2019年3月5日火曜日

1599「天命4」2019.3.5

 何か不思議な事に45歳の時に、福岡の友達が福岡の進学校で物理の先生を募集していると話してくれました。その時、拘り無く履歴書を送ったのです。そうしたら面接するから来てくれと連絡が来たのです。旅費を出すので来てくださいと。そして福岡往復の旅費を出してくれて、面接の前にテストをするというのです。
 その日、物理の勉強をしたことが無いのでテストは出来ないと言って、結局テストを受けずに面接だけで帰ってきました。物理は採用されたら勉強しようと思っていました。これまでやっつけ仕事でやって来ていたので、それで帰ってきました。
 もう駄目と思い、しょうがないので今の仕事をしようと思っていました。そしたら電話がかかってきた。4月から採用したいのでと言うのです。でも私は、それは嘘でしょう、と言ったのです。しかしテスト受けていないけど大丈夫と言うではありませんか。正規教諭で来てくれと言うのです。

 福岡に行くのに4月に採用するという確約書を送って来ました。そして引っ越し費用の半額を出してくれました。そしてこの高校に採用されました。しかし私は、生徒よりレベルが低いのです。その高校は東大に現役で30人から40人合格し、大概は医学部に行くのです。ですから私よりレベルが上で、知識は生徒より私は低いのです。

 授業の前の日に勉強して翌日教える。分からない事があると一晩中考え、考えて分かって学校へ行く。そうすると、生徒は頭が良いので私が考えていたそのことを質問してくるのです。そこを図解してちゃんと説明が出来るのです。それでこの教師は信用出来ると思われたのです。
 九州の気質は1回信用したら付いて行こうと言うものです。それで物凄く付いて来てくれて、集中して聞いてくれました。そして驚く事に、1年目で物理が全国1になったのです。灘高校の先生がびっくりして、どんな教え方をしているのかと言われました。私が就職して1年目ですよ。
 そこで一機に生徒、保護者、先生方の信用を得て、一挙にこれは私にぴったりの場を与えられた、この場で後30年位いれば良いかなと思いました。そしてやってきました。

 学校の総務部長が病気で倒れて私が臨時でやってくれという事で、やりました。そうしたら評判が良かったのです。人間関係は全然駄目で、教える事は出来たのですが、そういうこと、人間関係も苦労してやっているうちに信用が出来てきて、翌年は総務部長にしてもらいました。
 総務部長を7年間して定年までもう少しの時に、終わりまでの覚悟を決めていたら、校長から教頭をやってくれと言われたのです。取り立てて何が出来るわけでもないが、あなたが居ると落ち着くと言われました。
 その時は学内の派閥でギャーギャーしていた時でした。校長からは、だから何もしなくて良いので、ただ椅子に座っていてくれたら良い、と言われました。それで教頭になったのです。そして言われた様に何もしませんでした。いつも5時に帰っていました。こんな教頭はどこにもいません。普通は最後まで学校に残っているのが教頭ですが、私はそんな事をしたら身体が持たないので、ホオポノポノをして帰っていました。

 ですから私は何もやっていない。しかし教頭に在籍している時に、学校が九州1の進学校になったのです。そして不祥事が一切無かったのです。しかし、それが私がいるせいだが誰も気づいていないのです。
 私は何もしないけど、居るだけで周りが良くなり、幸せになって行く、その生き方があるのです。是非、真似して下さい。