2020年7月14日火曜日

2097「水害と光害、蝗害5」2020.7.14

 2020年5月28日のイン・ディープさん記事の続きです。

南アジアは化学薬品の大地と化す
 必然的にそうなるでしょうけれど、さまざまな報道を読んでいますと、「イナゴへの対策は、基本的に大量の殺虫剤散布」なのですね。
 基本的には、インドのイナゴ対策の殺虫剤散布は、
・空中からの広範囲への殺虫剤散布
・農場単位での無人機による殺虫剤散布
・トラクターなどによる陸地からの殺虫剤散布
というように、陸空共に徹底的に化学物質が散布されているようです。
 最近は、地球単位で「消毒の時代」となっていまして、以下の記事のように、それについての懸念を書かせていただくこともありますけれど、もはや止めようがないほどの進行ぶりとなってもいます。
人類絶滅への道 : コロナウイルスとイナゴに対しての「殺菌と消毒の嵐」が吹き荒れる中、地球の微生物と昆虫類が「大絶滅」に向かう可能性。そしてその次は…」In Deep
 基本的に、消毒剤も殺虫剤も共に「人間の健康にとても悪い」という事実があります。最近では以下の記事などに記させていただいています。
「過剰な消毒と殺菌が「人間の肺を破壊するメカニズム」がわかった」In Deep
 インドでは現在、殺虫剤散布が広範囲で行われていますが、インドより早くイナゴの被害に遭っていたパキスタンでも大規模な殺虫剤噴霧が続いていまして、つい最近は、「パキスタン政府は、中国政府から大量の化学物質の提供を受けた」ことが報じられていて、さらに激しくなっていくようです。
 イナゴと戦うためにパキスタンは中国政府から37万5000リットルの化学物質の提供を受けた
 パキスタン国家食糧安全保障調査大臣は 5月27日、中国政府からイナゴと戦うために 37万5000リットルの化学物質を提供を受けたと述べた。
 パキスタンは現在、新型コロナウイルスの拡大に直面しており、そしてイナゴの大群もパキスタンの農業の存続に関して深刻な挑戦になっていると大臣は述べた。
thenews.com.pk
 中国政府としては、自国にイナゴが入ることだけは避けたいと考えていて、隣国パキスタンでイナゴの進行が止まってほしいと考えているでしょうから、今後もいくらでもイナゴ駆除に薬品の提供などの協力を続けるはずです。
 それにしても……パキスタンは、今年 2月の時点から殺虫剤散布を続けているのですが、「その時よりさらにイナゴは増えている」という……。
 いずれにしましても、これはもう止まらないと思われます。
 このように、インドとパキスタンという南アジアを代表する国が、イナゴ駆除のために全国的に「化学物質の大散布」を行っています。
 そして、先ほどのドイツの報道にありましたように、「インドでは、イナゴの繁殖は 11月まで続く」のです。
 そのあいだ、数カ月間、化学物質の散布が南アジアの全域で展開され、そして都市部では、新型コロナウイルス対策での街頭と人々への消毒が続くというなかなか壮絶な展開となっています。
 これからどうなっちゃうんでしょうね。
 ちなみに、10年前のことですが、オーストラリアでイナゴが大量に発生した際に、「イナゴ駆除のために大量散布された殺虫剤フィプロニルでミツバチが大量死した」という報道があったことも思い出しました。
 イナゴは昆虫ですから、「ひとつの種の昆虫を殺そうとすれば、他の昆虫も死ぬ」のはある程度は当然のことで、昆虫の絶滅もさらに進みそうです。以下は参考記事です。
地球上の昆虫の減少が「カタストロフ的なレベル」であることが包括的な科学的調査により判明。科学者たちは「100年以内にすべての昆虫が絶滅しても不思議ではない」と発表」
In Deep
 いずれにしても、インドでは、地域により、異様な高温、異様な大雨、歴史的な暴風雨などで、すでに農作は壊滅的なダメージを受けています。本来ならこれからのシーズンが本格的な農作の開始となるのですが、一体どうなっていくのかわからない状況となっています。
何より、南アジアは人口の影響が大きい。人口の多いパキスタン(2億1000万人)とインド(13億5000万人)で深刻な食糧問題の発生が近い、あるいはすでに起きているということから、この影響は時間と共に世界的なものに拡大していく可能性もありそうです。
 そして、仮にイナゴの大群が中国に侵入するようなことがあった場合、それは非常にカタストロフな状態となっていくと思われます。