2018年12月3日月曜日

1507「唱導85周年8」2018,12,3

 今回の真向法研修全国大会で岩手県の会長のY先生とお会いしました。お話を伺うと最近体調が思わしくないとの事です。今回の全国大会にも直前まで参加を躊躇していたと言います。

 この1年程の間に脊椎の圧迫骨折をしたり、転んで膝を痛めたり、再々転倒して歩行もままならない状態で、痛みがあり、正座が出来ずに日常生体も支障をきたしていたのですが、それでも責任者としてその状況を見せずに頑張って真向法教室で指導を続けて来ていたそうです。
 この間、整形外科始め、針治療やその他、良さそうな施術を受けたのですが、あまり芳しくなく、最後は原点に戻って真向法をするしかないとの結論に至っていた、と言います。
 そのお話を伺い、もし良かったら私の仙台の真向法教室に参加しませんかとお誘いしました。直近、1週間後に夜間教室があり、そこでしたら少数の参加者ですからY先生の為の特別なメニューにして指導が出来ます。先生のお話の内容ではメスを入れていないとのことですし、姿を拝見して私の見立てでは体操で十分に対応が出来そうに思ったのです。
 Y先生は半信半疑、果たして仙台に伺い・・との思いがよぎった事は伺い知れましたが、少し逡巡して、「それでしたら仙台の先生の教室に参加します。」とおっしゃいます。素晴らしい判断、決断をされたものと感心して、詳しい時間や場所を同席していた宮城の事務局の方に伝えて頂きました。

 10月29日、天命舎で行われる夜間教室に開始時間の少し前に行くと既にY先生が来ておられます。正座をして皆さんと歓談しています。お話では座れないと話していたのに、と思ったのですが。後で伺うと、やはりそれまでは正座が出来ずにいたのが教室に入って直ぐに座れたと言います。不思議と思いながらこの場の気が良いのか、何なのだろうかと思っていたそうです。
 Y先生は感性が豊かな方の様です。この場のエネルギーに感応して身体が活性化されている事に気づかれています。天命舎は生体エネルギー技術を活用して仕掛けを色々しています。場作り、「じんち」作りがありますので分かる人にはしっかり感じられます。
 生体エネルギー準拠位置が高い所では勾配が成立して、低位のものにエネルギーが注入されて励起が起こります。結果的にその生体が賦活化され本来の能力、機能を発揮できるように改善がされるのです。知って活用している者には当たり前のことですが、知らない方には不思議に映る世界です。

 Y先生の姿を皆さんで見て身体の状態を診断します。神経筋反射、オーリングテストでその状態を本人にも確認して頂きます。
 腰は身体の要です。その腰を整える基本の動作、私の付けた通称「和式トイレ座り」を最初に指導します。先生は膝、腰が病んでいますので自力では出来ません。私が手を握り、ゆっくりしゃがみ、腹式呼吸を繰り返して起き上がりの動作を何度か繰り返して頂きます。
 その後、前屈、つま先立ち、背伸びなどをして頂き、正座の正しい座り方の指導です。そして座位、長座位、寝ての仰臥位、伏臥位での一人で行う緩やかな優しい体操を指導しました。



  全ては真向法の基本の4つの動作を補導する体操です。ゆっくりした動作で無理せずに、呼吸を意識して身体の反応を聴きながら行います。そして1つの動作の後には少し休息を取り、身体の変化を味わって鎮まるのを待ち、次の動作に移ります。
 これらの動作は各自のペースで行って頂きます。一通り終わり、最後に真向法体操を皆さんで揃って号令を掛けて行います。それもゆっくりしたペースです。
 かれこれ1時間半を超える実技指導です。Y先生が言うには、こんなにゆっくりした体操は初めてだったとのこと。いつも早いスピードで行っていたようです。しかし、体操のポーズをとる事、身体を軽く動かすだけでも痛みが走ったといいます。




 全てを終わって明らかに身体が変化し好転した様です。笑顔がこぼれて嬉しそうです。諦めていたことに可能性が見えた、そんな感じです。不可能とは可能を知らないという事です。知ってしまうとそれが当たり前に出来る様になるのです。しかし身体がこれまでにない体験をして大きな変化があったようです。
 その身体の変化は仙台駅に着くまで色々起きていたのがホームに立ったら嘘の様に消えてスッキリして快調に激変したと言います。足取りも軽く、盛岡へ新幹線で帰られました。