2018年11月13日火曜日

1487「陸奥9」2018,11,13

 大船渡市立博物館は穴通磯から直ぐ近くで、10分弱で到着です。開館して間もなくの大勢の入館ですので館員さんも嬉しそうです。大船渡市立博物館は以下の様に紹介されています。

「地質展示室では、4億2000万年前までさかのぼるサンゴの化石や、三葉虫・アンモナイトなどの化石、大船渡周辺に生息する魚や動物のはく製などを展示しています。
 考古・民俗展示室では、縄文時代の土器や石器、貝塚の貝層断面、過去に大船渡を襲った津波の被害写真などを展示しています。
 平成23年度には、考古民俗展示室をリニューアルし、東日本大震災で多くが失われた三陸海岸の磯船を模型で紹介するコーナーなどを新設しました。」

 博物館の総合テーマを「大船渡 その海と大地」ですが、館内に入って直ぐにあるシアターでそのテーマとする常設展のあらましを上映しています。皆さんと15分ほどでしょうか鑑賞しました。この博物館はなかなか見ごたえがある内容です。        
 館に入って目を惹くのは地質展示室です。「大船渡 大地を育んだ海」をテーマとし、「地球の誕生から今へ」・「足もとの4億2000万年」・「石灰岩の生いたち」・「せりあがる海底」・「恵まれた自然」の5つのコーナーがあります。岩石、鉱物の展示と共に、天井まで届く高さ5mほどもある地層、岩盤の展示は圧巻です。






考古・民俗展示室では「海に幸を求めて 海をめざした10,000年」をテーマとし、「大自然に生きる -縄文時代の気仙地方-」・「貝塚は語る」・「大洞文化」・「三陸海岸の磯舟」・「磯どり見突き漁」・「網漁」・「釣漁」・「海をあがめる」・「荒れ狂う海・津波」・「語りつがれる海」・「海と造形」の11のコーナーがあり、大船渡市・陸前高田市・三陸町・住田町の各遺跡から出土した縄文土器破片、石器、骨角器、魚骨、獣骨片、貝殻などが展示されています。



 その中では目を惹くのは縄文土器、土偶です。縄文晩期の大洞貝塚の土偶は見ものでした。





 1時間程じっくり学びましたが、この気仙地方は縄文時代から栄えた地で、海の幸を恵みとして豊かに栄えた所だったと納得です。

 次の目的地は大船渡の三面椿として有名な熊野神社です。ここも5分ほどの近距離です。以下の様に紹介されています。
「大船渡市は、太平洋沿岸のヤブツバキの北限として知られ、市内のいたる所にヤブツバキの自生が見られ「椿の里」と呼ばれています。また、椿は市の花にもなっています。
 ツバキはサクラと並んで日本を代表する花または花木とされていますが、北海道では自生せず、東北・関東での自生は沿岸部だけで、北国ではツバキは一般になじみの薄い存在です。そんな中で大船渡のツバキは、当地が温暖な気候であることを如実に語るものであり、その象徴にもなっています。椿の開花時期は1月下旬から4月下旬までで、もっとも盛んに咲くのは3月下旬から4月上旬頃です。」

「観光地として有名な碁石海岸の少し手前に熊野神社があり、その境内の一角に大きな老大木の「大船渡の三面椿」があります。熊野神社は古い由緒ある神社で、かつて社殿の東、南、西の三面にツバキが植栽されていたとされますが、現在残っているのは東側のツバキだけです。三面椿と名称された所以です。高緯度の地方にあるツバキの大木として、価値あるものとされています。
 現地の説明盤によると、このツバキは樹齢1,400年以上ということで、日本最古のものとされています。いま見ても複数本の太くて立派な幹をもつ壮観なツバキですが、昭和45年(1970年)の台風で大きな支幹の1本が折損し、平成14年(2002年)の台風では主幹が2本折損し、樹形の半分が失われたということです。それらが残っていれば、さぞや壮観と惜しまれます。たしかにそれ以前の写真と比較してみますと、株の広がりに大きなちがいがあります。」
・樹種/ツバキ(ツバキ科)・樹齢/約1400年・樹高/約10m・幹周り/約8m

 椿の木は大きく広がっています。実を受ける網シートが枝の下に設置されています。椿油を取るのでしょうか。311の東日本大震災の津波は神社の鳥居まで到達したそうです。難を免れて何よりです。昨日の三陸大王杉とここは南三陸の名木です。