2017年1月16日月曜日

821「陸奥光陰6」2017,1,16

 南三陸町から一路、岩手県一関市大東町にある続石大明神・続石山大原寺跡に向かいます。  大原中学校隣にある巨石群です。流石に岩手県に入ると積雪があります。







 木内さんはこの地も方位を確認して配置を知らべて行きますが、ここも人工的な構造物の様です。どう考えても原っぱにこれだけの巨石群が自然に登場したとは考え難いことですが、それではどの様に人工的に作れたのかが疑問です。
 木内さん曰く、かつて古には、砂を液体に入れて固める技術はあったようです。今で言うコンクリートのようなものでしょうか。自然石にはコケが生えるのですが、人工石にはコケが生えないとのことです。
 以下のサイトで10年程前にその事に触れています。その一部を紹介します。
「なお、ピラミッド以外の他の多くの巨石建造物も同様の原理で作られたに違いない。大ピラミッドを中心とした世界中の巨石建造物の建造手段や材料について、長い間、多くの謎に包まれていたが、火山灰利用の新素材の新規で画期的な製造技術や、優れた諸性状を詳細に分析すれば、これらの巨石建造物の場合にも適用されたものと確信できる。
 新素材銑テラの登場によって、即ち、天然に豊富に存在する材料を用いて、極めて簡単に特殊な製造装置や加工手段も必要としないで、優れた性能を生み出せる技術の登場によって、太古史の未知の一端が解明され得るものと思われるのである。」
 興味のある方は以下で全文をご覧下さい。

「太古巨石建造物は人工火山灰コンクリート」
 http://www.asyura2.com/07/bd47/msg/472.html
 しかし石灰岩では可能でも花崗岩では難しいのではとのコメントもありました。果たして如何でしょうか。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1042225645
 木内説で納得の面々です。

 次の目的地は一関市東山町にある「石と賢治のミュージアム」です。ここには何度か訪れて居ますが、毎回興味深く、その内容を楽しませて頂けます。


 最初に皆さんとビデオ鑑賞です。岩手県の国土造成がゴンドワナ大陸の接合で起きたこと、その影響で多種の興味深い石が産出され、宮沢賢治もその影響を受けてか、石っこ賢さんと呼ばれるほどに石に興味を抱いて成長したようです。
 賢治の見ていた自然の不思議な秘密を遊びながら見学できます。光る石や手を触れると発光する物等盛りだくさんです。







 更に賢治の童話や著書の展示が見られます。
「まづもろともに 輝く宇宙の微塵となりて 無方の空にちらばらう」
という宮沢賢治の詩が目につきますが、これは「農民芸術の総合」の中の1文です。
「農民芸術の総合」は賢治の「農民芸術概論要綱」の一部です。「農民芸術概論要綱」から農民芸術の総合と結論を紹介します。

「農民芸術の総合
……おお朋だちよ いっしょに正しい力を併せ われらのすべての田園とわれらのすべての生活を一つの巨きな第四次元の芸術に創りあげようでないか……

まづもろともにかがやく宇宙の微塵となりて無方の空にちらばらう
しかもわれらは各々感じ 各別各異に生きてゐる
ここは銀河の空間の太陽日本 陸中国の野原である
青い松並 萱の花 古いみちのくの断片を保て
『つめくさ灯ともす宵のひろば たがひのラルゴをうたひかはし
雲をもどよもし夜風にわすれて とりいれまぢかに歳よ熟れぬ』
詞は詩であり 動作は舞踊 音は天楽 四方はかがやく風景画
われらに理解ある観衆があり われらにひとりの恋人がある
巨きな人生劇場は時間の軸を移動して不滅の四次の芸術をなす
おお朋だちよ 君は行くべく やがてはすべて行くであらう

結論
……われらに要るものは銀河を包む透明な意志 巨きな力と熱である……

われらの前途は輝きながら嶮峻である
嶮峻のその度ごとに四次芸術は巨大と深さとを加へる
詩人は苦痛をも享楽する
永久の未完成これ完成である
理解を了へばわれらは斯る論をも棄つる
畢竟ここには宮沢賢治一九二六年のその考があるのみである」




 興味が尽きない「石と賢治のミュージアム」でしたが次の目的地に移動です。予定では舞草神社の大部が岩でしたが、この雪ですので山道をバスで向かうのはリスクが伴うのでキャンセルです。時間も押してきていますので楽しみな昼食会場に向かいました。