私は特別支援学校で脳障害のある子供たちのことを経験していたので、リハビリで大丈夫だと思いました。
私は宮ぷーが倒れて入院してから毎日病院に通い、毎日2時間のリハビリを続けていました。半年後に意識が戻りましたが言葉を言えませんでした。身体の動き、反応で意思伝達装置(レッツチャット)を使うことが出来ることを学校で子供たちを支える中で知っていました。
宮ぷーがその装置で会話を出来る様になって、
「かっこちゃんが私の身体の動きに気付いてくれて、分かってもらえた事が一筋の生きる喜びだった。」と伝えてくれました。
誰も意識があると思っていなかったのです。多くのこの様な病人の方々も意識があると思われていないのです。このレッツチャットで思いを伝える様になりました。
宮ぷーは1度だけ死ぬことを考えたことがありました。妹さんにお願いしたのですが、妹さんに、「私は殺人犯になりたくない。」、と言われ諦めたと言います。
リハビリに努力することを諦めないと回復します。宮ぷーは決して諦めないという気持ちでいますが、まだまだ出来ないことが多いです。レッツチャットで1字を打つのに普通の200倍の時間が掛かります。今日の宮ぷーの講演会のメッセージの文章も3ヶ月も掛かって書いています。
ハートオブミラクルの岩崎靖子さんが宮ぷーの映画を撮ってくれました。「僕のうしろに道はできる」です。今は、チーム宮ぷーがリハビリをサポートしてくれています。入院から5年半後位に退院して一人暮らしを始めて、2年が過ぎました。今は訪問介護、デイケアのサービスを受けています。(気管カニューレ、胃瘻は挿入中で自力での生活は無理です)
宮ぷーも、自分なら出来ないような事を、皆さんがしてくれていることに感謝をしています。自分に誇りを持って生きることは大変です。今は「一般社団法人ろばの耳」の代表理事をしていて、社会参加して、生きている意味を思い、助けて頂いている社会にお返しをしたいと思っています。白雪姫プロジェクトを立ち上げて4年間が経って成果を上げています。」
引き続き、既に書き上げていた、宮ぷーから今回の講演会にあたりメッセージが器械の音声で流れました。感謝の言葉の後に以下のお話がありました。
「ネパールの映画ですが、昨年のネパール地震後の生活をみて感動しました。
宮ぷーの病気と同じで、自分の事ばかり考えてしまうのですが、皆のこと世界のことを考えるのは素晴らしいことです。
かっこちゃんが映画を撮るのは難しいと思った。とんでもないことを言い出したと心配したが、皆が助けてくれた。かっこちゃんをお願いします。とんでもないことを言い出すのですが、必要なことだと後で分かるのです。
皆素敵で、誰も大切と分かる良い映画だ。最初見た時に、難しいと思った。それは内容が深く、何度もかみ締めて観て分かって来る内容と思ったから。
争いが世界から無くなる為に、この映画を広めてください。
何故、人が他の人の為に一生懸命出来るのでしょうか。
皆さんに御礼をします。大きな役割が出来ました。」