2020年2月20日木曜日

1953「南福島巨石巡り24」2020.2.20

 次の目的地は浅川町にある破石神社の御神体「破石」です。今日の巡りの中で1番に注目の存在です。以下の様に紹介されています。

「破石神社 御神体 破石         浅川町山白石破石
 4号線から鏡石、矢吹、白河等何処からでも118号線を浅川町に走り浅川町の276号線に折れ、更に山白石の破石部落に折れる。福島交通のバス停「破石」から1km程走る。右手、田の奥に巨大なピラミッド型の△石が見える。右隣にはそれほど大きいものではない鳥居がほんとに小さく見える。
 破石の二つには注連縄が巻かれ、破石神社のご神体となっている。これこそ巨石!という感じである。どなたも取り上げていないのが不思議であり、多分であるが、地元でしか知られていない巨石を見るにつけ、他にもこうした知られざる巨石は東北には未だまだ在るに違いない!と思ってしまう。当然であるが村落名「破石」はここから来ている。



https://hamadas.exblog.jp/13684144/

 いろいろ調べてもこの破石の存在はあまり知られていません。その中で以下のサイトは岩石の構造的成因を検討していますのでその1部を抜粋して紹介します。

「結果は、巨大なコアストーンが小さな尾根上部に露出していたのが、滑り落ち、落ちた先で停止後自重により傾斜方向に直行する割れ目が入って2つに破断したものと判断しました。

<こんな石があった:立地と形態>
形態
・いろいろ巨石を見て回っていますが、この石は大きさといい、姿といい、文句なく第一級です。迫力ありますね。
・正面高さ8.0m 幅9.5mの三角形のおむすび型の石で、斜面に平行に手前と奥で大きく2つに割れ、手前側は1~2m滑っています。
・割れる前の奥行き6.5m。 元々は一体の巨大なコアストーン塊でした。
 展開図(下図)を作成・・・参照。 寸法は、上画像の竹竿4.4mなどを利用して測定。


・石を二分割する大開口の割れ口は、平滑面でなく曲面をなしていますので、開口形式は、木の根開口ではなく重力破断開口です。   
・後石の側面には、2カ所で大木が根を張っている割れ目があります。
・岩塊周囲は、コアストーンの風化球面が全面的に残っています。
・岩質は、阿武隈山地の白亜紀新期花崗閃緑岩。 ⇒右の図 落ちていた破片の新鮮断面。
・岩塊底部には、マサがあり、岩塊は根石ではありません。また、背後の地形から見て、現在位置にあったコアストーンが掘り出されて露出したものではなく、背後の稜線斜面から滑って移動してきたものです。
・コアストーンの形を復元しますと、おむすび型のコアストーンで、周囲全面と円頭が残っており、地中で風化により形成されたおむすび型のコアストーンが、転倒せずにそのまま滑り降りてきたものと考えられます。
 結果は、巨大なコアストーンが小さな尾根上部に露出していたのが、滑り落ち、落ちた先で停止後自重により傾斜方向に直行する割れ目が入って2つに破断したものと判断しました。