2020年6月16日火曜日

2069「時事時局13」2020.6.16

 ところがね、もうそこまで来るとね、皆わかっているわけ。これ潰れるなって。だから今のうちに逃げようと言って、まだ資金繰りをつけているときに資産を投げ売りして逃げちゃうのですよ。株を売る、証券も売る。要するに、名前がもう出た後は、骸骨みたいになっちゃうのですよ、はっきり言って。みんな削げ落ちちゃうわけ。でもね、逃げたらまだ助かるのよ。逃げなかった人たちが、一緒に万歳をするわけよ。ある日突然ね、もう救援ができなくなるわけ。要するに、そこまで酷くなったら、もう救援はできないというラインがあるのですよ。生きている状態と死んでいる状態で企業は全然違いますから。もうだめだという話が広がって逃げた後は、どうやっても救援ができなくなります。優秀な社員が先に辞めるでしょう。それから、資金調達が益々難しくなるでしょう。だから、「あそこはダメだ」という話が広がったら、本当に時間とともに立て直しが難しくなるのです。でも先送りしかできないから、先送りをしますよね。そうすると、やがて空っぽになるのですよ。ですから、一番最後は政治が面倒をみることになるのです。大抵そういうときには、政治も万歳しちゃいます。総辞職です。だいたいどこでもそうです。何もやりません。そんなことをしたら、次の選挙で自分が落ちてしますから。だいたい、そういうところから、金融危機は本格化するのですよ。
 昭和2年の金融危機がそうだったのですよ。日本は、昭和2年に金融危機があったでしょう。当時、立憲民政党と立憲政友会ですね。あの政治のゴタつきがあって、立憲政友会が破綻の救済をわざと拒否するのですよ。それで、本格的な危機になっちゃったわけよ。さっき言った、まさかの世界ですよ。あのときも、名前がいろいろと出ていたのよ。台湾銀行のこととか、鈴木商店のこととかが出回っていて、そうなると救済はできないのよ。そうすると、潰し合いの結果になるわけよ。ですから、25年前もそうですけれども、具体名が出てくると金融の救済は非常に大変なのですよ。極めて重大な政治危機で、今みたいな政治が保つわけがないから。日本でも中国でもどこでも。資金繰りを半年つけてみたけれども、中国が最後のとどめを刺しちゃって、このFRBのTerm Repoの数字、救済金額は増えていますよね。ですから、このまま状況は進行中です。それから、急激な不景気と供給途絶がもたらす帰結です。先ほど申しましたように、もう一回地元経済中心に、アナログ・デジタルどちらでも良いですから、ネットワークの組み直しで、作り直すということですね。他に方法はないと思いますよ。皆さんね、地球が終わっているわけではないですからね、人類が終わっているわけではないですからね、そこだけはね誤解しないでください。あるものが終わり、あるものが生まれてくる局面なのですよ。

(4)大混乱から生まれる世界の未来
・ブロックチェーンやヨコのネットワークが大活躍
・体制に依存しない分散化インフラが命綱
・時代の先頭と最後は10年の差では済まない
 先ほど申しました1〜6、大変なことだと思うでしょう。でもね、ローマ帝国の末期について、皆さん教科書で読んだことあると思うのですよ。鎌倉幕府の最後とかね。あるいは、江戸幕府の一番最後とか。どんな風になったのか。昭和20年前後にどれだけの大地震が日本に来ていたのか。あのくらい当たり前に起きるのですよ。本当に時代の転換期というのは、これくらいのことが平気で起きるわけ。だから、それで地球は終わらないの。日本も終わりませんよ、そのくらいのことでは。要するに、新しいものがここから生まれるのですよ。今まで古いものの整理が長引いちゃった分だけ、激しくなるのですよ。その次のことを考えるとですね、前にもいろいろ言いましたけれど、少し改めて整理をしてみましょうか。まず、テクノロジーの前を言うならば、哲学ですよね。一言で言ったらECOですよね。循環型ということですね。循環型とはサステナビリティとも関係しているのですよ。要するに、持続可能であるということですね。2 waysということですね、行きがあれば帰りがあるという、循環していることがすごく重要なことですよね。Ecosystemになっているということですね。考えてみてください。水も酸素も地球という中に閉じ込められているのですよ。地球という惑星の中に閉じ込められていて、ずっと循環しているのですよ。ずっときれいなのですよ。これを我々が自分たちの文明の中で実現しようということが、ECOですよね。
 地球全体としてみれば、水も空気もずっときれいなわけ。使っても、またきれいになっていくわけ。それをやっているから、地球は持続可能としてやっているわけですよ。これを我々の文明で実現しようということが、今みんなが考えている哲学でしょう。まずは、ここですよね。そうすると、このECOと言ったときに、次に出てくるのが、サステナビリティもそうですけれども、文明の中のSocietyが出てくるよね。社会です。個人ではないのですよ。優秀な個人に任せて何かやろうというのが大きな問題を起こしてきたわけだから、社会というものが出てくるのですよ。ECOだから、1つ1つではなくて、集団をみんなで考えるわけよ。これは、社会主義・独裁主義の社会ではなくて、環境の多様性みたいな、いろいろな人がいることで社会ができるわけですよ。ここにくるわけだ。ですから、ここはもう揺らいでないと思いますよ。こういうものに沿って動くわけで、これに合わないものはだから全部排除なわけよ。投機的な金融市場だとか、一方的な搾取だとか、誰かの独占だとか、市場の独占だとか、あるいは毒物を人に食わせるとか、注射するとか、全部ダメですよ。