影響も受けやすい。
そのため、海岸段丘面の下部がほぼ全面に亘って削り取られたような形となっている。それゆえ、頂上部は平坦な丘陵地帯を形成するのに対し、ほぼ垂直に切り立った崖が展開される。また、このような作用から、この鵜ノ巣断崖はほぼ規則的に鋸歯状になっているのも特色である。これは、比較的脆い地盤が波食の作用を受けると、削り取られて窪んだ部分に波力のエネルギーが収斂されるからである。」
詳しくは以下のサイトをご覧下さい。
http://www.uchinome.jp/nature/land/2008/land28_1.html
駐車場から林の中を少し歩きます。程なく太平洋が正面に広がり展望台から壮観な北の海岸に断崖の連なりが見えます。暫し北三陸海岸に男性的な姿を堪能しました。
時間が押してきています。龍泉洞も計画にはありましたが帰路に着く事にしてキャンセルです。国道455号線で盛岡市に向かいますので途中に岩泉町を通ります。岩泉町に入って車窓から宇霊羅山を見ることが出来ます。
「宇霊羅山(うれいらさん) 標高604m
日本三大鍾乳洞の一つとされる龍泉洞の真上にそびえる山。さほど高い山ではないが、北上高地唯一の石灰岩台地の断崖絶壁が南斜面に広がる。山頂から岩泉町中心街を直下に見ることができる。石灰岩地帯にあり、多くの固有植物が生育する。宇霊羅山自然環境保全地域。安家石灰岩地帯にあるカルスト山地。東西に続く稜線の両斜面は急峻で、北東斜面には龍泉洞などの多くの洞穴がある。
「ウレイラ」とはアイヌ語で「霧の多い山」、あるいは「ウレ=集落の背後の高い山、イォロ=岩山」の変化したものといわれているが、北東斜面に多い洞穴と関連する伝説もある。」
途中の岩洞湖はまだ全面氷結していました。春はまだまだ先です。
盛岡市内に17時前に着いて喫茶店で最後のミーテイングで、感想をシェアしました。ほとんどの方が初めて訪れた所ですが年度の始まりで善き出逢いに恵まれた旅でした。
木内さんの最後のお話です。
「かつて桜市での一揆を止めた桜惣文?、本名木内惣五郎?という方がいた。私の先祖で縁する人だ。権力を自分の思いのままにした人達がいたがもうそこから脱出しないと駄目だ。今回いろんな文化を見たが感動した。リアス式海岸も興味あったが観れて良かった。
陸地での身内の繋がりと海の人とは違う。かつて老後は身内が見る仕組みがあった。私も父の介護をしたが苦労ではなく、介護することが楽しかった。これからの老人介護も叡智を持ってやって行く必要がある。
今回いろいろなヒントがあり、こらからの課題になった。これまでお金が無い無いで苦労してきたが、今激変が来るとなったら怖い気もある。これからは会社として、地域の文化としてやっていく。職は各自の持つ技術をこのグループに提供してそれで給与を得ることになる。お金の有効な使い方をしていき、新たな革命、地球を守る為に何が出来るのか。環境を守る産業、これらへの研究をし、データーを集めて実践して行きたい。
ありがとうございました。次回も楽しみにしています。これからも宜しくお願いします。」
盛岡駅で2名の方が下車して一路、仙台に向かいます。仙台駅に予定の19時半頃到着しいつもの駅中の中華屋さんで晩餐会で今回の旅は全て無事に終えることが出来ました。
私にとって三陸三閉伊一揆のことが帰って来てからも大きな学びになりました。これから先人の叡智を活かすことが出来ればと思います。