2024年2月15日木曜日

3338「声なき声を聞く」2024.2.15

 今回は「いっぷくからのありがとう」さんの2024年02月01日「声なき声を聞く」と2024年02月04日「地球のドラマ」の2つの記事を紹介します。

記事を紹介します。


「声なき声を聞く」


臨死体験をきっかけに、神さまを見て、声を聞き、正しく人生の目的を知り、

そしてその後の人生で、多くの方の精神性の向上(心の浄化)のために

働いていらっしゃる方が沢山いらっしゃいます。

今日はその中のお一人である、鈴木秀子さんのお話をご紹介します。 

鈴木さんは、日本近代文学を専攻する聖心女子大学の教授で、聖心会のシスターでもあります。 

「死にゆく者からの言葉」など沢山のご著書もあります。 

『自分の花を精いっぱい咲かせる生き方』(致知出版社)が出版された直後のインタビューです。 

<転載開始> 転載元



インドにある「死を待つ人の家」を訪れたある神父が、現地でマザーテレサに出会った時のお話です。

神父はボランティアとしてインドの現地に赴き、風呂に入れた病人をバスタオルで受け止める役目を担いました。

しかし当初は、やせ細った病人の体に触れることはおろか、怖(お)じ気づいて後ずさりしてしまったのです。

その様子を見かねたマザーは、彼の代わりに病人を受け止め、優しくその病人に語り掛けました。

「あなたは大切な人です。あなたは神様から許されて、愛し抜かれています」

死人同然の彼は、うっすらと目を開いてほほ笑んだそうです。

鈴木秀子さんは、このストーリーをこう締めくくっています。

「マザーが死にゆく男性に施したのは、何も特別なことではありません。

一人の人間として敬い、神様から愛されていることを祝福した、

それだけのことです。

しかし、そのひと言は、苦しみと絶望の間をさまよっていた男性には、何よりの喜びであり、

力となるものでした」

小さな良いことが、やがて良い人生につながるのです。

周りの人々と小さな心の交流を重ね、人を敬って生きていくことに、大きな喜びを感じる人生こそ「良い人生」なのだと、マザーの行いを例に鈴木秀子さんは仰います。 

また、マザー・テレサが1984年に来日し、シスターが教鞭(きょうべん)をとっている

聖心女子大学を訪れた時のあいさつについても触れられています。

「日本では路上で生き倒れて死んでいく人、膿(うみ)にまみれてハエにたかられている人はいません。

しかし日本を歩きながら、大変なショックを受けました。

街はとてもきれいだし、とても賑(にぎ)わっているのに、その街を歩く人たちの顔に笑顔がないのです。

皆さんの悲しそうな顔が心に焼き付けられました。

寂しい思いをしている日本人たちには、ちょっとした言葉をかけてあげてください。

温かい笑顔を見せてあげてください。

それは私がインドで貧しい人々にしているのと同じことなのです」

こう話すマザーに、日本への思いの深さと、愛に満ちた生き方、信仰を貫く姿勢を鈴木秀子さんは見て、改めて感動したと記しています。

<転載終了>

   

日本は先進国と言われ、豊かな国であるのに、 

・人々の顔に笑顔が無い

・悲しそうな顔をしている

・寂しい思いをしている人が沢山いる 

まさにそれはインドの貧しい人たちが、誰にも顧みられることもなく、寂しさの内に、 

人生と神を呪い死んでいく姿と同じではないか?

そう、仰ったのです。 

それは自分以外の者への関心の薄さ、無関心に寄るものです。 

愛が欠如しているからです。 

その結果が、インドのスラムで孤独の内に、人と神を呪い死んでいく貧しい人と、

日本人の心を同じものにさせてしまったのです。

皆さんはどうでしょうか? 

カルカッタのように生死に関わることはめったにないかもしれませんが、こんな小さな声、叫びを聞いたことはありませんか?

「寂しい」「助けて」これは声なき声、単なる小さな波動かもしれません。

ですが、いま確実に世の中に、この小さな叫びが増えています。

生活やお金に追われ、必死に生きている私たちにも、最初は聞こえていたかもしれません。

でも、いつしかそれは、忙しく動き回る私たちにとって、社会の中で、単なる生活音でしかなくなり、気にも留めず、気付くことすらなくなってしまったのかもしれません。

そしてその小さな叫びを発した人達は、誰にも顧みられず、孤独の内に生き、エネルギーのある者は、やるせない気持ちを爆発させ、エネルギーの無い者は、ひっそりと命を閉じるのかもしれません。

  

でも、私たちにも耳を澄ませば、「寂しい」「助けて」と言う声が、家族や友人、目の前に居る人、そんなすぐそばからも、聞こえてくるかもしれません。

その声が聞こえたら、どうしますか?  

マザーはこう仰いました。 

ちょっとした言葉をかけてあげてください。

温かい笑顔を見せてあげてください。 

まずは、自分の目の前に居る人に対し、笑顔で、優しい思いやりのある言葉を

かけて差し上げたいものです。

その笑顔と優しさは、今度は受け取った人を介して、またそこを拠点に広がって行きます。 

どんどん笑顔と優しさの連鎖が、あなたの最初の行動をきっかけにして始まります。

そしてその愛のエネルギーは循環を繰り返し、必ず何倍にもなって自分に帰ってきます。 

どうか目の前の方に笑顔で、優しい思いやりのある言葉をかけて差し上げてください。

 


「地球のドラマ」

春日大社の元宮司、葉室頼昭さんもよく書いておられましたが、古事記の中には、原初の宇宙創成の科学的な出来事が、上手に神話として描かれている・・・

138億年前に、この宇宙はビッグバンで始まりました。

そこに現れたのが、天之御中主神(アメノミナカヌシ)

この宇宙を創造する・・それは、この神様の意思から始まりました。

その後すぐに

・高御産巣日神(タカミムスビ)

・神産巣日神(カミムスビ)

の2神が現れましたが、この2神の役割は ムスビ と言う言葉が示す通り

波であり、物質である素粒子を結び(ムスビ)つける中間子の力を示します。

1935年、日本の湯川秀樹博士によって科学的発見された力でもあります。

このことにより、

波、素粒子から原子が生じ、分子、物体となり、物質宇宙を形成することができました。

この時、つまり天地開闢において、神世七代の最後に

・イザナギノミコト

・イザナミノミコト

の男女の神様が生まれ、国土を形成し、沢山の神々を生みました。

神の国、日本では、森羅万象の中に神々を見出し恐れ、敬い、大切に共存の道を歩みました。

西洋における「自然は人間が征服すべきもの」とは正反対の心です。

縄文の時代より、人々は人間の心の中にも神を見つけました。

自分の中にも、相手の中にもです。

その結果、相手を尊重し、お互い様、おかげ様の美しい心が育ちました。

全ての人の心には、神々が住んでいます。

その美しい神々の心を、この世に生を受け、荒波にもまれ、生きるために必死になっている間に、ポツンと小さな自我が生まれました。

 

「自分さえ良ければ」の黒いシミのような心です。

何時しか、それらモヤモヤしたものが凝り固まると、実際に独り歩きを始めたり、

様々な害悪を世の中に広めることにもなりました。

私達日本人は、何かあるとよく神社や仏閣に行ってお参りします。

お参りと言うよりも、願い事を言いに行く人の方が、圧倒的に多いかもしれません。

ですが、いつもいつも

・何々してくれ

・あれをくれ

と自分の欲望をぶつけに来られる神々も、困っているかもしれません。

宇宙創成以来の神々は、

何も私たちの欲望を叶えるために存在しているわけではないからです。

ですが、この物質界に生を受け、いろいろな艱難苦難に会いながら、魂磨きをしている私たちにとって、

・誰かにすがりたい

・何かに助けて欲しい

そう思うのも無理のないことかもしれません。

ですが、この神々でさえも、私たちの心が、自我、欲望にまみれ

罪・穢れの中にある時は、助けたくとも手が出せません。

私たちの心が変わらなければ、例え、有名な神社仏閣に行こうと、

高いお金を払ってご祈祷していただこうと、効果はありません。

 

では、私たちの心が、どう変われば、神々の恩寵を得ることができるでしょうか?

それは、私たちの心に「感謝の心」が芽生えること。

辛く苦しい環境の中に置いて「感謝の心」を持つことは難しいかもしれません。

縄文の時代から培われた神道では、お祓いと言うものがあります。

これは、本来美しい輝きを放っていた神々の心を持つ、私たちの心の

自我や欲望、良きことも、悪しきことも全て祓ってしまい、

(そのエネルギーを黄泉の国に返し、循環させる効果があります)

本来の無垢のニュートラルな心に戻す効果があります。

助けて欲しい・・そのように他力本願ですがってきた人々も

自分の力の及ばない、見えない神々の力を信じ、頭を下げ、真摯に祈る姿

ここからブッダの悟り、縁起の法則を見出す、小さな一歩が始まります。

縁起の法則というのは

「人は自分の人生を自分の思いで作れると思っているがゆえに、悩み苦しむ。

人生は自分の思いでできあがっているのではなくて、自分たちの思い以外の

神仏や周りの人々のおかげで全部が成り立っている」 

というブッダが初めて悟った時に知った宇宙の法則です。

人生の中で遭遇する

・悲しみ

・苦しみ

・悔しさ

それらは、苦しいことですが、実際には私たちの魂を磨いてくれます。

それをきっかけとして神々に目を向け、小さな自分に気づき、

周りの方々の「おかげ様」に気づき、感謝の心を持つことができた時

私たちの生まれて来た人生も目的の大半は成就して、

神々からの祝福を思う存分得ることができることでしょう。

この宇宙に存在する物、見える物も、見えない物も、人間も、動物も、植物も神々も、

全部繋がっています。

天之御中主神(アメノミナカヌシ)がこの宇宙を創る時に描いた理想、

それは、存在する物全てが、助け合い、バランスを取りながら変化し進化していくこと、

美しい神々の心を実際に実現していくこと。 

この宇宙の果て銀河系の中、太陽系の第3惑星 地球で、私たちは今、そんなドラマを演じています。