2015年12月31日木曜日

550「年の瀬5」2015,12,31

 次の目的地の玉簾の滝は、酒田市の日向川上流に位置する高さ約63m、巾約5mの名瀑で、山形県内随一の高さを誇る滝です。かつては山岳宗教の修験場であり、滝の前には御嶽神社が祀られています。以下の様な紹介があります。
「伝承によるとおよそ1200年前、大同3年(808)弘法大師が全国行脚の際、霊夢に不動明王の化身が立ち、玉簾の滝の位置を示すと共にその霊地に不動明王を祀るように告げたと伝えられています。当初は、滝姿から白糸の滝とも呼ばれていましたが、滝の中腹に安置されていた不動明王前後に流れる景観が玉簾に似ていた事から何時しか玉簾の滝と呼ばれるようになりました。
 文人墨客も数多く訪れ江戸時代の能書家である白井千代梅が玉簾の滝を探勝し時に詠んだとされる
「雲ゐより落くる瀧の水かみは そらにながるるあまの川かも」、
「山川のへなでさりせばししにきて 見るべきものをこれの瀧つせを」
の歌碑が建立されています。」

 山間の集落を抜けたところにある駐車場は完全に氷結して氷で覆われていて、つるつるで、歩くのも難儀です。駐車場から参道を10分程進むと滝ですが、この道も凍っていて足元要注意です。


程なく林の中に御嶽神社があり、その奥に見えた玉簾の滝の姿は圧巻で、大きな滝の流れです。どう見ても玉簾の名にそぐわない名瀑です。


近くは水しぶきが飛びかかりますのでかなり離れた場所で円陣をなして寒さの中、あわ歌を響かせました。その時のお言葉です。
「大いなるかな、この響き、貫き、登りて、この天空へ参り行かれて、皆々様と、供なる光と相成りたり。」11:00





 次の目的地は胴腹の滝です。そこに向かう途中、雲間から太陽の光が筋状に幾つも下ろされています。鳥海山も山頂は雲で覆われて全容を見る事が出来ませんがその山懐に向かう山道を進みます。


 この胴腹の滝は鳥海山からの伏流水が織り成す滝です。この伏流水が2筋、岩肌の途中から直接噴き出す珍しい滝で、山腹から湧き出ている様子が身体の「どうっぱら」という例えで胴腹滝と呼ばれています。






 この伏流水はまた銘水でも知られ、2カ所から噴き出しているのですが、右と左の味が違うと言われています。そのため、この水を汲んでいる人の中には右の水を汲む人、左の水を汲む人、半分ずつ混ぜる人など好みで別れ、口あたりや水質の良い名水で他県からも水汲みに水くみに訪れる人が多いそうです。そしてここは山深く雪も多いのですが、冬でも凍ることがなく、年中水汲みの人が絶えないようです。
 案内板によると以下のようにあります。
「遥か神代よりこの地に恵みをもたらしてきた鳥海山には、鳥海山大物忌神と月山両神の不思議で魅力的な伝説が多く伝えられています。ここ胴腹瀧の水の神秘もその1つです。鳥海山は日本有数の高山でありながら、岳人に水筒要らずと言われるほど言われるほど水質の良い泉や流れの豊富な山です。その八合目を源とし、岩中の間隙を幾日も辿りながらなぜか源泉の冷たさをそのままに、優れたミネラルバランスの水が此処に流れ出し続けているのです。子安大聖の謂れの通り、人の身体に自然に吸収されるこの瀧水は自然本来の水の味と香り、そして心の潤いを思い出させてくれます。」
 駐車場から歩いて5分程でしょうか、林の中に、遠く小さなお堂、その両側に胴腹の滝があります。先ほどの玉簾の滝とは全く別物で、小さなかわいい滝です。自然の木々の中にあり、調和した素晴らしい滝で風情があり、流れ落ちる川の岩には苔が満ち満ちていて綺麗い色鮮やかに輝いています。その2つの滝の間にあるお不動様まで上がれます。その前であわ歌を響かせました。

「あ~ する する する。いやうえおあ、いやうえおあ、いやうえおあ。
 つる つる つる つる (拍手)
 ありがとう。」12:03
 
 何とも意味不明ですが、つる、鶴が4回出ました。清清しい自然の大気を頂き元気漲りました。


さて次はいよいよ丸池です。寒さの中で皆さんの生理現象も限界です。途中、遊佐駅に寄って暫し休憩をして、すっきりさっぱりして丸池様に向かいました。後で思うと、この休憩の時間も必要なようでした。