2016年1月16日土曜日

559「仕切り2」2016,1,15

 昨日、1月14日は仙台の正月恒例行事のどんと祭でした。小正月までが松の内で、このお祭りで正月飾りや門松を取り外して、正月が明ける節目、仕切りのポイントです。小正月に対して大正月もあり7日までのことを言いますがあまり使われず、小正月のほうが耳慣れた世界です。
 どんと祭はウィキペディアに以下のように記されています。
「宮城県を中心に呼ばれる祭りの呼称である。神社の境内などで正月飾りを焼き、御神火にあたることで一年の無病息災・家内安全を祈願する祭。
 特に宮城県内各地の神社で盛んに行われており、仙台市の大崎八幡宮の「松焚祭」(まつたきまつり)が宮城県最大規模である。
 宮城県の多くの地域では小正月の前日の1月14日夕方から行われる。参拝者の一部は裸参りを実施している。宮城県内各地の裸参りは大崎八幡宮における裸参りとおおむね同様の装束・方式で実施している。
 神社で行われるのが一般的だが、神仏混淆の中山鳥瀧不動尊、あるいは、定義如来や仙台大観音などの寺でも行われており、白山神社の別当寺の立場にある陸奥国分寺では裸参りも実施される。」
 
 ここに記されている中山鳥瀧不動尊は私の町の氏神様、鎮守様です。私の医院から5分程の直ぐ近くです。昔、白峰由鵬さんとお会いして私の医院にお連れした時に、昭和50年代にこのお不動様で1週間ほどの行をしていたと伺ったことがあります。私がこの地で開業する直前辺りのようで、それも何かのご縁だなと思った記憶があります。

 神社の沿革によると
「1200年前、天平の初期淳仁天皇の御代、中山仙人が在住した頃から不動尊があった。後年に至り、慈覚大師が諸国遍歴の途次、本尊の前立を寄進されたと伝えられる。
 その後数百年を経て、藩祖政宗公が猪狩りを催された時、この滝壷の辺りより金色の鳥が現れ金の御幣に変わったことから、政宗公は鳥瀧不動尊と称する様に下命された。
 又、地方人は地名中山を冠し中山鳥瀧不動尊と称するに至った。その後、仙台藩の守護神として特使を遣わし祭祀を行うようになった。
 毎月28日、ご縁日、酉年生まれの守り本尊、また霊験あらたかな眼の神様である。嘗て政宗公、鷹狩りの際、金色の鳥の誘導により大猟を得た故事により目先の利く所謂、先見の明があることから家内安全、商売繁盛等、諸願成就の祈祷所として広く信者の信仰を得ている。」
 更に「中山地区平成風土記」よると以下のようにあります。
「伊達家の記録によると、歴代の仙台藩主はしばしば中山の地を訪れていましたが、4代藩主綱村について次のような言い伝えがあります。綱村が恒例の鹿狩りで中山に入った折、滝の近くに美しい白鳥を見つけましたが、よく見ると鳥ではなく滝に祀られた不動尊の幣束(へいそく)でした。感銘を受けた綱村は、「以後、鳥滝不動尊と称しなさい」と命じ、以降伊達家の崇敬を受けることになりました。
 現在は高さ数十㎝の不動尊像に降り注ぐ程度の流量ですが、昭和41年9月の水害で滝が埋まる前は落差があり、流量も多かったと言われています。
境内には平田稲荷神社の分身がまつられていて「鳥瀧神社」と称しており、典型的な神仏混交の姿です。」

 実は前日13日にある方とお会いしていた時に、酉と龍の話が出て中山にその両方を祭る鳥瀧不動尊があることが話題になっていたのでした。
 話の起こりは覚醒の字のことで、以下の様な内容です。
「醒は酉の年のことで、来年、2017年です。龍と酉はインドネシア、バリでは敵同士で
龍が持っている如意宝珠を酉が欲しがって奪おうとするのです。酉が追いかけてきたら空に逃げると奪われるので、逃げる時は海へ入れということです。しかし日本では龍と鳳凰がそれぞれ役割を担い、土地のエネルギーを司ることで敵ではありません。大和の国では両方が働いているのです。そういえば中山に酉と龍を祀るお不動様がありますよ。・・・」

 こういう話が出るということは、何かに呼ばれているようですから、その場に行ってみるに限ります。そんなこともあり、14日は終日、大和農場の農作業でしたが、それを終えて夜に久しぶりに中山鳥瀧不動尊のどんと祭に参加して来ました。

 思いがけないほど沢山の参拝客で、子供たちも沢山で家族でこの正月行事を大事にしていて、氏神様への願いも強く感じられます。夜店の焼き鳥屋さんにも列をなし、暖かい穏やかな参拝風景でした。





 このお不動様には狛犬の代わりに、鳥と龍の石像が鎮座しています。鳥はニワトリのようですが、龍は宝珠を持った可愛げな珍しい姿です。


 御焚き上げの炎も勢い良く、私の持参したお札も跡形もなく燃えて、無形に帰っていきました。ありがたい御神事です。


 お不動様のある瀧はかすかな水の流れですが、幽玄、深淵な空間を醸し出しています。ありがたくもあり、ここでも仕切りを確認して新たにして、始めさせて頂きました。