2018年8月9日木曜日

1391「里山12」2018,8,9

 7月1日宿8時半過ぎに出発して昨日、キャンセルしていた大槌町の波板不動滝・鯨山神社に向かいました。
 国道45号線を北上して大槌の街を抜けて暫くして左に折れて西に進みます。程なく進むと採石場がありその先は人家もなく、道が急に狭くなります。周りの木々の枝、葉が道路に伸びだして道を塞ぐ状態です。皆さんはこのまま進むのは止めてはとの声を発します。
 私は以前、この滝を訪れていますのでそのまま進みますが、流石に運転は難儀です。滝と鯨山への分岐のところで鯨山の林道から下ってくるジープに合いました。運転手さんが「この道をこの車で行くのか?行けないので引き返せ!」といいます。私は「了解です」と言い、車をやり過ごし、滝の方、右手に折れ進みました。少し行くと道の周りが開けて林の中を進む道の正面に鳥居が見え、社が鎮座しています。疑心暗鬼に駆られていた皆さんも、それを見て初めて安心したようです。



 車を降りて滝へ向かいます。この地は以下のように紹介されています。
「大槌町浪板地区から国道45号線を折れ大槌町と山田町との境でもある鯨山(610m)頂上へ続く林道を行くと左手に採石場が見えてくる。その先で道は鯨山へ登る林道と沢沿いを行く道に分かれ、沢沿いを行くと石碑群などがありその先に鯨山神社がある。
 滝はこの神社の奥で鳥居脇に車を止めて50メートルも歩けば簡単に到達できる。この滝は約15メートルの落差で落ちる一条の滝で浪板不動滝と呼ばれている。滝の周辺には朱塗りの太鼓橋や、滝の左側には旧鯨山神社社殿跡の石柱がある展望所もある。
 周辺は手軽に到達できる里滝にしては渓相も良く広葉樹とも相まって季節によって様々な表情を見せる。滝の右側には水神の石碑、岩の窪みには数体の不動明王の石碑がある。また、この滝は大槌町で平成12年に制定した新大槌八景のひとつになっており、トイレも完備されランチボックス持参で気軽に訪ねられる滝として滝めぐり入門には最適。」

 鯨山神社についての紹介です。
「御祭神は品牟陀和気命(ほんだわけのみこと)。
 奥の宮は海岸に屹立する海抜610メートルの山頂にあり、本社は鯨山の南麓の不動滝の下に鎮座す。山頂にある石の万年堂に、寛延4年(1751)8月建立とあれば、創立はこの頃と考えられる。
 鯨山は上閉伊・下閉伊郡に跨り太平洋を眼下にでき、眺望絶景、神験顕著なるを以て登山参拝する者も多い。
 平成19年には老朽化した社殿を改築した。」

 初めてこの滝を訪れた時に樹木に覆われた岩山の間に落ちる姿はバランスよく、魅力的に自然の霊気充溢したエネルギースポットと思いました。知る人ぞ知る聖域です。人の手があまり入っておらず、原生林と渓流の美を楽しめる隠れた秘境です。先ほどまで難儀な山道に否定的な雰囲気だった皆さんの気も晴れて、自然の妙なる力に魅せられています。





 太鼓橋を渡り、滝に近づき滝壺近くの川に素足で入り直に体感する方もいます。私たちも降り注ぐ滝飛沫、マイナスイオンのエネルギーに身を浸しました。昨夕をキャンセルして今朝に変更したことは善き選択でした。朝の太陽も木々の緑を映えらせ、葉間を通り心地良い光に届けてくれています。滝の上には天空の窓が開け、清々しい青を魅せてくれます。
 暫く朝の自然の癒しを満喫しました。帰りの足取りも軽やかです。