質問:アメリカの大統領選挙の話ですが、前回は戦争屋と脱戦争屋、今度は右派と左派と思いますが、ニューハンプシャー州での民主党予備選挙では、Bernie Sanders(バーニー・サンダース)が勝利となっていますが、Pete Buttigieg(ピート・ブティジェッジ)は、どの位置になる人なのでしょうか。
藤原:一応、穏健派ということで、民主党の中の言ってみれば、お利口さんの真面目な民主党員が一番好きなタイプだと思いますよ。お利口さんと言うと言い方が悪いですから、わりと都会で生活していて、今までの常識の中で真面目に仕事と生活を積み上げてきた人たち、よく勉強するような、ああいう人たちが好きなタイプではないでしょうか。
もともと、若くて力がないからバイデン達にコントロールされていると言う話もあるのですよ。それは、よくわらかないの。ただ、彼の人気というのは、やっぱりありまして。公約(PETE’S PLANS)を見てみましょうか。彼は、こう言っていますね「EQUAL JUSTICE FOR ALL」。すべてにとって平等な司法、中産階級を強くしましょう、より安全なアメリカにしましょう、誰でも受けられる教育にしましょう、健康について新しいアメリカを迎えましょう、環境問題については戦いましょう、環境の課題に注目しましょうと。総じて言うならば、この方も内向きですね。内向きで、外国にはほとんど関心がないのでしょう。いわゆる今のアメリカをモラルで支えている真面目な人、民主党の一番代表ですよね。ですから、一番穏健な人たちは、彼を好きじゃないでしょうか。戦争屋云々ではなくてね。
では、バーニー・サンダースはと言うとですね。よく似ているんですけれども、彼の公約(Bernie Sanders on the issues)は、Green New DealやWorkplace Democracyを入れているでしょう。この辺りですよ、これが左なのですよ。ですから、戦争屋はもう難しいね。ただ、私はですね、知名度から言って、バーニー・サンダースだと思うな。と言うのも、今のアメリカは穏健派で治るような甘いものではないと思いますよ。政治というのは、国民が苛立ってくるとですね、真ん中には行かないのですよ。右か左に振れるわけ。
本当は、政治は中庸が一番だよね。本当は、中庸でやるようなピート・ブティジェッジ氏のようなところが一番上手くいくのだろうけれども、割れると中庸ではおさまらないのよ。ですから、私はもしアメリカが中東で大破するということになったら、エリザベス・ウォーレンだと思うよ。もっと左だから、彼女は。ですから、結局今年は、右と左の対立じゃないかな、そう思います。
質問:衆議院の解散ですが、早くて年内後半だと思うのですが、野党統一はするのでしょうか。
藤原:まず、自民党内の話ですけれども、先ほど話した通り、安倍氏と菅氏の弾の撃ち合いになっていて。世論調査をやると、自民党ボロ負けだって出ていますよね。だから、やりたくないのですよ。これ、ウィルスでまた支持率が下がったでしょう。彼らは辞めたくないのだけれども、内輪揉めだけをやっているから、いつ投げだし解散が起きるかはわからないですよね。ですから、投げ出し解散という可能性はあると思うのですよ、ここまで来ると。その場合ですと、菅グループと安倍グループは、本格的に対立しちゃって、選挙区に2人出ちゃうんじゃない。双方がそれぞれ候補者を立てて。そうすると共倒れですよね。ですから、そういうことは起きうると思います。ただ、彼らも所詮辞めたら、ただの人ですから、解散だけは踏み止まる可能性もあって。それは、わからないですね。彼らは、もう厳しいということは知っているのです。
野党のことは、全くおっしゃる通りで、立憲民主党は裏に組合が入っていますよね。電力労連が入っていますよね。電力労連は原発反対でしょう。ですから、国民民主党とも合併はできませんよね。ですから、枝野氏は自分の世界を作って立て籠もっていますよね。「俺の言っていることは、俺の言っていることなんだ、あとは知らない」というような雰囲気だよね。
そうすると、国民の期待ということになると、山本太郎のところしかないですよ。そうすると、今の政治は自民党と山本太郎しかいないのですよ。ですから、山本太郎のところは、これから大きくなる可能性はありますよね。選挙のタイミングによりますけれども、彼のところは日本中に候補者を立てると、自民党は共倒れ選挙になったと、安倍氏と二階氏との激突コースになっちゃって、安倍・岸田と二階・菅、それから石破の激突になっちゃって、各選挙区に二人候補者が出たと、そうすると間違いなく圧勝しちゃいますよね。圧勝しますよね、山本太郎の方が。可能性としては、ありますよね。今年だから、野党もこの状況でどうするかですよね。自民党の話、桜を見る会の追求の話も大事だと思いますが、もう少し未来に向けて、もう1・2歩踏み出していただくとありがたいのですけれどね。そう思っています。