引き続き崎谷博征先生のブログから抜粋して紹介します。
「『運動の種類とセロトニン』2020-02-03
運動の種類に気をつけないと、糖質制限、ケトン食、ファスティングなどと同じ生命体にとって悪影響を及ぼすことをお伝えしてきました。具体的には長時間の運動は、セロトニン、エストロゲン、一酸化窒素(NO)、エンドトキシンなどのストレス物質の上昇を来します。
これによって、全身疲労だけでなく、脳も疲労する中枢性疲労が起こります。(省略)
臨床実験で、運動強度が高まるほど、血液中のセロトニン濃度が高まることが分かりました。なぜセロトニン濃度が高まるのでしょうか?
運動強度が高まると、低血糖になります。そうすると、血糖を回復すべく、糖のストックであるグリコーゲンを分解しますが、やがてそれも枯渇します。その後、起こることは皆さんの脂肪を分解し始めます。これをリポリシスと言います。
現代人は、リポリシスによってプーファが遊離脂肪酸として血液中に放出されます。これによって、セロトニンの元になるトリプトファンと結合するアルブミンがプーファによって、引き離されます。プーファがアルブミンと結合して、フリーのトリプトファンが脳に取り込まれるようになるのです。これによって、脳でのセロトニン産生量がアップします。
これで脳の疲れが起こります。
全身でも同じことが起こり、セロトニンの血液濃度がアップします。運動強度が高いものは、マラソン、遠泳、エアロビなどの長時間の有酸素運動がその代表です。セロトニンが大量に産生される状態は、生命の危機です。完全に糖のエネルギー代謝がブロックされます。
このようにサイエンスの基礎から、適切な運動、身体の動かし方が見えてきます。」
「『ストレス軽減に有効なヨガとは?』2020-02-02
武漢ではないですが、日本も大気・水質汚染、放射能物質、5G、GMO、さらにはシックネス・リレーションシップ(病的な人間関係)などでハイ・ストレス状態にあります。
ストレス軽減に有効なのが、ストレッチやヨガをお勧めしています。ストレッチに関しては驚くべき健康効果を以前お伝えしました。
ヨガに関しても、臨床試験でストレスホルモンであるコルチゾールを軽減し、抗うつ作用を持つことが報告されています(Indian J Psychiatry. 2013 Jul; 55(Suppl 3): S405–S408)。ここで私がヨガに関して注意を喚起していることがあります
ホットヨガなど激しいヨガでは、逆にエネルギー代謝が低下します。この場合も、代謝が低下するためコルチゾール産生も低下します。この場合のコルチゾール低下は、アルコールの作用と同じく、よい効果ではありません。
アルコール中毒も以前から詳述していますが、ストレス軽減のために習慣的にアルコールを摂取します。アルコールもエネルギー代謝を低下させることで、コルチゾールも低下させます。
トライアスロンなどの激しい運動も同じくエネルギー代謝低下によるコルチゾール軽減作用があります。
エネルギー代謝低下によるコルチゾール低下ではなく、その逆にエネルギー代謝向上によるコルチゾール低下が私たちの求める本当のストレス軽減です。
ゆっくりとポーズをとる本来のヨガでは、呼吸数が低下します。このことで体内の二酸化炭素濃度が高まることで、糖のエネルギー代謝が高まり、コルチゾールが低下するのです。
このようにストレスを軽減するのに、激しいスポーツ、アルコールや薬物に依存するのは悪手です。糖のエネルギー代謝を高めることが本当のストレス軽減の方法なのです。」
ここで指摘されているポイントは以下です。
「エネルギー代謝向上によるコルチゾール低下が私たちの求める本当のストレス軽減です。ゆっくりとポーズをとる本来のヨガでは、呼吸数が低下します。このことで体内の二酸化炭素濃度が高まることで、糖のエネルギー代謝が高まり、コルチゾールが低下するのです。」
座禅では数息を行い、ゆっくりした呼吸で1分間に3回程の呼吸を目指します。呼吸数の低下で体内の二酸化炭素濃度が高まり、糖のエネルギー代謝も高まるものと思われます。
目を閉じることなく、半眼で呼吸に集中しますので瞑想の呼吸とは違います。
私が永年実践している真向法体操はたった4つの動作で出来るものです。中々の優れもので、数々の効果が見られます。腰を正した座法を取り、ゆっくりした動きの中でストレッチすることで股関節、仙腸関節を整え脊柱を伸ばします。
複式呼吸をおこないながら体操をする事で全身の血流か改善され、ゆっくりした動きの中でストレッチすることで筋肉の柔軟性、若返りを得る事が出来ます。
2泊3日の座禅断食会では20分の座禅を15回行います。初めて座る方は脚、膝の苦痛を来す方が多いです。真向法を会得して日々に活用して頂きたい願いも込めて、会場で朝晩の2回、おはよう真向法、おやすみ真向法を皆さんと一緒に行います。
ストレスフリーにはこの座禅と真向法体操が有効と思います。