前半は「美と健康の最新情報」として社主の近藤洋一さん、次に「日ごろの健康作り」でバンクシアフィットネスコーチの近藤太郎さんの実践を主にした指導がありました。
大敬さんのお話を紹介しますが、以下はプロフィールです。
「1948年大阪生まれ。大阪大学にて生物工学を研究。19歳(大学在学中)で禅に入門。以後、曹洞宗、臨済宗の諸老師に指導を受けてきた。42歳で天命を知る。48歳で『しあわせ通信』を開始。著述、講演活動を展開中。作家・池田光氏主宰の「本心庵」から書籍化された『しあわせ通信』シリーズは、一般書店には並べていないにもかかわらず、現在、第九集まで刊行されるほどのロングセラーとなった。ほかに、「天界の禅者大いに語る」「悟」「禅」「禅の達人たち」(潮文社)、「大敬詩集」「人生飛行術」「朗読CD版立花大敬先生 しあわせ通信」(本心庵)がある。」
「昨日は福島で講演会でしたが、今日は約1年ぶりの仙台です。今日のお話は私の自己紹介を通してお話をしてみたいと思います。
私は19歳で禅に入門しました。そこでしょっぱなに凄い経験をしてしまいました。それまでは大学で生物工学の研究をしようと思っていたのを、そのことでチェンジすることにしました。それは自然科学の限界を感じたからです。それから禅に没頭しました。
動いているか、動いていないか。動いていないのに、動いている。いのちの本質の体験をし、そのことを検証したのです。そのことは不解なものを見ることであり、しゃべりの裏側の音の無いものが分かる体験です。そして色彩の裏側のものが分かるのです。
それは図解してみると、いのちのボールとして描けます。ボールの中心が意識の座ですが、接して回転して進んで行く接点が今、ここの時点です。今、ここの時点はどんどん変わって行くのですが、いのちは動いていて停滞しないのです。その接点、今、ここの垂直線上に、ボールの中心に意識の座があり、回転してもそこは動かないのです。
しかしそれが絶対の真理と思えず、座禅を通して追求を重ねました。30歳前後で真の悟りを体験しました。「今までの宗教は90%間違っている」、と師匠は言いました。
そこには「心身脱落」、という道元さんの体験がベースにあります。お椀にビー玉を落とすとお椀を上がり下がりしながらやがて底に収まります。「この位置を実験しろ」、と師匠に言われました。
自己のイメージがあり、そのイメージに沿った生き方しか出来ないので、そのイメージを外せと言われました。やがて身も心も落ち、顔の筋肉も下に落ちてしまいました。身体中の筋肉が下に落ちたのです。そこが最終の解脱と思ったのですが、まだ半分でした。
次にあったのが、「脱落心身」です。落として動けるか、が次のテーマでした。その後、身と心を動かすことをしました。身体には力が入っていないので何時間でも動かせるのです。
円筒状の防御壁に重心を置くと安定します。それを筋肉が作っています。一旦、壁を取り払って不安定の中で、赤ちゃんの様にするのです。その後、壁を作り安定したのですが、逆に自由が無くなってしまいました。
武道の達人はその壁を外すことをまずやったのです。相手が沢山来て、ふらふらの中で新たな悟りを体験するのです。
私は頭なしで、考えることを一切せずに歩く練習をしました。その状態で大阪中を歩いていました。何も考えていないので何処へ行くのか分からないのです。しかし不思議なくらい人にぶつからないのです。身体の本能の力、予知能力も凄いものです。一番困ったのは、時々動かなくなることです。犬が散歩している様なものですが、それを訓練しました。
本棚などに本を置いておく、その本の最適の位置が直ぐに分かるのです。そこの位置から最大のエネルギーが湧くのが分かるのです。部屋がパワースポットになるのです。そんな経験を30歳くらいにしました。それは達人の悟りですが、まだまだ本当の悟りではありませんでした。これはスポーツマンのレベルの達人です。