「亥」また、動物の猪のイメージから、万病を予防するという意味もあります。これは、猪の肉に万病予防の効能があると信じられていることによります。ここから、無病息災の意味が生じました。また、猪の猪突猛進な性質から、勇気と冒険の象徴ともされています。
そして、「亥」は「核」であると言います。核は植物の種のこと。核は核兵器のように爆発を起こすことも意味します。「起爆」の意味です。このことから「亥」は台風とか、闘争につながるのでしょうか。
次に亥年では過去にどんな出来事があったのか紹介します。
1911年 喜界島近海地震
1923年 関東大震災
1935年 静岡中部地震
1947年 カスリーン台風
1959年 伊勢湾台風
1971年 十勝沖地震
1983年 大韓航空機墜落事件 三宅島噴火
1995年 阪神淡路大震災 地下鉄サリン事件
2007年 新潟県中越沖地震
亥年の出来事を見るとこれだけの災害や事件が発生していますので、特異的に天災、事件の発生が起こりやすいと言えるかもしれません。そういった意味では自然災害、事件には要注意かもしれません。
次に「己亥」の関係で見てみます。先に触れたように、
「己」は 繁栄したものを統制する意味
「亥」は生命が閉じ込められている状態
でした。「己亥」の年は、「今現在の状況を維持し、守りの姿勢に徹した方がよい」と言われています。
更に、この己(土性の陰)と亥(水性の陰)は陰陽五行説では相克(そうこく)の関係になります。相克とは相手を打ち滅ぼして行く、陰の関係です。
この相克の中でも「己亥」は「土剋水(どこくすい)」と言います。これには「土は水を吸い取り、常にあふれようとする水を堤防等でせき止める」、「土は水を吸収するので、土の勝ちで水の負け。」と意味があります。
また、相剋の場合は「順調には行かない」と言われます。
「己亥」の場合、縦に書くと、上が土で、下が水です。上が下を押さえつける構図で、上が勝ちます。土と水の組み合わせで、解釈はさまざまですが、防災には一層の注意が必要なようです。
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では前回、60年前の「己亥」の年、1959年には何があったのか参考に見てみましょう。
1959年は、前年から始まった岩戸景気の中にあってまさに高度経済成長の時代です。この年を代表する出来事は、なんといっても皇太子様と美智子様のご成婚です。60年前にご結婚された当時の皇太子が、60年後の2019年、天皇を退位されるのは不思議なめぐり合わせを感じます。そして新時代の幕開けとなる年が2019年のようです。
自然災害として戦後最大級の高潮被害を及ぼした伊勢湾台風も1959年です。伊勢湾台風では、5000人以上の死者を出しました。
また、安保改正阻止とか、労働問題とか、公害訴訟とかで、デモも多かった年です。安保闘争ではデモ隊2万人が国会議事堂の中に突入しました。今では考えられませんが、荒れています。
また、台風は天災、天は上にあります。デモは人災でしょうか。デモする人は下ですけど、抑え込むから反発する。反発しても抑えられる。上が強くて、下は大変だという話になります。そうして、世の中が荒れている。これは、まさに「己亥」の土と水の相克に近づいていきます。相剋の干支である「己亥」の年の世の中は荒れる。その様相です。果たして2019年も、荒れるかですが?