2016年11月1日火曜日

744「青天の霹靂10」2016,11,1

 無事に朝陽を頂けました。5時半過ぎにホテルの方から電話を頂き、既にこちらに向かっているとの事です。運転手さんを残して私たちは迎えのマイクロバスで八戸のホテルへ向うことにしました。運転手さんは会社と連絡を取り、レスキューを待ち、脱出出来たら八戸のホテルで合流する計画です。


 私たちは6時にバスを出発して、皆さんで合流地点まで徒歩で向かいます。1時間強ほどのハイキングです。荷物もあり先頭と最後方とは大分距離が離れてしましましたがマイペースで自然の英気を頂き皆さん元気です。迎えのバスは上大石神ピラミッドから進めるところまで来ていただき、合流する段取りです。





 万が一の時にレスキューに場所を伝える為にルート図を最適任者のIさんに作成したいただきながら歩いて頂きました。
 途中の峠で十和利山の姿をしっかりと写真に収めることが出来ました。私は前方を進んでいましたが、少し後ろを歩いていた女性が熊の気配、声を聞いたと言って駆けて来ましたが、皆さん難なくやりすごすことが出来ました。







 程なくしてバスのエンジン音が聞こえ、先遣隊からもバスに合流できたと連絡がありました。ほっと一安心です。バスはUターン出来るところまでバックしていました。私は7時50分にバスに到着し、後は皆さんの到着待ちですが、無事に全員乗車出来ました。お陰様で、本当にホテルの方々には感謝です。ホテルの営業部長さん、課長さんお二人で来てくださっていました。




 ホテルには9時過ぎに着き、仮眠、休憩の為に部屋で12時まで休ませていただきました。10時から入浴してサッパリ、スッキリです。12時に皆さんレストランに集合して豪華なランチを頂きました。24時間、丸一日の断食ですが、皆さん元気です。食後の休憩を大広間で横になり仮眠しました。



 逐次、運転手さんと連絡を取るのですが、電話が繋がりにくい状況です。バスのディーラーからのレッカー車が到着して作業開始した旨連絡がありました。しかし、なんとそのレッカー車が動けなくなり、救出にもう一台向かっているとの事です。やがてその2台目も動けなくなり、重機、ブルドーザーの出動になったようです。何という大事です。さぞ現場は大変なことだろうと思います。後で聞いたら、道路も拡張して作業を行ったようです。
 14時過ぎにはどうにも今日のバスの復旧は難しいようだとの連絡です。結論として、自力で皆さんの帰りの方法を決める必要があります。新幹線、あるいはレンタカーで仙台に向かうことしか在りません。費用のことも含めてレンタカーで帰る事にし、いろいろ手配して9人乗りのハイエースロングを2台予約出来ました。15時半に八戸駅のレンタカー営業所で乗車可能です。
 15時にホテルを後にして、これまたホテルのマイクロバスで八戸駅まで部長さん自ら送って頂けました。何から何までホテルにはお世話になりました。昨晩は特別の精進料理を用意してくださったのに全て無駄になりました。当然、宿泊代金はお支払いしましたが、兎に角、最善を尽くして対応してくださったことには深く感謝申し上げます。また次回、八戸に来た時には是非とも宿泊させて頂きたいものです。

 ホテルでレンタカーの予約が出来た後、神人さんの発案で2台の車の乗車、座席の位置を阿弥陀くじで皆さんに決めてもらいました。運転手は神人さんと私です。そして仙台までの2回のトイレ休憩で運転手の入れ替わりと座席の変更もそれぞれする事で、皆さんに楽しんでいただける趣向を凝らしました。






 八戸からスタートして岩手県に入り、車は順調に走行しています。安比辺りで山の端に太陽が沈み始めましたが、暫く進むと岩手山が綺麗に雲ひとつ無く全容を見せてくれました。珍しきことです。自然のご褒美と大いに喜びました。神人さんが、岩手山を見せてくれよ、とお願いしたようです。岩手山SAで休憩して運転手交代です。











その後も予定通りに走行して、19時半過ぎに仙台に着いてガソリンも給油して車を仙台の営業所に戻して全て終えることが出来ました。お陰様で、予定外の事態に遭遇し、ある意味で遭難しましたが、全てが計らいの中に、ありがたき恵みをいただき、全てが皆さんと笑顔でお別れができました。神人さん始め皆さんお疲れ様でした、ありがとうございました。